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いつしか少年は、地に膝をつき、
「ごめんなさい……」
そう、呟いていた。大きな獣は目を丸くして、その大きな口で笑い始めた。
「まぁ、僕は取って食おうなんて思ってないよ。そうだな、話をしてくれないか」
「は、なし?」
「毎日僕を見るなり、逃げ出す者ばかりでね。まぁ、もうそいつらは、食べられてしまっているだろうけど」
先ほどとは打って変わって殺気が消え、悍ましい森の中であるのに、どこか居心地が良く感じる。
「お前の話で良い。そうだな、これじゃ緊張して喋れないか」
そう言うと、大きな獣の身体を眩い光が包み込んだ。瞬きをしたと同時に、大きな獣は姿を消した。
「この姿にゃら、お前もはにゃせるにゃ?」
「うわっ!?」
足元に寄り添う柔らかな薄桃色の毛並みの感触。尾が長く、耳はやや短く、丸みを帯びてる。
「さぁ、にゃんでも良いからはにゃそうではにゃいか!」
「何でそんなに話しがしたいの?」
そう、少年が問うと一瞬目を細め、悲しげな瞳の色が見えた。そのまま何も言わぬ獣。
「俺はヒカゲ。俺の話なんか聞いたって面白くないけどいいの?」
「ヒカゲ……僕はキャロルにゃ!」
その問いにはコクリと大きく
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