第6話 駄女神の説明 その1

 コウ達の前に現れたのは、8メートルは有ろうかの巨大なトカゲ?いや背中に羽があるのが三匹いた。それを見たコウが、



 「ワイバアーン?」

 「そう、ワイバアーン。けど、この世界ではモンスターて呼んでいるわ」

 「モンスター?」

 「ええ、貴方達には、魔物や魔獣て言った方が通じるかも」

 「魔物、魔獣?‥‥‥て、なんであんたはそんなに落ち着いていられるんだよ!」



 コウは慌てる様にエスティに言うと、エスティはまだ落ち着いた様にコウに言う。



 「う〜ん、女神だから?」

 「イヤイヤ、女神がどうこうじゃなくて‥‥‥」



 コウは焦った為に、正常な判断が出来なく、エスティが今言った言葉を流していたが、『女神』の言葉に少し気持ちが落ち着いたのか



 「エスティ、あれは何とかできるのか?」

 「えっ?あれって?あ〜、モンスターね」

 「ああ」

 「出来ないわ」

 「‥‥‥出来ないいいー!」

 


 エスティの言葉に、コウと千代は焦りだし逃げようとする‥‥‥が、二人はエスティに肩を掴まれた。

 そして、ニコリと二人微笑むと、



 「出来ないわよ‥‥‥けど、今なら!」



 エスティはモンスターに向けて、開いた右手を向けると、言葉にならない様な呪文をする。

 すると一瞬で周りが白い空間へと変わっていく。そしてコウと千代、エスティ以外の者全てが、まるで時が止まったかの様に静止した。



 「‥‥‥ど、どうなっているの?」



 千代が恐る恐る、掴んでいたコウの腕から周りを見渡す。

 コウも今起きている事が信じられないでいた。



 「これは!‥‥‥どうなっているんだ?」

 「時を止めたのよ♡」

 「「時を止めた⁈」」

 


 エスティが自慢げに言うと、コウと千代は信じられない表情をしていた。だが今、目の前で起きている事は紛れも無い事実。

 そして、コウはふっと思う事をエスティにこう言った。



 「最初からこれを使えば、落ちる事もなかったんじゃないのか?」

 「えっ?‥‥‥あ〜‥‥‥そ、そうあれよあれ!女神は突然現れるから(焦り)」

 「ほお〜、突然ね〜、まあ、確かに突然だな、空から重い物が降って来たんだから‥‥‥いででで!」



 言い訳?を考えて焦るエスティに、コウはまたも、余計な事を言ったばかりにエスティに両頬を摘まれ引っ張られる。



 「あ〜ら、何か余計な言葉がこのお口からきこえたのですが、このお口から!」

 「いででで!」



 笑顔を見せながら、額に怒りマークを出しながらエスティが言うと、少し焦る千代は、



 「あ、あ、あの‥‥‥女神様?」

 「なによ?(少し怒り)」

 「えっ‥‥‥あ、あの、何しにここへ?」

 「ここへって?‥‥‥あっ!そうだったわ!貴方達に説明をしにきたんだったわ!」

 「「説明?」」

 「そう!説明!」



 コウから両手を離すと、エスティは急にキリッとした表情で言うと、二人は?的な顔で見合わせた。



 「で、どんな説明内容なんだよ」

 「まあ、単刀直入に言うわね」

 「「うん」」

 「貴方達にこの世界を救ってほしいのよ」

 「「はあ?救う?」」

 「そう!で、魔王を倒してほしいのよ」

 「「はあ?はい〜ぃ?魔王を倒す???」

 「そうよ、魔王を倒してこの世界を救ってほしいのよ!」



 衝撃のしょぱらからの説明内容に、コウと千代は言葉が出ないでいた。

 


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