第211話 後悔先に立たずな日

 それは昨晩、アニスのお茶会に4人でお邪魔させてもらった時のことだ。

 リターが焼いた甘ったるいクッキーを摘まみながら最初は他愛もない話を楽しんでいたのだが、フィディさんのお腹にいる子供に話題が移ったことが自体は急変した。


「赤ちゃんかあ……いいなあ。アニスとフィディの子ならすっごいかわいい子が生まれるんだろうなあ」

「いずれルイにもできるさ――いや、メレティミの方がこさえるのは早いか?」

「へ? なんで? レティがシズクの子供を……え、ええ? それ、え? どういうこと?」


 最後の「どういうこと?」はアニスではなく、わたしたちに向けられたものだった。

 いずれルイにはバレることではあったが、流石の今夜で言うことでもない。


『今日のお茶会の帰り道にしっかり話し合いなさい!』


 ルイはシズクと2人っきりになると急にソワソワしたり、恥ずかしがったりで口数が少なくなるそうだ。前は何をするでも2人一緒だったっていうのにさぁ。

 覚悟を決めなさい、と今夜こそこの微妙な三角関係に終止符を打たせようとしているのだ。

 余計な動揺を本番前のルイには与えたくないし、そもそも夜の話を大っぴらに話せるほどわたしはまだオトナではない。 


「……(ちらり)」

「……(こくん)」


 また、未だ事情を知らず明後日の方向に悩み苦しんでいるシズクもとりあえずはわたしと同意見らしい。らしいというのも一瞬交わしたアイコンタクトでお互いの思考確認出来たからだ。

 その発言に対してのわたしたちの返答を見て、アニスは肩をすくめる。


「おやおや? 2人は黙秘か――僕の慧眼に隠し事など出来やしない。魔人族は身体を重ねた相手によって、自身の身体に纏う魔力の光の色が変わるんだよ」

「……え、それ本当? 僕の魔力の色変わったの?」


 あ、シズクこいつっ! ――彼はキョロキョロと自分の身体を見渡していた。

 そんな反応したら「はい、やりました」って言ってるようなもんでしょうが!

 ルイはまさかって疑いながらもわたしとシズクを挙動不審がちに眼球を動かした後に愕然と顔を強張らせていた。

 ああ……あれはきっと悟ったわ。わたしたちがすでに関係を持ってることを確信したわ。


「もう、アニスったら! シズクさんが困ってるじゃないですか!」

「あーあ! あたししーらない」


 そして、すぐさま色が変わる云々の話は嘘だと言ってアニスたちは笑っていた。

 感情の起伏で身体に纏わる魔力量の増減はあっても色は変わらないらしい。らしいと言っても他種族であるわたしには知る術はない。

 じゃあ、ここにいるシズクの心境をその見える魔力で察しなさいよ!


(も――今のこいつがどう思ってどう悩んでるかってこの中で1番にわたしが知りたいわ!)


 その後は本当に最悪で、不穏な空気がルイからで流れていた。特に隣に座るわたしが1番の被害者だ。

 ルイから放たれた冷気だとも知らずに「今夜はいつも以上に寒いな。フィディの体に障るかもしれないから、そろそろお開きにしようか」なんてフォローも無しに勝手に閉めてさあ。

 3人が笑って見送ってくれる中、ここまで気まずい帰り道は今までになかった。

 ルイはずっと黙ったままわたしの腕にしがみ付いて離さない。

 つないだ手はぎりぎり力を込めるから痛かった。

 シズクはちらちらとこちらを伺うだけで男らしくない!


(本来ならこの後が1番重要だったっていうのに! 帰り道に2人っきりで話をする予定だったのに!)


 予定していた告白は当然出来ず、その後の夕食に至ってもいつも以上にルイは無言のままだった。シズクも同様で、そんなとこだけ息を合わせないでほしい。

 気まずい、気まずい気まずーい!

 ただ、不幸中の幸いっていうのかしら……未だウリウリがあの場にもこの場にもいなくてほんっとうによかったと思う。


「メレティミどうしたの? さっきからシズクもルイも、へん?」

「知らない……も――わたしにはどうしようもないわ」

「むう、まぁたリコだけのけものだ」

「……そういうわけじゃないのよ」


 不穏な空気をいつも以上に感じ取ったのか、リコちゃんは食事の手を止めてわたしに聞いてきたけど、ごめん。わたしも答えられない。

 夕食を終えたわたしはさっさと自室に逃げ去った。

 もう横になろうと寝間着に素早く着替え、部屋の明かりを消そうとした――その時、同じ寝間着に着替え終わったルイがもじもじと恥ずかしがって部屋を訪ねてきた。

 どうしようどうしようって追いすがられるのかと思いながら尋ねてみれば相談があると案の定だ。


(ああ……ここで追い返せばよかったんだ……)


