第369話 工房ジール

 アルダロスにあるもう一件の工房ジールは、表通りに店を構えているベルクマン商会とは違い倉庫街の一角にありました。

 店の前には防具のガラクタが積み上げられていて、物色している冒険者の姿があります。


 歪んだ胴金、片方だけの手甲や脚甲、錆びついたり折れたりした剣も樽に突っ込まれています。

 物色している冒険者も、何だか薄汚れた感じで、うらぶれた感じがしていたギリクが小綺麗に感じられるほどです。


『うーん……外から見ただけだけど、買い取ってもらえるような感じじゃないよね』

『ぶははは、ケント様、ワシの知っているベルクマン商会は、こんな感じでしたぞ』

『えぇぇ……何か、ちょっと近寄りがたい雰囲気だよね……』

『何をおっしゃいます。ヴォルザードが誇るSランク冒険者にして魔王と称されるケント様が、尻込みする理由などありませんぞ』

『ま、まぁ、掴まれなければ負けることは無いけれど、絡まれるのは面倒なんだよねぇ……』


 ぶっちゃけ、この手の雰囲気の店とは相性良くない気がするんだよね。

 でもまぁ、せっかく来たから覗いてみるだけ覗いてみましょうかね。


 店先でガラクタを物色している冒険者の視界に入らないように通り抜け、開けっ放しになっている店の扉を潜りました。


「へぇ……思っていたのと違うや……」


 思わず独り言が洩れるほど、店の中には防具が整然と陳列されていました。


『ほほぅ……これはこれは、ますます往年のベルクマン商会を彷彿とさせますな』

『昔のベルクマン商会も、こんな感じだったの?』

『そうですぞ、店の入り口近くに置かれているものほど手ごろな値段で、奥に行くほどに価格の高いものとなっているはずです』


 確かにラインハルトの言う通り、店の入り口近くには革製の防具が多く並べられていて、奥には重厚な金属鎧が飾られています。


『良いですな、これこそが防具工房、ここにある品物は全て本物ですぞ』


 ラインハルトの言う本物とは、馬上槍の試合で使う見た目重視のものではなく、魔物の討伐や戦時に使う防御力重視の作りになっているという意味でしょう。

 試しに、入口付近の置かれている革製の防具を手に取ってみると、革は分厚く、固定するためのベルトもシッカリとした作りになっています。


 縫製に使われている糸も綺麗に処理されていて、簡単には解れそうもありません。

 刺繍のような装飾は一切施されていませんが、機能を突き詰めた造形には美しさすら感じます。


 ベルクマン商会では、ちょっと場違いな感じがして居心地が悪く感じていましたが、工房ジールでは防具を眺めるだけでも楽しくなってきます。

 ただし一つ問題があって、どの防具も僕にはサイズが大きすぎるんだよねぇ。


 冒険者と言えば、腕っぷしに自信がある人の集まりみたいなもので、当然体格に恵まれた人が殆どです。

 店に置かれている既製品は、冒険者として平均的な体格に合わせて作られているのでしょう。


「ぼうず、ここはガキの遊び場じゃないぞ」


 ほらほら、来た来た、お約束の展開ですよ。

 初対面でも舐められないように、もうちょっと成長してもらいたいものです。


 声を掛けて来たのは、四十代ぐらいに見える髭モジャの猫獣人のおっさんでした。

 ミューエルさんの猫耳&尻尾は尊いの一言ですが、オッサンだとシュールですね。


「えっと、別に遊んでいる訳じゃないんですけど……」

「なら何の用だ?」

「お店の方ですか?」

「ここは俺の店だ。で、何の用だ?」


 どうやら、この人がネルヴァのようですが、それにしても不愛想ですね。


「素材の買い取りをお願いしたいと思いまして……」

「素材だと……何だ?」

「大ムカデなんですけど……」

