第350話 コクリナ騒動記

 練馬駐屯地で先生達と別れて影に潜ると、フレッドが迎えに来ていました。


「侯爵側が動いた?」

『力押しで……解決するつもり……』

「よし、行こう」


 マルトに唯香達への伝言を頼んで、フレッドと一緒にコクリナの港を目指しました。

 港にはジョベートからの船も到着するので、街との境に検問所が設けられているのですが、その周辺にバリケードが組まれていました。


「バステン、これはどんな状況なの?」

『はい、コクリナで主に貿易関連の仕事に携わっている者達が、侯爵の手勢が踏み込めないように築いたものです』


 バリケードのこちら側にはコクリナの住民、向こう側には侯爵の軍勢、双方が睨み合いをしている形です。


「侯爵側から手出しはして来ていないの?」

『はい、現状は警告とケント様の引渡しを求めて来るだけで、攻撃まではしてきていません。ですが、そろそろ侯爵側が指定した刻限なので、動きがあるかと……』


 ドミンゲス侯爵は、今日の夕方までに僕とシーサーペントを引き渡すように命じてきていますが、僕は影の中、シーサーペントはジョベートに売却済みです。

 コクリナのギルドを統轄するミーデリアからは、引渡しは無理だと返答済みだそうですが、侯爵は納得していないようです。


 バリケードのこちら側には、町長のタバットやギルドマスターのミーデリア、その片腕のルキーノなどの顔ぶれが見えます。

 町長のタバットとしてみれば、事を荒立ててランズヘルトとの交易に悪影響が出るのを防ぎたいのでしょう。


「船の中はどうなってるの?」

『運んで来た荷は下ろし終えていますが、まだ買い付け分の積み込みは四分の一も済んでおりません』

「やっぱり帰りの分の利益は放棄する気にはならないのか」

『航海には危険が伴ないますし、今回の一件は言い掛かりのようなものですから、船長のカルドーソとしても譲れないようです。一度このような横暴が罷り通ってしまえば、これから先も対等な交易を維持出来なくなる可能性がありますから』

「なるほど、引くつもりは無いし、侯爵側も船にまで危害は加えないと読んでいるってところかな?」

『はい、その通りだと思われます』


 ジョベートの船は桟橋に係留されたままで、甲板の上にはカルドーソの他に見張り役として乗り込んだセイドルフ達冒険者が腕を組んで状況を見守っています。

 ただし、セイドルフ達冒険者と腕っ節自慢の船員を合わせても、人数は三十人程にしかなりません。


 バリケードの内側にいる住民は二百人ぐらい居そうですが、実際に戦えそうな者は四分の一もいないでしょう。

 対するドミンゲス侯爵の手勢は、完全武装の兵士が五百人以上いそうです。

 単純な戦力差を考えるならば、攻め込まれれば絶望的な状況です。


「ドミンゲス侯爵の息子は、どこにいるのかな?」

『息子フシュターラは……あそこに……』


 フレッドが指し示す先には、床几に腰を下ろした若い男の姿がありました。

 年齢は二十代後半ぐらいでしょうか、金髪の巻き毛でぽっちゃり体型をしています。


 口髭を蓄えているのですが、なんとなくコントの付け髭みたいですね。

 周囲の兵士はフルプレートの鎧で武装していますが、フシュターラは豪華な装飾の施された胴金を着けているだけです。


「うわぁ、何か絵に描いたような我侭貴族って感じじゃん」

『その通り……癇癪持ち……』


 フレッドの言葉を裏付けるように、フシュターラは盛んに貧乏揺すりを繰り返しています。


『さてケント様、いかがいたしますかな?』

「ラインハルトは、どう見る? 侯爵側は実力行使に出るかな?」

『そうですな。この状況で実力行使に出て、死者が出るような状況になれば、街の住民全体を敵に回す事になります。それは領主としては下策でしょう』

「僕もそう思うけど、ここまでゴリ押ししてくる人間が、手ぶらで帰ることに納得出来るのかな?」

『無理でしょうな。ケント様が無理ならば、船長を差し出せと言ってくるやもしれませんな』

「でも、カルドーソを連れていったって、何にもならないんじゃないの?」

『そこは、面子を保つための材料というやつでしょう』


 こんな面倒な事になるならば、討伐した時点でシーサーペントは影の空間に収納していれば良かったのですが、今更言っても仕方がありません。


『ケント様……動く……』


 フシュターラが不機嫌そうに首を振って合図を出すと、伝令が走り、馬に乗った兵士が進み出ていきました。


「約束の刻限が迫っている。速やかにシーサーペントとそれを仕留めた冒険者を差し出せ!」


 呼び掛けに答えたのは、町長のタバットでした。


「既にお答えした通り、ここにはシーサーペントも冒険者のケントも存在していない。仮に存在していたとしても、ケントはランズヘルト共和国の冒険者であり、出頭を強制する事は出来ない。そのような事をすれば、シャルターン王国とランズヘルト共和国の友好関係にヒビが入り、交易に悪影響を及ぼすのは明らかだ。どうか、お引取り願いたい」


