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人の魂とは、どこから来てどこへ向かうのか。僕はソファに寝転びながら、そんなことをぼんやりと考えていた。


たとえば、レベッカ。

死の象徴であり、魂の救済をするために存在するもの。彼女がつくられた経緯は、シムカ機関がこの世界の救世主となるべき存在を求めたことによる。

確かに彼女は、善人であれ、悪人であれ、その魂を天使に昇華させることによって救済する。

しかし、その先の魂の行方が何処にあるのかを僕は知るすべを持たない。それをそういうことだと、断じることしかできないのだ。

これは、神への冒涜と言っても差し支えのないことなのかもしれない。


僕が手を染めた地図に目的地が定められることは、これまでも、これからも決して訪れることはないだろう。

かといって、もう後戻りはできない場所まで僕が来てしまっているのは確かだ。

ならば、すべてを見届けようじゃないか。その先がたとえカタストロフィに至ることになったとしても。


巷では、爆弾によるテロが多発していた。テレビでは、その凄惨な様子が映し出されていて、数々の死体の映像が流されている。

彼ら彼女らの魂は、何処へ向かうのか。

僕は、冷めた頭でそんなことを考えて、お腹が減っていることを自覚した。人の死体を見ても、空腹を感じるほどに、僕は既に壊れてしまっているのだ。

なあ、ありす、お前は今の僕を見て、なんて言うんだろうな。

僕は、それが少し怖かった。



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