「大ムカデだと? マジか? どこにある?」

「えっと、魔の森に置いてあるんですけど……」

「はぁ? 手前は馬鹿か、そいつは置いてあるんじゃねぇ、そこで生息してるだけだろうが。持ってこられなきゃ素材として使えねぇだろうが、このアホ、帰れ!」


 ネルヴァは、僕の襟首を掴まえると、店の外へと放り出そうとします。


「いやいや、持って来られないものを買ってくれなんて言う訳ないでしょう。買ってくれるなら、今すぐ持って来ますけど、何匹買ってくれます?」

「ほぅ、面白ぇ……あるだけ全部買ってやるから持って来てみやがれ」

「それは構いませんけど、どこに置くんですか? 十匹や二十匹じゃないですよ」

「ほぅ、ガキの冗談にしちゃ面白ぇ。五十匹か? それとも百匹か?」


 店にいた五人ほどの冒険者風の客が、ネルヴァの言葉を聞いてゲラゲラと笑い出しました。


「そうですねぇ……売約済みのも合わせると、約六千匹ですけど……」

「けっ! 手のひらサイズのムカデなんざ、防具の素材に使えねぇよ。こちとら忙しいんだ、ガキの冗談に付き合ってる暇は……」


 闇の盾を出すと、僕の意図を察したマルトが大ムカデを一匹放り投げてくれました。

 ドスンと重たい音を立てて店の床に現れた、長さ1メートル50センチ程度、太さは30センチ近い大ムカデを見て、店にいた全員が言葉を失いました。


「あると言ったらあるんです。それで、買うの? 買わないの?」

「闇属性だと……まさか、魔王なのか?」

「とりあえず、離してもらえるかな? それとガキ扱いもやめてくれる?」


 ネルヴァは僕の襟首を離すと、ジリっ、ジリっと後退りし、周りを取り囲んで馬鹿笑いしていた冒険者達も同じように壁際まで後退していきました。

 不機嫌そうに腕組みをして見回すと、皆一様に目線を逸らしています。


「で、買うの? 買わないの? ちなみにベルクマン商会には二千匹卸してきたけど、どうする?」

「なんだって、そりゃ本当か?」

「だから、いちいち疑って掛かるのはやめてくれないかな。面倒なんだよねぇ」


 ネルヴァは、睨みつけるように僕と視線を合わせていましたが、不意に視線を大ムカデへと向けました。


「こいつは解体していないが、他のも解体していないのか?」

「ええ、解体はしていません。これと同じ状態です」


 しゃがみ込んだネルヴァは、大ムカデを入念に改め始めました。

 表側の殻の状態を調べ終えると、裏返して腹側の状態も確認しています。


「魔石も取り出していないのか?」

「ええ、討伐したまんまですね」

「こいつを二千匹、ベルクマン商会に卸して来たんだな?」

「そうですよ」


 ネルヴァは髭モジャな顎に手を当てて考え込んでいましたが、頭を振って立ち上がりました。


「少し待っていてくれ……」


 断りを入れたネルヴァは、店の奥へと大股で歩いて行き、裏手の工房へ向かって怒鳴りました。


「爺さん、ちょっと来てくれ!」

「用があるなら自分から来い!」

「大ムカデを持ち込んできた奴がいる、物の良し悪しをみてくれ!」

「大ムカデじゃと? どこだ!」


 大ムカデと聞いた途端、ドスドスと重たい足音を響かせながら姿を見せたのは、こちらも髭モジャで六十過ぎと思われる老ドワーフでした。

 老ドワーフは床に置かれた大ムカデを見つけると、頬擦りしそうな勢いで駆け寄り、目を輝かせて撫で回し始めました。


「いいぞ! こいつは上物だ!」

「馬鹿、売り込みに来ている奴がいる前で褒めてどうすんだよ」

「馬鹿はどっちじゃ、良し悪しを判断しろと言ったのはお主じゃろうが。聞かれて困るならワシの所に持って来て鑑定させろ。これだけの品物を見れば良いと言うにきまっておろう」