 タバットの言葉は予想されたものだったのでしょう、兵士は表情を変えずに返答しました。


「冒険者とシーサーペントの引渡しは、要請ではなく侯爵様よりのご命令だ。従わぬ者、妨げる者は力ずくで排除する。関係の無い者は退去せよ。繰り返す、刻限と同時に我々は進軍を開始する、怪我をしたくなければ速やかに退去せよ!」


 兵士はバリケードの中の者達に大声で言い捨てると、軍勢の中へと戻って行った。

 代わりに前に出てきたのは、大盾を構えた屈強な一団です。


 盾は分厚い金属製で、表面には幾つもの突起が設けられ、裏面には両手で持てるように二つの取っ手が付けられています。

 いわゆる、シールドバッシュを仕掛けるための盾のようです。


 この盾を構えたまま突進され、押し切られれば、バリケードの中の人達には多数の怪我人が出るでしょう。

 侯爵側の本気度を見せ付けられて、集まっている住民達には動揺が広がって行きます。


『いかがいたしますか、ケント様』

「なんだか凄い盾だよね」

『さようですな。攻防一体の盾という感じですな』

「あれ。相当な重量がありそうだよね」

『身体強化が得意な者を集めて、更に鍛えてあるのでしょう』

「住民が負傷するのは困るから、本気で突っ込んで来るならば、何とかしよう」


 盾を構えている兵士達の錬度は高く、横から見ると盾が一枚の壁のように、整然と並んでいます。

 あんなテンプレ貴族の軍勢が、こんなに優秀だと違和感を覚えてしまいますが、迫力が圧になって迫って来るようです。


 ざわざわと動揺を隠せない住民側に対して、兵士たちは終始無言で静まり返っています。

 ささやくような私語さえ聞えてこない、統率された様子が不気味さを増しています。


「時間だ! 総員構え!」


 馬上の兵士が号令を下すと、ガシャンと鎧が音を立て、兵士達が突進の構えを取りました。

 対する住民側はと言えば、前列に陣取った者達は闘志を燃やしていますが、後ろに控えている者達の中には腰が引けてしまっている者も見受けられます。


「進めぇぇぇ!」

「おおぉぉぉぉぉ!」


 盾を構えた兵士達の動きは、僕の予想を上回っていました。

 号令と共に、足並みを揃えて進むのかと思いきや、まるで相撲の立ち合いかアメフトのタックルのように、雄叫びを上げながら突進したのです。


 盾を構えていた場所から、バリケードまでの距離は10メートル程度。

 その距離が、瞬く間に押し潰されていきました。


「闇の盾!」

「ぐあっ!」


 ドカーンと大型トラックが衝突事故でも起こしたような衝撃音が響き、盾を構えて突進していた兵士達は闇の盾にぶつかって倒れました。

 闇の盾は物体は通してしまいますが、生き物は通れません。


 多くの兵士は盾を構えた拳と額をぶつけ、中には盾を手放す者もいました。

 更に、影の空間から、火を点けた爆竹の束を兵士達に向かって放り投げてやります。


 連続する破裂音に、それまで一糸乱れぬほど統率の取れていた兵士達が、大騒ぎになりました。

 兵士を乗せていた馬が音で驚いて暴走したせいで、混乱に拍車が掛かっています。

 まぁ、爆竹は初めてじゃなくても驚くもんね。


 爆竹のおかげで、兵士達は闇の盾から20メートルほど離れた場所で隊列を組み直しました。

 ではでは、ご挨拶といきますかね。


 闇の盾を潜って表に出ると、兵士達の視線が突き刺さってきました。

 僕の右側にはラインハルト、アルト、イルト、左側にバステン、マルト、ミルト、ムルト、後ろはフレッドが守っています。

 


