イノセの日記・1
---両親の課した試験に合格し、正式に旅を認められることになった。
だが自分にこの大役が勤まるか、「調律の巫女」である母や「再編の魔女」と呼ばれた少女(今なら『女性』と言うべきか。)のように上手くできるのか、いまだに疑問が拭えない。
拭えないと言えば、先日襲ってきたカオステラーの言葉の真意は、いまだにわからない。だが、彼の様子を見ると、ただ単にこちらのことを惑わそうとして言ったとは、どうしても思えない。
あのカオステラーは、結局何者だったのだろうか。
未だ疑問や疑心は尽きないが、今はいくら考えても仕方があるまい。
せっかく両親やお世話になった皆に祝ってもらった門出である。今はただ、その期待に応えられるよう、前に進むだけだ。
まずは「グリムノーツの想区」で自分が「調律」の力を使える術を見いださなければならない。
何か良い方法が見いだせれば良いのだが。
ここに、僕たちの旅の始まりを記録する。ーーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます