初めてのキウイ畑

実は僕は日本の農家でバイトをしたことがあった。北海道の広大な土地の野菜農家さんで


北海道以外の農家を見たことはないが、きっと日本では一番大きい規模・面積で農業をしているだろう


むしろそう願う道産子の僕


でも、その北海道がちっぽけに思うほどの広さが目の前に広がっている


キウイ畑をよく見てみると


キウイはつるに巻き付いて実がなるから

左右に高さ2メートルくらいの太い棒につるを絡ませ

キウイのつるで空を覆い隠すかのように天井を作っている


左右の幅はコンビニを横に二つ並べるくらいある


高さ2メートルある天井にキウイが育っていて

背の低い人はキウイを収穫することができなさそう。


逆に190cmとか背が高すぎる人はキウイが少し低いとこに育っているから

収穫するのが難しそう


ピッキング自体が出来ないわけではないが膝に負担がかかるので

グルコサミンがたくさん入った〇潤が必要になるだろう


このキウイ畑の周りを生い茂る木々も背が高く10メートルちかくある。


木々はこのキウイの畑を囲む形で育っている


その理由は強風から守るためで畑が広い分、防風林の数も多い。

数が多くてこれがもし防風林畑と言われても信じてしまう。


誰も信じなくても、信じなくなっても、僕だけは信じ続けるだろう。


バンのトランクから何かを取り出し始めた


蓋のないカゴのようなカバンを体の前に背負い

その後に軍手をはめていってる


ピッキング(収穫)で使うものなのかな?

僕も見よう見まねでカバンを背負った


「excuse me this is mine... look at 」(すいません それわたしの... ここみて)


金髪の彼女はカバンの内側を指していった


「sorry!」(ごめんなさい!)


謝ってから金髪の彼女が指を指したカバンの内側をみた


白い縦線が入っていて、それがその人のカバンのマークになるらしい


いや、知らんがな。そんなの白い汚れにみえてまうやないの


微妙すぎるマークに変な訛りになった


僕は金髪の彼女のカバンを返して誰の者でもないであろう

何のマークも書いてないカバンを背負った


そして、みんながカバンを背負い終えるとどっかの場所へ向かいだした。


みんなについて歩いてる何もわからない僕は


「where are you going ?」(どこいくの?)


隣にいた黒い帽子の彼女に聞いた。


「○▼※△☆▲※◎★...」


その人はちゃんと(多分)質問に答えてくれた


「okay thank you」(わかった。ありがとう)


口ではわかったと言ったが、0.1mmだって分かってない。


この文章を読んでいる君よ。教えてくれ。彼はなんて言っていた?


分からないまま、みんなの後を付いていくと駐車場のようなとこに着いた。


駐車場あるならそこにバン止めればよかったやん...

何もわからない僕は適当なツッコみを入れた。


その駐車場にぞろぞろ人が集まってきて

他のバッパーから来たであろうグループや1人できた人にカップルだっている


そこに高そうな大きなSUVが通り、乗ってた人が降りてきた


この顔には見覚えがある、そうだ、あの髭がくるくるやつがいた事務所にいた一人だ


高そうな車に乗ってるし多分ボスに近い偉い人なんだろう。


その人の近くにみんなが集まりそこに置いてある紙に何かを書いている。


僕もその流れに乗って順番をまってみた


名前、勤務開始時間、チーム、サイン


紙の一番上にそう書いていてタイムカードに近いものだと思い順番に書いていく。


チームのとこにみんな K と書いてあるからやっぱりくるくる(髭)だ


僕は今日が初勤務だったので、多分偉い人に


「are you new here?」(新しい人?)と質問された。


この質問は過去にされたことがあるから意味わかるので


「yes I will work here from today」(はい!今日からここで働きます!)


きちんと答える事ができた


「okay he tell you how to pick up kiwi 」


「okay thank you」(わかった。ありがとう)


僕はまた過ちを繰り返してしまった。


ごめんこの偉そうな人(本当に偉い人)がなんて言ったかみんな...わかる...?

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