「き、貴様! 何者だ!」


 声を上げたのは、先ほどまで馬に乗っていて、振り落とされた兵士のようです。

 どうやら、この人が実質的な司令官なんでしょう。


「何者だって……自分たちが捕まえようとしてる人物も知らないんですか?」

「貴様がケントか。このような真似をして、ただで済むと思っているのか!」

「勿論です。自分の領地の住民を傷つけずに済んだんですよ。むしろ感謝してもらいたいですよ」

「こいつ……まぁ良い、貴様には王都まで同道してもらう。付いて来い!」

「お断りします。もう、何度も何度も聞かされてますよね?」

「何だと、貴様! 侯爵様のご命令に背くつもりか!」

「だ・か・ら、行かないって言ってんでしょ。その耳は飾りなんですか?」

「このガキ……構わん、引っ捕らえろ!」

『みんな、お手柔らかにね……』


 グシャーンっと物凄い音がして、僕を捕まえようと駆け寄って来た兵士達が宙に舞いました。

 おぉ……見ろ、兵士がゴミのようだ。


『ぶはははは、ぬるい、ぬるい、ぬるすぎるぞ!』

『分団長、全く物足りませんが、一丁揉んでやりますか』

『ケント様の……護衛は任せて……』


 久々の三騎士揃い踏みなんですが、統率の取れた兵士達でも、今のラインハルト達には全く歯が立たないようです。

 鎧袖一触、ぶつかったと思った瞬間、フルプレートの兵士達が次々に宙に舞い、僕の前のスペースがどんどん広がって行きます。


 更に、アルト達がポテポテと走り回り、屈強な兵士達をポンポン投げ飛ばしているのは、まるでCGアニメでも見ている感じです。

 うんうん、一応、手加減はしてくれているみたいだね。


「なんだこれは、どうなってる!」


 闇の盾を一旦消すと、タバットの怒鳴り声が聞えてきました。


「あぁ、タバットさん、どうも。もうすぐ片付きますから、ご安心下さい」

「ケントか。あれは何だ!」

「僕の眷族で、元はリーゼンブルグの騎士だったスケルトンとコボルト達です」

「いや、スケルトンもコボルトも、あんなに強くないだろう……」


 タバットと話している間にも、ラインハルトとバステンは兵士を叩きのめし続けていて、残りは三分の一を切っていそうです。


「あぁ、侯爵の息子は、盾で守られてるのか」

「おぃ、まさかフシュターラ様まで殴り飛ばすつもりじゃないだろうな」

「あっ、止めてないけど、やっぱ不味いですよね?」

「当たり前だ、止めろ!」

「フレッド、よろしく」

『りょ……』


 えっ? フレッドまで日本のインターネットに毒されてるの?

 ゆらりと残像を残してフレッドが姿を消し、またすぐに戻って来ました。


『一応伝言はした……止まるかは不明……』

「えぇぇ……まぁ、大丈夫か」

「おい、ケント、大丈夫なんだろうな? 兵士はまだしも、貴族本人は洒落にならんぞ」

「まぁまぁ、大丈夫ですよ……たぶん」

「たぶんって……おい、止まれ! はぁ……」


 兵士を残らず叩きのめし、フシュターラを守っていた盾役二人も薙ぎ倒したところで、どうにかラインハルトとバステンは止まりました。

 止まったことは止まったのですが、フシュターラは床几からずり落ち、大剣と槍を突きつけられて、地面にへたり込んでいます。


「それじゃあ、ちょっと追い払ってきますね」

「おい、失礼な口を利くんじゃないぞ。礼儀正しくって……聞いてるのか、ケント!」


 タバットの切羽詰ったような呼び掛けに、背中を向けたまま手を振り返しながら、フシュターラに向かって歩を進めました。

 兵士達は、全員建物の壁などに叩き付けられ、倒れ込んだまま呻いています。


「フレッド、交渉の様子を撮影しておいてくれるかな?」

『了解……任せて……』


 フシュターラは、ラインハルトとバステンに見下ろされ、ブルブルとチワワみたいに震えていました。

 あーぁ、尻の下に水溜りが出来てるみたいですね。


「どうも、ヴォルザードのSランク冒険者、ケント・コクブです」

「き、き、貴様……このような真似……ひぃ!」


 フシュターラは喉笛に槍を突き付けられて、小さく悲鳴を漏らしました。


「もちろん、ただで済ませるつもりですよ。この二人も、僕の眷族の一部に過ぎません。それに、僕自身も大規模な魔術が使えますからね。もし、戦争を仕掛けてくるつもりならば……滅びる覚悟はしておいて下さい」

「く、国を相手にしても戦えるとでも言うのか」

「もちろんです。僕らが何処から出て来たのか、見てなかったんですか? シャルターン王国が戦争を仕掛けて来るなら、王都の城に直接乗り込んで、王族を根絶やしにしますよ。僕らは、どこにでも自由に入り込める。何なら、今すぐ貴方の体の中に手を突っ込んで、心臓を握り潰す事だって可能なんですよ」