「だから……もういい。それで、ものは良いんだな?」

「良いぞ、これだけのサイズならば、素材として申し分ない。金は払っておけ……」


 老ドワーフは、ネルヴァに支払いを言いつけると、自分は大ムカデを抱えて歩き出します。


「ちょっと待て。大ムカデは、それだけじゃねぇんだよ」

「なんじゃと! これと同じものが他にもあるのか、買え、全部買え、一匹残らず買い取れ!」

「馬鹿言うな、二千匹だぞ。そんな金はうちには無ぇよ」

「二千匹じゃと……? なにを寝言をぬかしておる。そんなに大ムカデがいてたまるものか。そんな大群に襲われたら、村や街が壊滅しておるぞ」

「知るか。俺だって普通なら、そんな与太話を信じたりしねぇが、持ち込んだ奴が特別だからな……あるんだろう、二千匹」

「ありますよ。売却済みを含めれば六千匹ぐらい……」


 ネルヴァが尋ねたことで、老ドワーフも僕の存在に気付いたようです。


「誰じゃ、この坊主は?」

「こいつが噂の魔王らしい……だよな?」

「まぁ、そんな風に呼ばれてますね」

「なんじゃと、この坊主が魔王じゃと……?」


 老ドワーフは大ムカデを抱えたまま、僕を頭のてっぺんから足のつま先までジックリと眺めながら首を捻りました。


「ネルヴァよ、お主騙されておるのじゃろう。この坊主が魔王とは……」

「まぁ、それは信じなくても構わねぇが、どれだけ欲しい?」

「大ムカデか? 決まっておる、買えるだけだ」

「それほどまで必要なのか?」

「大ムカデは、ダンジョンの深い場所などにしか現れん。防具の素材としては、軽く、強く、錆びる心配も要らぬが、持ち帰られる量が限られておる。手に入るならば、手持ちの鉄なんぞ全部売り払ってでも手に入れるべきじゃ」

「分かった……それならば、あとは俺の仕事だ」


 ネルヴァと老ドワーフは、ニヤリとした笑みを交わし合います。


「シッカリ値切れよ……」

「だから、交渉相手の前で……もういい」

「がはははは……」


 老ドワーフは高笑いを残し、当然のように大ムカデを抱えて工房の奥へと大股で歩み去っていきました。

 どうやら、この老ドワーフが製作側の責任者で、ネルヴァは経営側の責任者という感じのようです。


「さて魔王、交渉といこうか。大ムカデ二千匹、いくらで売るつもりだ?」

「そうですねぇ……四百万ブルグでどうでしょう?」

「四百万ブルグだと……そいつは、いくら何でもボッタクリだろう?」

「そうなんですか? 僕は大ムカデの相場とか知らないんですが、ベルクマン商会から提示されたのは四百万ブルグですよ」

「くそっ、金の亡者め……魔王と繋がりを作って、また甘い汁をすするつもりか」


 ベルクマン商会に四百万ブルグで買い取ってもらったと話すと、ネルヴァは唾でも吐き捨てそうに顔を歪めてみせた。


「そいつは法外な値段だ。ラバールの野郎は、賄賂としてそんな値段を付けやがったんだ」

「そうなんですか? でも、賄賂っていうのは、貰った当人が賄賂だと思わなければ効果が無いのでは?」

「馬鹿を言うな、四百万ブルグだぞ。ここに雁首並べている連中じゃ、十年必死に働いても用意出来ない金額を受け取って、それで何とも思わないとでも言うつもりかよ」

「この前、クラーケンの魔石も高く売れましたし、四百万ブルグ程度じゃねぇ……」


 別に大ムカデを1ブルグでも高く売ろうというつもりではなくて、値段交渉の過程でネルヴァの人柄を探ってみたいと思っているだけです。

 クラーケンの魔石の話も聞いていたようで、ネルヴァは顔を顰めてみせました。


 というか、そんなに感情を表に出していたら、交渉事とかは上手くいかないんじゃないですかね。

 ネルヴァは眉間に皺を寄せていましたが何かを思いついたらしく、ニヤっと笑みを浮かべてみせました。


「そうかそうか、クラーケンの魔石は、確か三億二千万ブルグで落札されたと聞いている。ギルドへの手数料を差し引いても三億ブルグ以上の金を手にしたのだろう。それならば四百万ブルグ程度は、はした金にすぎないって訳だ」