「レティ……」

「まあ……入ったら?」


 深刻な顔を見せるルイを追い返すなんて、その時のわたしには出来やしなかった。

 そして、今日は一緒に寝たいと告げるルイを突き放すことも出来なかった。

 仕方なくとわたしはルイと共に寝ることにした。

 じゃあ、その相談とやらを聞かせてもらおうじゃないの、狭い寝具に1人で横になって――。


(ここまではよかったの。最初はまるでお母様とまた一緒に寝てるみたいって昔を懐かしがっていたくらいなのよ)


 だけど、二人並んで真っ暗な天井を見つめる中、ついに封を切られたルイの発言にお母様の温もりとか思い出とか、そういう感傷じみたものは一気に吹き飛んだ。


「ねえ、レティ、は……キスだけじゃなくて……シズクと、その……した、の?」

「へ、へっ!?」

「……したの?」

「え、それはその……!」

「……したんだ」


 はい、そこで口ごもったわたしも同罪です。

 最初は物凄くショックを受けたようで泣きそうな顔をしたっていうのに、ルイは直ぐに切り替えるように真面目な顔をしてわたしを見つめてきた。


「レティ……」

「な、何? 別に隠してたわけじゃないのよ! だから、その、恋人だってわかって、えっと、流れ的に、じゃなくて、わたしが迫……いやっ、もちろんお互い同意の上で――」


 混乱して余計なことまで口にしているわたしを遮ってルイは言った。


「ぼくにもエッチの方法を教えて」

「――って……へ……は?」


 今、なんと言ったこの子。わたしの聞き間違え?

 いや、確かにルイはそう言った――わたしに性行為の方法を教えろと。


「はあぁぁぁ!?」


 いやいやいや、ないでしょう!


「……だめ?」

「だめよ! っていうか大体そういうのはもっと大切なことで……シズ――男の人に教えてもらいなさいよ!」

「い、いやだよ! だって、だってさ! シズクが知ってるのにぼくが知らないってずるいよ! シズクだってレティから教えてもらったんでしょ! ならぼくにも教えてよ!」

「教える教えたって何を馬鹿なことを――る、ルイ! そういう遅いとか早いとかって考え方は悪いと思うわ!」


 これはマズイと身の危険を感じた。

 距離を取って冷静に話し合おう。きっとルイは動転しているのだ。

 こういうことは度々あった。ルイは聡い子なのにたまに馬鹿をやらかす。

 わたしは寝具の上から抜け出そうとしたところで――腕を掴まれ引き戻された。

 こてんと仰向けに寝かされるのと同時に、ルイは飛び掛かる様にわたしに跨ってきていた。


「レティ逃げないで!」

「ちょ、ちょっとルイ本気で怒るわよっ――ひぃ!?」


 わたしに跨り見下ろしてきたルイの様子がおかしい。目が据わっている!

 拙いわ。これ以上は、本当に洒落にならない。


「だ、だいたいわたしは女の子同士でどうするのか知らないから――!」

「大丈夫! ぼくね、ぼくね! リターから女の子同士の方法ちゃーんと聞いてるから!」

「リター!? な、何言ってるの!?」


 あ、あいつ! うちのルイになんつーことを教えてんだ!