「ひぃぃ……わ、分かった」


 闇の盾に手を突っ込んで、影の空間経由で心臓を一撫でしてやると、フシュターラは真っ青になってガクガクと頷いた。


「それと、ランズヘルトの船が不利益を被った場合も、相応の対抗措置を取らせてもらいます。いいですね?」

「分かった。手出しはしない」


 フシュターラの言動の一部始終は、フレッドがカメラで撮影しています。


「では撤収……するには治療が必要か、みんな先に戻って」

『ケント様、エリアヒールですかな?』

「そう、ちゃちゃっと治療しちゃう」

『了解ですぞ』

「わぅ、御主人様、あとで撫でてね」

「うちも、うちも、お腹撫でて……」


 ラインハルト達が影の空間に潜ったのと、倒れている兵士の範囲を確認し、治癒魔術を発動させました。


「エリアヒール!」


 ラインハルトとバステンが嬉々として暴れたせいで、兵士達はかなりのダメージを受けていたようで、ゴッソリ魔力を抜き取られました。

 危うく魔力切れで倒れそうになりましたが、ギリギリの所で治療を中断しました。


 それでも薙ぎ倒されていた兵士達が、呻き声を上げつつも起き上がったのを見て、フシュターラは目を見開いています。


「ふぅ……ヤバい、ヤバい、倒れるところだったよ」

「これは、治癒魔術なのか? 闇属性の術士がなんで治癒魔術を使えるんだ」

「そりゃあ光属性の魔術も使えるからに決まってるでしょ。Sランクは伊達じゃないんですよ。じゃあ、約束をお忘れなく」


 フシュターラに見せ付けるように闇の盾を出して、影の空間経由で船の甲板へと移動しました。


「カルドーソさん、話を付けて来ました。手出しはしないと言質を取ってきましたから、安心して積み込み作業を行って下さい」

「おぉ、ケント。また派手にやらかしやがったな。本当に大丈夫なんだろうな?」

「もちろんですよ。一応、念のために僕の眷属を見張りに置いておきますから、何かあったら駈けつけます」

「そうか、よーし、野郎共! 積み込みを再開するぞ!」

「おぅ!」


 それまで船の中にこもっていた船員達も顔を出し、船から桟橋へと踏み板が渡されました。

 港の方では、早くもバリケードの解体作業が進められています。


 検問所の前では、ラインハルトとバステンが、仁王像のように睨みを利かせていますから、起き上がった兵士達も手出しは出来ません。

 やがて、ドミンゲス侯爵の軍勢は、列を成して引き上げていきました。


 甲板の上から港の様子を眺めていると、タバットとミーデリアが歩み寄って来るのが見えました。

 やっぱり、交渉の結果を伝えておいた方が良いですかね。 


 踏み板を渡って桟橋に降りると、タバットもミーデリアも御立腹の様子です。

 てか、全員自分の足で歩いて帰ってたみたいだから、怒られるほどの事じゃないよね。


「どうも、お疲れ様です」

「随分と派手にやってくれたじゃないか」

「中途半端にやるよりは良いでしょう。それに、死人は出さないように配慮しましたし、一応治癒魔術も掛けてやりましたからね」

「治癒魔術って……範囲魔術で治癒を掛けられるのか?」

「えぇ、でも全員完治とまではいきませんでしたけどね」


 エリアヒールを使って治癒もしておいたと伝えると、タバットは信じられないといった表情でミーデリアと視線を交わしていました。


「馬鹿な……そんな芸当は、伝説の聖女でも出来ないし、そもそもお前は闇属性の術士じゃないのか」

「まぁ、Sランクだから……ってことで納得しておいて下さい」


 てか、色々説明するのは面倒なんですよね。


「それで、フシュターラ様は納得されたんだろうな」

「はい、戦争仕掛けて来るなら、国ごと潰すと説明して、納得していただきました」

「ばっ、馬鹿か、シャルターン王国に喧嘩を売る気か!」

「何言ってるんですか、喧嘩を売って来たのは王国の方でしょう。本気で攻めて来るなら、こちらだって黙ってやられてはいませんよ。影移動を使って、一気に王都の城の中に攻め入りますけど、それでも勝ち目が無いと思いますか?」


 タバットは一瞬息を飲むと、港の入口の方向へと視線を向けました。

 ラインハルト達が城の中で暴れたら……とでも想像を巡らせているのでしょう。


「こちらから事を荒立てるつもりはありません。でも、見た目が子供だからって舐めた真似されて黙っていられるほど、僕は大人しい人間じゃありませんからね」

「分かった、ではランズヘルトとの交易は、これまで通りで良いのだな?」

「いいえ、それは駄目です」

「なんだと!」

「これまで以上に発展させていきましょう」

「はっ、こいつは一本取られた。いや、一本どころじゃないな、完敗だ」


 ようやく笑顔を浮かべたタバットと握手を交わして、コクリナでの騒動も一件落着となりました。

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