 ネルヴァの言葉を聞いて、店にいた冒険者からは声にならない呻きのようなものが洩れた。

 まぁ、僕みたいな子供が自分たちでは一生掛かっても稼げないような金額を手にしていると知れば、怨嗟の声を上げたくもなりますよね。


「四百万ブルグをはした金と言うつもりは無いですが、驚くほどの金額ではありませんし、大ムカデの相場も知らないので、この程度の金額なのかなぁ……としか思っていないだけですよ」

「それじゃあ、ベルクマン商会に便宜を図るつもりは無いんだな?」

「僕が味方しているのはカミラですから、リーゼンブルグの立て直しの足を引っ張る連中に力を貸すことはありませんよ」

「ほぉ、それじゃあ奴らは無駄金を使っただけってことだな。ははっ、そいつは愉快だ」


 やはりネルヴァは思うところがあるようで、大ムカデの値段交渉よりもベルクマン商会が不利益を被ったことの方が興味があるようです。


「ちなみに、ベルクマン商会の何がそんなに気に入らないんですか?」

「あぁ? お前、ベルクマン商会に行ったんだよな? あの店を見て何とも思わなかったのか?」

「僕は殆ど……というよりも全く防具工房に足を踏み入れたことが無いので、イメージしていた店とは違うとは思いましたけど、何か問題があるんですか?」

「あるに決まってんだろう。大ありだ! 金持ちから金を引き出すことにしか興味が無く、防具のスペースはほんの一部。その上、置かれているのは見てくればかりの防具モドキだ。あんな防具で討伐に行くのは、全裸で魔物に向かって行くようなもんだぞ」


 ネルヴァが吐き捨てた言葉に、居合わせた冒険者達が同意を示しました。


「まったくだ。先代が亡くなってから、ろくな防具が置いてねぇ」

「それだけじゃねぇぞ。防具の修繕費用が今までの三倍以上だ」

「ろくでもねぇ防具のくせしやがって、値段だけは超一流。あんなもの、クソの役にも立ちやしねぇよ」


 どうやら、ベルクマン商会は経営立て直しのために、極端な金持ち優遇に舵を切ったようですね。

 とは言え、ベルクマン商会の今の客層と、ここに居合わせた冒険者が同居できるのかと聞かれれば、難しいような気がします。 


「防具屋の本分は、質の良い防具を作り、騎士や冒険者の命を守ることだ。俺は家の仕事には関わってこなかったが、死んだ親父が今のベルクマン商会を許すはずがねぇ。あんな連中がベルクマン商会を名乗るのを許せるはずがねぇだろ!」

「その通りだ。一体だれが魔物の脅威から人や街を守っていると思ってやがる」

「防具の良し悪しが命の分かれ目になることだってあんだぞ」

「あんなチャラチャラした防具が使えっかよ!」


 ネルヴァが声を荒げると、冒険者たちは賛同する言葉を口にしました。

 ベルクマン商会で話を聞いた時には、随分と自分勝手な人物だと思いましたが、ネルヴァにはネルヴァの言い分があるようですね。


「それでは、大ムカデ二千匹に四百万ブルグは出せないのですね?」

「出すも出さないも、そんな金はうちに無ぇよ」

「でも、素材としては使いたい?」

「勿論だ。ただし、あまり高価では冒険者が手に入れられなくなる。防具の恩恵を一番受けるのが誰だか分かるか?」

「それは、騎士とか冒険者じゃないんですか?」

「勿論そうだが、その中でも一番必要としているのは駆け出しの若い連中だ。俺も腕が未熟な頃には何度も親父が作った防具に命を救われたが、駆け出しの連中は当然収入も少なく貧乏している連中ばかりだ。だから、俺は良い防具を可能な限り安い値段で冒険者達に提供したい」


