私の性癖

主従関係、というかたちではありましたが、確かに生き甲斐というものは感じることはできたかもしれません。

寝たきりで常に数字のことを自殺願望しかなかった私には刺激的な経験にはなったかもしれません。


しかし、調教の内容を達成した後は一気に自己嫌悪も襲ってきました。こんなはしたない姿をしている事を周りのみんなが知ったらどう思うだろう?と思うと背徳心による興奮というよりも屈辱的な気持ちが強かった。

相手から指示されることに対して、相手の喜ぶようなお願いをしたり、謝罪をしたりしていましたが、私の本心ではありませんでした。

そして、ご主人様の過去の経験談を聞いているとこれは私には出来そうにない。といった内容がいくつかありました。


ただ、死にたいとしか思えない私なんかの為にかたちは違えど、必死になってくれてる事が嬉しかっただけでした。

というわけで、それまで私はマゾヒストと思っていましたがどうやら違ったようです。

今でも自分がサディストだとかマゾヒストだとかそういうものは分かりません。

しかし、この経験をきっかけに自分の存在意義と性癖というものが分かりました。



予め先にお話ししておくと話はずれてしまいますが高校卒業してからちょっと経った後に風俗業をしました。

その為、色々な経験はさせてもらいました。得意なプレイはありましたが、好きなプレイといったものは特になく、人間が一番隠したいであろう性癖や性欲の為に足を遠方から伸ばし、お金を使って一人の女性を買っている事に、人間の本能を感じると興奮してました。

そして、日常生活や大事な女性の前で出来ない事を私の前で見せてくれている事に興奮します。



こんな私で気持ちよくなって、私の前で情けない顔をして、声を出して、私の様子を見て興奮している事に興奮します。

そのくせ外に出たら普通の人を着飾り、男性らしく生きているわけでさっきまで裸だったのに何もなかったかのようにネクタイを締めている姿を見ると、私しか知らない恥ずかしい姿を見せてもらってることに興奮します。

これは風俗業でも後にできた恋人に対しても興奮してました。


その為、悦んでくれることが好き。

どんどんと顔が歪んでいく姿を見るのが好き。

限界が来そうになってる時の必死に頑張ってる姿が好き。

人生の中の貴重な時間をこんな私との行為に使ってくれてることが好き。


この『人間』を感じるために一生懸命に、ご奉仕している自分に、興奮します。

はしたない事に誠意を尽くしてる自分が可愛くて仕方ないです。



唯一、存在意義を感じる瞬間です。

そして、性的に興奮する瞬間でもあります。


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