次のプラン

運転は、車に乗るチームで

免許を持ってる人がローテンションしていて


僕は免許を持っていないので他の3人が1日ずつ、ローテンションでドライバーになっていた


2人は安全運転だけど


1人


ただ1人だけ、スピードメーターをフルで回す

生命の危機を感じる運転をする


その運転が3日に1回だけある。


そして今日

最後の運転をするのは

危険運転のあの金髪ロン毛


金髪ロン毛は運転席


他の2人は危険席助手席には

乗りたくないのか


後部座席に座っていて僕は必然と

金髪ロン毛のとなりの危険席に座る

他無くなっていた


スピード違反で命の危険を感じながら

帰るのも今日で最後と思うと


心が少し、少しだけ休ま...


1mmも休まらなかった。


駐車場に出るやベタ踏みを始める


運転席のスピードメーターを見ると

ものすごい勢いで回っていた。


あっという間に

限界まで回るスピードメーター

それに呼応して唸るエンジン音

しかし対応できずに叫ぶ車の四肢

カーブの際、遠心力で少し浮く逆輪


シートベルトの強ロックが

何度も何度も

体をグッっと押さえつける


圧倒的、恐怖!!!!


金髪ロン毛が運転するときは

他の2人よりも1番早く帰れるのに

車に乗っている体感時間は1番長く感じる


そんな不思議な相対性理論の中

やっと見慣れたバッパーの駐車場に着いた


「we arrived !」(ついた!)


着いたのが天国じゃなくてよかった


僕は息弱に「thank you」(ありがとう)と言い

恐怖でまだ震える身体を持って


キッチンへお昼食べた弁当箱と水筒を洗う


蛇口から水を出して僕は思った


結局あれだな。


2週間の間、ずっと食べてたのは

ハンバーグだったな


Pak'nSave(パッキンセーブ)で買える

最安ハンバーグは牛だから


2週間も牛ハンバーグを食べてた

いい加減、牛のハンバーグじゃなくて

違うハンバーグ食べたいな


あ、やばい


2週間もずっとハンバーグを食べていたから

この世に食べ物はハンバーグしかないと

錯覚した


食べたい食べ物....


そうだな


豚のハンバーグを食べたいな


完全に牛ハンバーグに思考を毒牙されている事に僕は気づけてなかった


キッチンがどうやら騒がしい


オレンジの安全服を着て

りんご工場で働いてた

他の同じバッパーの人達が

続々と帰ってきたみたい


帰ってくるやすぐにお酒に手を出す


ある人は瓶ビールの蓋を開けていて

またある人はワインをワイングラスいっぱい入れて


あの3人組ドイツ人グループに至っては

ウイスキーをストレートで

ワイングラスいっぱい入れている


その後の展開を気になって見てみると...


3人分のウイスキーをグラスに注ぎ終わると

3人はそのグラスいっぱいの

ストレートウイスキーを一気飲みして


「hey hey heeey」(いぇーーい!)


テンション高く声を上げて、また

ストレートウイスキーを

ワイングラスいっぱい注いでる


あれれれ、お酒ってこやって飲むんだっけ?


一杯って一杯でいっぱい飲むから一杯っていうんだ。


ってあのドイツ人たちをまた学んだ


学んだけど実践したらで一杯で致死量


あれは文字通り違う国の人だなと

洗って濡れたままの弁当箱水筒を取って

部屋に帰った







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