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僕とレベッカは、ビルの入り口から飛び出すと、スナフキンさんが運転する車にそれぞれ乗り込んだ。「スナフキン、出してくれ!」とレベッカは叫んだ。

僕は車内から今さっきまでいたビルを振り仰ぐと、もうもうと煙が立ち上ぼり、崩れていく様が見てとれた。


しばらくしてからスナフキンさんはレベッカに声をかけた。

「派手好きなレベッカだけれど、まさか建物自体を爆破するなんてな。シムカの上層部も今回は揉み消すことは難しいかもしれないぜ」と嘆息した。

「冗談言うなよ。あれに巻き込まれたら、さすがの俺もあぶねーっての。ありゃ最近巷を騒がせている爆弾テロリストの仕業なんじゃねーの?」うんざりした様子でレベッカは言う。

僕はそんなふたりのやりとりに割り込んだ。「周防も驚いただろうけれど、さすがにあれで死ぬような奴じゃないよな」

「ああ、あれくらいで死ぬようなら、黒崎の隣にはいねーだろうよ」くくっ。

黒崎の?

僕が周防を黒崎と勘違いしたけれど、あれはまったくの的外れではなかったってことか。

「スナフキン、停めてくれ」しばらく車で走ったところでレベッカはスナフキンさんに声をかけた。

スナフキンさんはなにも言わず、僕とレベッカが車から降りるのを見て、そのまま走り去った。


「少年、少し雑談でもしようか」レベッカはそう言って、くいっ、と近くにあったカフェを指し示した。

僕は頷き、レベッカの後に続いた。

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