序章 バトルスタート
「これで最後よ。【魔法少女】
「私は絶対に諦めない。【魔王少女】
「ハァー!?何言ってるの?私は敵だから!頭おかしいの?私は魔王少女、アンタは魔法少女。生まれながら敵同士の私達が仲良く出来るわけないじゃん」
「どうして生まれた血筋が違うだけで、争わなければいけないの?皆が戦いを止めて武器を捨てれば済む話でしょ?」
「そんなの関係ない。お父様の言葉が正しいんだ。お父様は言っていた、人間はサイクルを繰り返しているだけ。そして、何度も同じ過ちを犯すと。地球にとっての悪性腫瘍は人間だってね」
「確かにそうかもしれない。でもね、人間は可能性を持って生まれてくるんだよ。例えそれが、どんな結果を生んでもね。だから私は皆が迷わないように導く光になるんだ」
「笑わせないでよ、神様にでもなったつもり?そんなの私が全部壊してやる」
「絶対に壊させない、皆を救うんだ」
「これで絶望しなよ。全ての魔力で吹き飛ばしてやる。天使の片割れが舞い堕ちた、汚せ、汚せ。闇より暗く、全てのものに平等な死を。
「あまねく光よ、私の元に集まれ。やがて光は全てを包み、全てを解放する。生命の
触れたものを死へと誘う暗闇。暖かい日差しのような生命を感じる力強い明るみ。強大な二人の力がぶつかった。二人の力は拮抗している。衝撃波で空気を振動させ、やがては地球を震わせた。そんな二人をよそに、何の因果か、魔王少女と魔法少女の力に耐えられなかった世界は次元の歪みを生んで、二人を吸い込んでしまった。
「!?」
「一重!?」
「お嬢様!?」
「やっと加勢に来れたと思ったのに!何あの歪み?わかんないけど、今はそれよりも一重を追うよ。皆行こう」
クールな少女の言葉に頷き、眠たそうなボサボサ髪の少女が口を開いた。
「一重が心配、急ごう」
「うん」
魔法少女の仲間達は不安な感情を押し殺し、目配せすると。離れないようにお互いに手を繋いで歪みへと突入した。
「魔法少女の仲間ごときに後れを取るな、我々もお嬢様を追うぞ」
「当然、それ以外の選択肢なし」
そして、魔王少女の側近達も歪みへと突入した。歪みの中は何も見えず。しかし、確かな流れを感じる。気がつけば甲冑を身に着けた鎧武者達が争う、血で血を洗う戦の真っ只中にいた。
魔王少女と魔法少女を戦国時代にタイムスリップさせてみた? 七星北斗(化物) @sitiseihokuto
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