僕vs7kg (2)

実は、僕は夢を叶えるために昨夜閃いていたのだ。


自分と同じくらいリュックが重たくても

何kgか実際に測ったわけじゃないから


もしかしたらジャスト7kgかもしれないし

なんなら7kgを下回ってるかもしれないと


このかもしれないというのは大事と

車の免許の教習所で習ったと


何か言われたら教習所のせいにしようと

昨日の僕が決めた。


教習所のせいにできないなら

昨日の僕のせいにするから


結局、僕は何1つ悪くない。


アナウンスが鳴る


どうやらクライストチャーチ行きの搭乗が始まる


僕は荷物を持って並び始めた列に並ぶ


その列の先では紙のチケットやQRコードを

読み取ってるジェットムーンのスタッフ


本当に日本と一緒だなと思っていると

少し日本と変わってるものが


置いてあるのが見えた


凝らしてみてると


7kgと大きく書かれているその前にあるものは


...


日本でも見慣れている


上には荷物など置ける受け皿

下の方には数字が書いてある。


うん。今の僕が世界で1番見たくないもの


重量計


重量計がそこにはあった。


やっべーーー!!!


え、あれだよね?声かけられたら


あそこに「確認のため荷物置いてください」


って言われるやつだよね?


声掛けられたらどうしよう


僕は人生で2番目ってくらい

緊張で脇汗が出てきた。


脇汗は滴り、脇腹汗を超えて、

太もも汗になるくらいまで滴ったってか流れた


前の人たちのチケット確認が順次終わって行き

徐々に僕の番が迫ってくる


どうしよう...!


荷物計ってないから詳しくわからないけど


最近、安かったから買った10kgのお米が

未開封で入っているから


10kgは超えてる


あ、いや10kg超えてるかもしれない


お米以外の他の食べ物に衣服と調味料など


全部の荷物の重量合わせると


20kgは確実に超えてる


そんな中、声をかけられたら

荷物の超過料金だけで日本帰るんじゃない..?


1人、また1人とチケット確認が終わるのと合わせて僕の心臓の鼓動もドクン、またドクンとまた唸る


僕は一歩一歩ゆっくり進む

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