Section3『狂った世界へようこそ』
――2020年10月……
「人間兵器が社会問題となっておりますが、我々が着目してるのは『戦闘特化の人間』を後天的に作るものではない。先天的に作る。それが私たちの研究のコンセプトです。皆さんもご存知でしょう? デザイナーベイビーの研究……」
テレビ放送で流れたこの科学者の論文発表。会場内は当然ざわついた。
――2023年1月……
「『ライジング・サン作戦』で情報局の工作員として多大なる功績を生み出してくれた男を、我々ニュース・ナインは特別にゲストとして招きました。それではどうぞ! ヴィクター・C・バーンズさんです!!」
顔を笑みで埋めた大柄な男が番組内に登場する。会場は盛大なる拍手に埋め尽くされた。
――2025年8月6日……
「ショッキングな光景です! 突如として落下してきた隕石の大群に今、私がいるこのジュノー市は現在、燃えております! このジュノー市には大勢の人が住んでおり……」
ニュースレポーターが悲鳴と鳴き声と怒号が混ざる街を歩いている。映像には消火隊や傷の手当を受ける者……そして布を被されタンカで運ばれる死者もいた。
――同年8月10日……
「アメリカ政府はジュノー市の隕石の落下での被災者に追悼の意を……」
――同年9月
ヴィクター・C・バーンズ。局員登録、解雇抹消。
――2028年9月12日……
「よって我々は! この
高らかにそう告げるバーンズ。大歓声があがるがバーンズの表情は険しい。
――同年12月24日
「バーンズの部隊が敗走! 繰り返す! 尻尾を巻いて逃げていくぞ!」
――2030年……
「アメリカでは、バーンズが二年前に決行した『大革命』の影響で、混乱が続いており――」
――2032年……
「大革命は徐々にではありますが、沈静化の道を――」
――2034年……
「むごたらしい惨劇も、起こった悲劇も乗り越え、私ジェームズ・ドイルは大統領として『リ・アメリカ連合国』をここに建国する!」
――同じ頃……
ニューヨークの屋台売店にはこんな新聞記事が……
「バーンズは正義か? 悪か? 不穏な気配……」
――同年10月……
動画投稿サイト『YouTube』にヴィック・バンが投稿したアメリカの真実の動画は前代未聞の再生数を誇った。
……後に政府はその動画を強制削除。
――2035年……
ドールズ、結成。
――2038年…………
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