 押し返そうとした両手はバンザイとルイの両手に握られ、布団に押し付けられる。

 痛いくらいぎゅって両手を握られたわたしはまな板の鯉とばかりにぴちぴち身体を捩らせるしかできない。


「レティ、あばれないで……」

「あばれるわ! アホ! さっさとど――あ」


 もう遅い。

 わたしの抵抗も空しく、ルイはゆっくりと半身を落として顔を近づけきていて……。


「……ちゅ」

「……っ!?」


 小さく唇が触れ合う。

 触れたのはその一瞬で、どぎまぎするわたしとは反対にてへへ、と照れながらも可愛くルイが笑う。


「ぼく、上手に出来た?」

「し、知らないわよ!」

「じゃ、もう1度、ね?」

「もう1度って、ダ――もっ!」


 ダメ、と言い終わる前にルイは唇を押し付けてわたしの口を塞ぐ――し、舌!? 反射的に閉じたわたしの唇を割ってルイの小さな舌が口内へと侵入してくる。

 これは本格的にやばい。

 逃げようとしてもルイはわたしを捉えて絡めてくる。

 まるでシズクと初めてキスをしたあの時みたいに呼吸がうまく出来ない。ここで息を吸おうものなら、ルイの呼気が混ざってわたしの中に入ってくる。

 どれだけの時間が経ったのかはわからない。それだけ長いことルイと深く唇を合わせていたと思う。

 ただ、ゆっくりとじっくりとルイに当てられ、わたしの身体は熱を帯びて――抵抗をすることをやめてしまった。


「はあ……はあ……」

「レティ……ぼく……」

「ル……イ……」


 ……後はもう無し崩れだった。

 たかがキス程度で自分でもわかるくらい興奮していて……。

 ルイに身を任せ、寝間着をたくし上げられて下着だけの姿になって……そわそわとルイの手はわたしの身体の上を這っていく。

 ゆっくりと優しくルイの細い指が肌の上をなぞり、そわそわとおへその下へと向かい――……はっ、と意識を取り戻して最後の抵抗を、口だけが訴えた。


「あ……あっ、待って! だめよ、だめだめ! ルイそれ以上は! ねっ、思い留まって! 思い留まっ、ルイぃぃぃいいいっ…………………………………………っ…………………………………………っ…………ぁんっ…………」


 しかし、それが限界。

 わたしの無い抵抗も空しくパンツの紐を解かれた――。





「なんて、ことを……」


 最初は抵抗したつもりだったのに、ルイとのキスから唐突にわたしの中で静かに何かが崩れていった。

 結局流されるままに快楽に溺れて――次第に抵抗もなくなって……途中からルイにああしてとかこうしてと甘い声に素直に従って……。


(……なぁにが教えてよ! 逆にわたしが教えられる側だったわよ!)


 しかも、なんだかんだでわたしも満更じゃなかった。


(実の妹と一夜を明かすなんてどんだけ罪を重ねればいいのよ!)


 これはありか――実の姉妹での行為はアウト? セーフ? 女同士だから大丈夫!?


(そうよっ! 同性だから限りなくアウトに近いセーフでしょ! そう、そうよね? ねえ、誰か教えてよ!)


 というか、ルイ……ルイ、あんたこういう経験初めてなんでしょう!

 知識でしか知らないなんて嘘でしょ! なんで人づてに聞いてここまで上手なのよ! 本当はリターとフィディに仕込まれたんじゃないの!


 と……うう、呑気に寝息を立てているルイを責めようにも気を許したわたしにも責任がある。

 姉妹同士の行き過ぎたスキンシップ……なんて思えるほど気楽には思えない。


「わ、わたしはなんてことを……」


 この許されざる不貞をどう償えばいいのか……。


「あ、あの……」

「どうしよう……どうしたら……」

「レティ……」


 ――そう、そこで呆然としているシズクにどう償えばいいとか…………ん?

 え……し、シズクぅぅぅ!?


「……あの、レティ」

「……ひっ! シズク!?」


 いつの間にかシズクが半分空いた扉の外から姿を見せていた。

 彼は顔を真っ青にして寝具の上のわたしたちをまじまじと見つめて驚いている。

 衣服が散乱した床と、上半身を晒したわたしと、未だ気持ちよさそうに寝ているお尻丸だしのルイを……。

 シズクはルイのお尻をちらりと見た後に恥ずかしそうに視線を逸らし、直ぐにわたしへと顔を向けた。え、胸を晒してるわたしは良いの?


「……な、なんで裸なの?」

「そっ……! の、ノックくらいしなさいよ!」


 わたしは慌てて自分の胸を両手で隠した。


「……したよ。その、早朝だったから静かに……でも中から嘘でしょって声が聞こえたし起きてるって思って、えっと、だから、声もかけたけど……?」

「嘘よ! 聞こえなかったわ!」

「じゃあいいよ。ごめん………………じゃ、なんで裸なの?」


 ぺこりと頭を下げられた後、あらためてと尋ねられると言葉に詰まる。


「ぐっ……え、えっと……暑かったのよ! 昨晩は大変な猛暑で2人っきりだったからね!? ほら、女同士だし? 別に裸で寝たって不思議じゃない、ないわよ!」


 冷や汗をかきながら見苦し言い訳を口にするわたしにシズクは口元を引き攣らせて笑っていた。

 ちなみに昨晩は雪でも降るんじゃないかってくらいとても寒い夜だったわ。

 アニスのとこから帰る途中でも吐く息が白くなるほど冷え切った夜道を共に帰ったもんね!


