6月10日・11日・12日

 行きの電車の中で、文春文庫の『神々の食』(池澤夏樹・文/垂見健吾・写真)を読み始めた。沖縄料理を題材にしたルポ風エッセイである。

 第一の食品は豆腐。第二の食品は蒲鉾であった。どちらも俺の好物である。読んでいる内に食欲が刺激されて困った。胃袋活性化の効果絶大だ。


 駅の外は雨。傘を差しつつ、職場まで徒歩で移動した。到着後、売店に行き、朝食を買った。空いている卓席に陣取り、ショコラブレッドを齧った。

 コーヒーを飲みながら、ラジオの情報番組を聴いた。今朝の話題は「光に関する二つの研究について」であった。電源を切り、更衣室へ向かった。


 前半業務終了。食堂に行き、券売機でBランチを買った。今日のBは焼魚。日替わり小鉢はトロロにスライスしたオクラを浮かべたもの。

 焼魚が視野から消えた。飯の上にトロロをぶちまけ、適量の醤油を垂らした。ガガッとかっ込んだ後に、実の少ない味噌汁を流し込んでおしまい。


 休憩場所に行き、神々の食の続きを読んだ。沖縄独特の食材イラブー(エラブウナギ)が登場。なかなかの迫力であった。

 読後、約十分仮眠。眠りに入るまでの時間が早くなってきた。新環境に慣れてきたらしい。不快な雑音さえなければ、俺は寝られるのだ。


 帰宅後、日課の腕立て伏せを済ませてから、浴室に飛び込む。雨と風のせいで体が冷え切っていた。熱いシャワーを浴びて、ようやく人心地がついた。朝から晩まで、荒天に悩まされる一日となった。明日もこれだと参るなあ。


♞今宵の酒肴は刺身の盛り合わせ、ほうれん草の胡麻和え、鶏の空揚げなど。


 職場に着いた。入金機に買物カードを挿入し、必要額をチャージした。売店に行き、朝食を買った。窓際の卓席に陣取り、新発売(だそうです)の菓子パンを齧った。その後、ラジオの電源を入れた。

 コーヒーを飲みながら、情報番組を聴いた。今日の話題は「地ビール、ならぬ、地ジンのブームについて」であった。聴いている内に、同酒ベースのカクテルが呑みたくなった。もちろん、そう思っただけである。実際にやったら大変なことになる。電源を切り、卓上を片づけた。そろそろ働く時間だ。


 前半業務が終わった。食堂に直行した。AランチにもBランチにも興味を覚えなかった。カツカレーの食券を買い、受け取りカウンターに持って行った。いつもの席に座り、窓の向こうに展開する殺風景な風景を眺めながら、カレーを食べた。スープ代わりの味噌汁を流し込んでおしまい。


 水分補給後、休憩場所へ移動した。壁際の長椅子に腰をおろし、神々の食収録の「幻のタコ捕り漁」と「オキナワン・コーヒー」を読んだ。同書を読んでいると、沖縄の旅に出たくなる。本の次に目蓋を閉じた。眠りの滝壺に落ち、約十分後に帰還した。腰を上げ、後半業務へ向かった。


 地元駅下車。家路の途中、弁当屋に寄った。帰宅後、ラジオを聴きながら、腕立て伏せをやった。浴室に行き、温水を浴びた。体を拭き、服を着た。居室に行き、愛機を起動させた。雨音を聞きながら、この雑文を書いている。


♞今宵の飯は幕の内弁当とおにぎり二個。酒はブラックニッカの水割り。


 売店に行き、ケーキとコーヒーを買った。窓際の卓席に座り、朝食をしたためた。ラジオの電源を入れた。コーヒーを飲みながら、情報番組を聴いた。今日の話題は「ドローン学校とドローン市場の可能性について」であった。

 電源を切り、本を開いた。神々の食収録の「子供たちが掘る芋」と「赤い小さなアセローラの実」を読んだ。読後、卓上を片づけ、更衣室へ向かった。


 前半業務終了後、食堂でBランチを食べた。今日のBは白身魚の空揚げ。特製タレは遠慮して、醤油を選んだ。魚の味は悪くなかったが、量的迫力が不足していた。消滅後、丼飯に味噌汁をぶっかけ、ザバザバと流し込んだ。


 休憩場所に行き、神々の食収録の「滋養の濃厚なエキス」と「軽くて重い麩の秘密」を読んだ。一昨日の日記に、迂闊にも「沖縄料理を題材にしたルポ風エッセイ」と書いてしまったが、正確には「食材(食品)エッセイ」と呼ぶべきものである。失礼しました。読後、約十分仮眠。体内に活力がよみがえる。


 帰りの電車の中で、神々の食を読了した。俺としては異例のスピードだが、それは(その本が)面白かった証しとも云える。

 帰宅後、ラジオのニュースを聴きながら、腕立て伏せをやった。話題の内容は深刻で、いささか滅入った。浴室に行き、汗と暗い気持ちを洗い落とした。体を拭き、清潔な衣類を身に着けた。居室に行き、愛機を起動させた。


♞今宵の酒肴(さかな)は枝豆、焼鳥、マグロの刺身、ひじきの煮物など。


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