初めての収穫
僕は初勤務の初ピッキングだから
supervisor(スーパバイザー)という現場監督のような人が、キウイの収穫の仕方、ピッキングの仕方を教えてくれるみたい
話しながら教えてくれてるけど、この人はkiwi
アクセントが強すぎてもはや英語にさえ聞こえない。
このsupervisor(スーパーバイザー)は実際にキウイをピッキングしながらデモンストレーションをしてくれている
ボディランゲージがあるのは本当に助かる
たとえ、何を話してるか分からなくてもなんとなく理解することができた。
要するに
キウイにもトマトみたいにヘタがあって
そのヘタを残さないようにキウイだけをピッキングしてほしいらしい
ピッキングする時だけど
キウイを90度傾けてから取ると、ポキッっといい音が鳴って、ヘタは取らずにきれいにキウイだけを採れるみたいだ。
「any questions?」(ほかに質問ある?)
「nothing!」(ないです!)といい
「great」なんて言葉をもらいこの言葉を合図に僕は独り立ちをした。
チームK(くるくる)のみんなはもう仕事を始めている
僕も遅れてやっと参加できる!
みんな、待たせたな。
僕が両手で二つ取る間に、短パンの彼は両手で7つものキウイをもぎ取っている
すご!
僕も真似してみるが、圧倒的に手の大きさが違う。
身長も20センチくらいあっちの方が高いし、足も長いし、かっこいいし
昔、戦争してた時代の日本人はどうやってこの人達に戦で勝利を収めたの...
骨格ってかDNAからこいつらと違う気がする。
僕はウエスト側の人たちに対して劣等感を抱いた
劣等感を抱きながらキウイを収穫していた。
短パンの彼はもぎ取り収穫をしながら、1つのキウイを食していた。
口から溢れんばかりのキウイ汁を垂らしながら食べていて、小学生の手と足がバラバラの行進みたいに不恰好で
僕はそれをみて、先程抱いてた劣等感は劣→同にクラスアップ
それにしても本当にみんなの収穫のスピードが速い。
コントラクトという歩合制だから取った分だけ給料が上がる。みんなのやる気が違う。
ある程度急いでキウイをピッキングしてるけど僕なんかより断然女の子達の方が収穫スピードが速い。
早く上達する為に、速くキウイをピッキングする為に色々工夫をしてみるが、自分の力では限界があり短パンの彼以外の人やり方を参考にする。
チームKの中で1番ピッキングが速い茶色の帽子の彼のやり方を参考にすることにした。
遠くからじゃ何をしているかわからない
さりげなくキウイをピッキングしながら茶色の帽の彼に近づく
その彼の手の動きを見てみると...
キウイの上にあるヘタと、天井部分のツルとの間に手を挟めて、キウイをナナメにしてピッキングしていた
ナナメにすることでヘタを残さないようにしてるんかな、
やり方わかったし、僕も彼の真似をして茶色の帽の彼とNo.1、2争いをしてやろう。
僕もキウイの上のヘタと、天井部分のツルの間に手をナナメにはさ...
あれれ..?おっかしいぞー??
彼は手をナナメに挟めた時点で片手で5つ挟めていた
でも...ぼくは...両手で7つ...
ぼくの気持ちは同→劣にクラスダウンをした。
同列に思えない体格差
もう、なんなんやろ...
圧倒的な足手まとい感を味わい嫌な気持ちに陥った
右手にキウイ1つ。
僕はぎゅっとキウイを押して皮をめくり
おもむろに僕は一口かじった
ジュルッ...
果肉が溢れる音が口元に広がる
おいしい!
採れたてのキウイは味が本当にフレッシュだ!!
口から溢れんばかりのキウイ汁を垂らしながら食べている
僕は両足チグハグの靴下みたいに不恰好で
何故かわからないけど、口から垂れるキウイ汁を見て、可笑しくなった。
おいしいものを食べると気持ちはリフレッシュされるらしい
ぼくはまたがんばろっと思えた
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