own room

無事、家の中に着くと、これからの僕の部屋


own roomを案内された


入り口から入って右手すぐ


その部屋の扉をマイクが開けて先に入り、僕が後に続く


部屋を見て驚愕した


そこは綺麗すぎた


まるで普通の家だ


畳8畳くらいだろうか

1人ではちょうどよい部屋の壁は

きれいな真っ白でふかふかそうなシングルベットが2つ


さらにちゃんとカーテンがついてる


エマとの愛の巣だったバックパッカーは

小窓はあったけどカーテンなんてなかったから


廃墟時代以来久々?


久々に見たカーテンの使い方に違和感を覚える


廃墟に住んでいた頃


天井に穴が空いてるから

暖房なんて効くわけない


まず、廃墟にそんなものはあるわけがなかったから


寒すぎて暖を取れるものを

無駄に広い部屋の中、家の中から探していて


見つかった暖アイテムが

カーテンレールにあった


カーテンだった


カーテンは面積が広いから


寝袋みたいにぐるぐるにして

寝袋の上から巻いて寝れた


カーテン(かび臭い)ものだったから

臭いがちょっと強かったけど


寒さをごまかせたから許せた


あのカーテンがこの部屋には

カーテンレールについる


あれ、マイクとエミリー


カーテンの使い方知らないのかな


ほんとの使い方を教えてあげようと


マイクが空いてるスペースに

僕の荷物を置いている間に


カーテン近くに行き、右手を伸ばすと


心地の良い風が鼻の間を抜ける


なんてエレガントなフローラルな香り


僕が知っているカーテンのにおいは臭いだけ


このにおいは匂いだ


「what`s wrong?」(何か悪いことあった?)


すべての荷物を置いてくれたマイクが聞く


「I was wrong」(僕が悪かった)


本日2回目のマイクの「???」な顔


そんな顔を気にせず、僕は反省した


間違えていたのは僕だった


カーテンはカーテンレールについているのが正しい使い方だね


だってカーテンのレールだもんね。


布団にするのは正しい使い方じゃないよ。と


カーテンが嗅覚を通して教えてくれた


「thanks curtain」


「あの時のおまえの使い方はやっぱ違ったよな」


なんていって、掴んでた右手を離した


Christchurch(クライストチャーチ)に来てから


本当にいろんなことに気づかされる僕がいた





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