第237話


「金髪で髪の長い女子?」


「あぁ、知ってるかい?」


 高弥と合流した後、俺達は篠山と彼女を合わせもうあぁいう馬鹿な奴らと関わるなと忠告をして二人で家に帰宅していた。

 

「お前が知らねーのに俺が知るわけないだろ?」


「まぁそうだよね……平斗学校にあんまり関心無いし」


「うるせぇな」


 なんでも篠山の彼女を助ける際に先にその金髪女子が助けに入っていたらしいのだが、その女子の実力が相当な物だったらしい。

 

「そんな女子居たら直ぐに目立つだろ? 本当にうちの制服か?」


「あぁ、間違い無いと思うだけど……」


 どうやら高弥はその女子が気になっているらしい。

 まぁ、確かにそんな女子と遭遇したら気になるのは当然か。


「なら学校でまた会えるだろ? それより飯食って帰らないか? 今日は道場が清掃に日で休みなんだよ」


「あぁ、良いよ」


「あ、じゃぁ私ファミレスが良いです」


 なんて話しを高弥としていたら、どこからともなく初白が現れた。

 

「おい」


「はい?」


「なんでお前が居るんだよ……」


「お二人をお見かけしまして!」


「はぁ……」


「あ! なんでため息吐くんですか!!」


「いや、面倒なのに遭遇してしまったなと……」


「何を言ってるんですか、こんな可愛い後輩と放課後デートが出来るんですよ?」


「高弥も居るけどな」


「あ、じゃぁ僕とデートってこと?」


「お前は気色悪いことを言うな!」


 なんかこの三人で居るのが定番見たいになってきたな。

 追い払ってもどうせ初白はついて来るだろうし、飯食いに行くか。


「金髪の女子生徒ですか?」


「あぁ、初白さん何かしらない?」


「私も知らないですね、少なくとも一年生にはそんな女子生徒は居ないと思います」


「そっか……」


「じゃぁ、二年とか三年なんじゃね?」


 店に向かう道中も高弥は初白に金髪の女子生徒について尋ねていた。

 どうやらよほど気になるようだ。


「あ、というより私お二人にお話が会って来たんでした」


「なんだよ?」


「島並先輩……また危ない事をしましたよね?」


「………」


 やべぇ……もしかしてこの前の事こいつにバレたのか?

 こいつとは海で二度と無茶はしないとか言っちまったし……。

 いやいやでも、今回は高弥以外にこのことは話してないし、それに死にかけたけど俺も高弥も軽傷だ!


「な、何を馬鹿な事を……そんな事をしてる暇なんてねぇよ」


「でも怪我増えてますよね?」


「これは鉄棒しようとして落ちたんだよ……」


「平斗、その嘘は苦しいよ」


「ばっ! 嘘とか言うな高弥!」


 どんどん初白の発するオーラが黒くなっていく。

 やべぇ……約束破ったからか、相当怒ってるなぁ。

 ここはなんとか誤魔化さないと……。

 なんてことを必死に考えていると、今度は後ろから声が聞こえてきた。


「島並さん!」


「え? し、城崎さん!?」


 誰かと思えばそこに居たのは制服姿の城崎さんだった。

 走ってきたのか少し息は上がっており、心配そうな目で俺を見ていた。


「また怪我をしたってさっき道場で師範代に聞きました! 今度は何をしたんですか?」


「い、いやだから……」


「先輩! 私との約束忘れたんですか!」


「島並さん! お願いですからあまり危ない真似は……」


 怒る初白、今にも泣きそうな城埼。

 あぁ、なんでこうなるんだ、助けてくれ高弥……っていねえし!!

 なんと先ほどまで居たはずの高弥は既に何処かに消えて居た。


「あいつどこいったぁぁっぁ!!」


「そう言うの良いですから、ファミレスじっくりお話聞きましょうか? 良かったら瑠華ちゃんもどう?」


「あ、えっと……じゃぁ……」


 まずい……絶対に約束破ったこととか色々言われる。

 しかも告白されたのを今現在保留してるに城埼さんまで一緒なんて……あぁ、もう気まずすぎて死ぬ。

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