 確かにネルヴァの言う通り、店に並んだ品物は丁寧に作られたものばかりですが、その値段は意外なほどに安いものばかりです。


「奥に展示してある金属鎧だって、若造が背伸びすれば手の届く程度の値段に抑えてある。まぁ、若造の頃には身体も出来ていないから、身に着けても足を引っ張るだけだがな」


 うっ……それは僕の体格が貧弱だと暗に言ってるんですよね。

 まぁ、否定はしませんよ、最近鍛錬もサボってますしね。


「それで、大ムカデはどうします?」

「俺が準備出来るのは、どう頑張っても二十万ブルグがやっとだ。それで千匹売ってくれ」

「ベルクマン商会の十分の一ですか……」

「そうだ。その代わり、駆け出しのヒヨっ子どもにも手が届く価格で防具を売ると誓う。頼む、売ってくれ!」


 ネルヴァは、どっかりと床に腰を下ろすと、僕に向かって頭を下げました。

 何と言うか、これは交渉じゃあないよね。


「駆け出し冒険者が買える価格で大ムカデを使った防具を売るのは良いとして、それをベテラン冒険者や貴族たちが買い占めたりしませんかね?」

「そいつが心配だと言うのなら、売る人間の身元を確認して、低ランクの冒険者に限り、しかも一人でいくつもの防具を買い占めないように制限する」

「低ランクの冒険者というと……どこのレベルまでです?」

「基本的にはE、Fランクに限り、その連中に行き渡ったと感じたら、Dランクまで範囲を拡大する。DからCに上がる辺りってのが、一番自分の力を過信しやすくなる時期でもあるからな」


 ネルヴァは冒険者として活動していたという話ですから、若手の冒険者が命を落とすような状況にも遭遇してきたのでしょう。

 その瞳には、若手冒険者を守りたいという強い意志がこもっているようにも見えました。


「二千匹……欲しくないですか?」

「そりゃ欲しいに決まっているが、二千匹を二十万ブルグってのは、いくらなんでも虫が良すぎるだろう」

「いやぁ、千匹でも十分に虫の良い話だとは思いますけどね……」

「まぁ、そう言うな。これでも店の経営を考えればギリギリのところなんだぜ」


 ニヤリと不敵に笑ってみせるネルヴァは、生粋の冒険者という感じがします。


「いいでしょう。大ムカデ千匹、二十万ブルグでお譲りしましょう」

「マジか! さすがに、あのカミラ王女が惚れるだけのことはあるな」

「ただし、先程の約束は守っていただきます。販売した冒険者のリストを作っていただいて、何時でも僕がチェックできるようにして下さい」

「あぁ、約束するぜ」

「もし、約束を違えた時には、大ムカデは全数引き上げさせてもらいます」

「あぁ、構わないぜ、俺は約束は守る男だ」


 ネルヴァは、分厚い胸板を拳で叩いてみせました。


「それと……」

「おいおい、まだ条件を付けようってのか?」

「はい。まぁ、条件ではありませんが、売却先の決まっていない大ムカデ千匹をこちらに預けておきますから、防具が売れて利益が出たら、残り二十万ブルグを支払って下さい」

「マジか……」

「さっきも言いましたが、僕が味方をするのはカミラです。若手冒険者の安全が確保されるならば、それはリーゼンブルグのためになり、カミラのためになるはずです」

「こいつは恐れ入った。ベルクマン商会の連中に爪の垢を煎じて飲ませてやりてぇな」


 ネルヴァのグローブみたいな手と握手を交わし、交渉成立の意思を示しました。

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