「……へえ。それは局所的な猛暑だったんだね」

「う、うん。いやあ大変だった……ほら、だから今から着替えるからちょっと外で待って……ちょ、ちょっと、待て! おい、こっちくんな! 出てけっ、出てってぇぇぇ――あっ!」


 当然と彼が部屋から出ていくわけもなく……シズクはおもむろにこちらに近づいてきては勢いよく毛布をはぎ取った。掴む暇なんて与えてくれない。

 上下と何度も真っ裸なわたしに目をやり、動揺のルイを一瞥した後に寝具の上に片膝をついてわたしに迫ってくる。

 逃げたいけど生憎と壁際に追いやられたわたしが逃げる場所なんてない。


「ね、え……この首元についた噛み痕はなに?」

「それはルイが噛みつくのがキスマー……寝ぼけて噛みついてきたのよっ!?」

「ふーん、じゃあ、この胸や腰や……身体中に付いた赤い痣は虫刺さとでも言うの?」

「そ、そうそう! いやあ、昨日は虫が多くて大変だ――」

「へぇ、そうなんだぁ……――なんて信じられるわけないでしょっ!?」

「ひえっ!」


 ……シズクが指さす先はルイの身体にいくつかついた赤い痕。そして、同じくわたしの身体にもついた痕だ。

 シズクは伸ばした指をゆっくりとわたしの身体に這わせ、強くなぞった。

 皮膚の奥がずきずきと傷みだすのはわたしの罪悪感が生み出したものかもしれない。


「……あ……し、ずく? おはよ…………ひゃぁあっ!」


 彼に睨まれ脂汗を流しているところで、目を覚ましたルイが悲鳴を上げた。


「お……おおっ、だめ! み、見ないで!」

(ルイぃ、あんた昨晩わたしにあれこれしといて今更なぁに恥ずかしがってんのよぉ!)

「おはよう、ルイ。でも、ちょっと黙ってて。今僕はレティと話しているんだ」

「っ……!」


 でも、シズクはルイににっこりと笑いかけた以外で、それからの視線はわたしにずーっと釘付けだ。

 ……正直、わたしは今のあんたとは話したくない。

 けど、そんなことを言ったところでルイと同じく許してはくれないだろう。


「ねえ、レティ……」

「な、なに!?」


 シズクは冷ややかに笑ってわたしの頬を撫でた。

 笑っているのは口元だけで、昔のころの面影なんて一切ない彼の突き刺す視線にぞぞっと背筋が震える。

 あ……やば。

 これ、本気で怒ってる時の目だ……!


「僕はね……もう、誰かに奪われるのが1番嫌いなんだよ……それが、たとえ――」

「ちょ、奪われるって……っ……!?」


 奪われるなんて大袈裟なって辛い言い訳を考えてる最中、思わずわたしは言葉を濁して彼の目を見つめてしまう。


(え……な、泣いてるっ!?)


 たらり、とシズクの目から一筋の涙がこぼれたのだ。


「――ルイであって、あっても……う、うぅっ!」


 じろりと捩って身体を隠そうとしてルイを睨み付け、シズクは……ぶわっと涙を流して部屋から走って去っていく。


「うわぁぁぁぁああん!」


 勢いよく開けられたドアは開けっ放しにされたため、部屋の外からシズクの咽び声がどこまでも続いた。


「え、え、え? ちょ、ちょっと、シズク、シズク――!」

「……まじでか」


 ガチ泣きってそこまでショックだったか……うう、何この罪悪感は?

 シズクの泣き顔を見てわたしの胸は先ほどの自問自答以上のダメージを負っている。そんな反応をされるくらいなら本気で怒ってくれた方が何倍もマシだった。

 だが、もう何もかも遅い。後の祭りだ。


 真っ裸だしシズクの後を追いかけたかったが、シズクに嫌われた……シズクを泣かしちゃった……ってしくしく泣き出すルイを放っては置けない。

 一応は慰めるけど、自業自得だろうが……なんてわたしも同罪だから強く言えなくてさ……。

 より一層シズクとの溝が生まれ、泣きたいのわたしの方だって……心の中でしくしくと涙を流すのが精一杯な散々な朝だった。





 その後、わたしは時間の許す限りルイを慰め続けた。


「……えっと、説明したら、きっとわかってもらえる、わよ?」

「ほんとう? シズクゆるしてくれる?」

「……ええ(……多分)」


 許されたいのはわたしの方だ。

 それに自分よりも先に経験してるからとわたしで経験を積んだなんてが通るかは知らん。

 まったく、わたしより大きくなったっていうのに昔とちっとも変わらない。

 こういうところがルイで、彼女の好きなところであるんだけど……それとは別にこれが妹っていうもんかね。


(まあ、その妹に自分の彼氏を奪われそうになってるんだけどね!)


 本当に、この選択で正解だったのか今でも悩むわ。


「よ、よぉし、ぼく! 今日こそシズクに告白する!」

「……そう、本当にお願いね。これ以上空気悪くなるのは勘弁してよ」

「う、うん!」


 がっつり拳を掲げるルイだけど、そろそろ服を着てほしい。

 着させてほしい。

 風邪をひくことだけは前の1件もあって嫌なのだ。

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