無職は突然に

ベン、エマ、マリアーノと4人で過ごすA202の部屋も慣れてきた


最初はエマとの愛の巣だったけど今はもう合宿部屋みたいになっていて

今も今で楽しい。


なんかあれだね


ニュージーランド来たときは一人部屋がいいと思ってたけど

今はいろんな人と交流できるし、6人部屋最高だな


Putaruru(プタルル)の廃墟に住んでいたころは独りぼっちで

寂しさ紛らすためにお酒飲んでたっけ。


そのあとガレージに住んでたけど、英語今よりも話せなくて

誰とも話せなくて、実質1人ぼっちだった


それがここに来て、拙い会話だけど多少は出来るようになって

ピザ一緒に作ったり買い出し一緒に行ったりといい人に恵まれて


人生で一番つらいことは、お金がないこと

じゃなくて近くに誰もいないこと。

なんてくさい事を考えてた仕事が休みの日曜日


僕とマリアーノはキッチンで昼ご飯を作っていた時

唐突にベンからそのことは伝えられた。


「Hi how`s going guys?」(やぁ お二人さん調子はどうだい)


「Hi Rob I`m good you?」(やぁ いい感じだね。ロブはどうだい?)


マリアーノがそう答えると


「I`m good but I have bad news for you guys...」

(いい感じだね、でも君たちにとって悪いニュースがあるんだ)


「bad news ?」(悪いニュース?)


ロブのbad newsと言う言葉に僕らは首を傾げた。


「apple season is gonna finish soon...」

(リンゴのシーズンがそろそろ終わるから...)


「we can`t work in there?」

(働けなくなるの?)


マリアーノがロブに質問した。


「yeah but of course it isn`t right now 」

(そうだね。でももちろん今すぐじゃないよ)


僕はつかさず「when?」(いつ?)とロブに聞いた


「next Thursday」(次の木曜日)


「what!?」(え!)


今日、日曜日だから5日後!?すぐじゃん!


「I also have another bad news...」

(まだ他に悪いニュースがある...)


この調子で悪いニュースはもっと悪いニュースじゃん...

なんて思いながらロブに質問をした


「what kinda bad news...?」

(どんな悪いニュース...?)


「that`s is I don`t have next job for you guys right now...」

(今2人に紹介できる次の仕事がないこと...)


「what the hell...」(なんてこった)


僕らは口を揃えて言った。


「if you want to get any job in here...」

(もしここで仕事がほしかったら...)


「what should we do...?」

(どうすればいいの...?)


ゴクリッ


僕とマリアーノは固唾を飲む


「you guys just can is wait for job...」

(2人が出来ることはただ待つこと)


「oh my god...」(なんてこった...)


ピピーー!


電子コンロがハンバーグ焼けすぎを伝える音が静寂を遮った。

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