第323話 命を奪う……

「これは……ガードレール?」

『ぶははは、いかがですか、ケント様。ニホンの道を参考にして作りあげました』


 僕が居る場所は、ダビーラ砂漠からリーゼンブルグの王都アルダロスへと向かう北の街道の要衝マキリグ峠です。

 セラフィマの一行がリーゼンブルグを通過する際に、民衆からの反発を弱めるために街道の整備を進めて来ました。


 このマキリグ峠は、街道の難所であると同時に、アーブル・カルヴァインの残党が襲撃を計画していた場所でもあります。

 アーブルの残党には、既に最初の襲撃計画を潰した上で、警告も送り付けてありますが、更に僕らの力を見せつける意味で、思い切り道の整備を進めるように頼んでありました。


「うん、これは凄いや。僕の想像を超えてるよ」

『ぶははは、そう言っていただけると、ワシらも頑張った甲斐があるというものですぞ』


 僕が想像していた峠道は、馬車が余裕を持って擦れ違える道幅と、綺麗に舗装された路面程度でした。

 ですが、僕が目にしているのは、二車線プラス登はん用の一車線、それに頑丈なガードレールまで設置されています。


 元々、うねうねと曲がりながら高度を稼いでいく峠道でしたが、盛り土をしたり、トンネルを掘ってカーブも緩やかにしてありました。

 更には、降雪時のスリップ防止用の砂まで用意されています。


「もう、至れり尽くせりで、文句の付けどころが無いよ」

『ありがとうございます。ワシらもケント様の母国の技術を参考にして、楽しみながら作業できましたぞ』

「この道を見て、それでも襲撃してこようなんて思っているなら、ガツーンとかまして後悔させてやるよ」

『では、アーブルの残党どもはケント様にお任せして、ワシらはこの先の街道を整備してまいります』

「うん、よろしく頼むね」


 道路整備を担当しているコボルト隊とゼータたちを労って、僕はフレッドと共に一味のアジトへと移動しました。

 アジトはマキリグ峠を三分の一ほど上ったところにある脇道を入り、逆回りに少し上った所にありました。


 元々は、炭焼き小屋として使われていた場所のようで、周囲の林を切り開いて、馬車が入れるように敷地を広げてあります。

 ですが、集まっている馬車は七台だけで、敷地を広げた甲斐は無さそうです。


 真新しい大きなログハウスが、一味のアジトのようです。

 アジトには、かなりの人数を収容できそうですが、この馬車の台数では、予定していた人数には程遠い状況でしょう。

 

「フレッド、集まった馬車って、これで全部なの?」

『そう……かなり逃亡した……』


 ドレヴィス公爵領のアジトには、馬車がズラっと並んでいましたが、召喚術で剣を切断して見せたり、ネロを登場させたり、武器を奪ったり、アジトを爆破したせいでしょう。

 フレッドの調べたところでは、今夜、襲撃に関する話し合いが行われるそうなので、早速、中を覗いてみましょう。


 一味の連中が集まっていたのは、学校の教室を二つ合わせたぐらいの広間で、五、六十人ぐらいがテーブルを囲んでいました。

 テーブルといっても、資材を入れていた木箱を並べたもので、何となく親近感を覚えちゃいますが、揃いも揃って悪人面ばかりです。


 集まった者の中には、リーダーと思われるジルデールや、髭面のロブエフの姿も見えます。

 僕としては、解散してもらいたいのですが、ここに集まっているってことは襲撃を諦めていないのでしょう。


「なんで、仕掛ける前から失敗すると決め付けてんだよ!」


 ジルデールに食って掛かっているのは、僕らと歳が近そうな筋肉質の男です。

 背は余り高くないけれど、分厚い胸板、太い手足、身体全体のフォルムが四角く見えます。


「魔王に情報が筒抜けになっているからだ」

「それじゃあ、裏切り者が居るとでも言いたいのか?」


 若い男の一言で、集まった連中がざわつきましたが、ジルデールは慌てる素振りも見せません。


「裏切り者か……そんなものよりも、あいつは、もっと始末に負えない相手だ」

「どういう意味だ」


 納得しない若い男に、ジルデールはドレヴィス公爵領で僕が起こした事を話して聞かせました。

 どうやら、集まっている連中の中には、ドレヴィス公爵領には行かず、ここで待機していた者も混じっているようです。


「剣を切断された程度で、ビビったのかよ。馬車から武器を奪われたって、ここに爆剤も武器もあるじゃねぇか」

「そんな事を言いたいんじゃない。アジトや扇動を行う場所、爆剤の保管場所、襲撃の計画、全部筒抜けになってるだけじゃなく、何台もの馬車から、ほぼ同時に武器を奪う能力もある。俺たちの遥かに上を行ってるんだ」


 まぁ、当然と言えば当然ですが、このアジトにも襲撃のための武器などが用意されているようですね。


「フレッド、爆剤はどこかな?」

『こっち……見張りが付いてる……』


 広間の話し合いは、まだ続きそうなので、先に爆剤の保管場所を見に行くことにしました。

 保管場所は、同じログハウスの中ですが、広間とは反対側の端にある小部屋でした。

 四角い木箱が一つと、大きな樽が十個以上積んであります。


「まさか、あの樽、全部爆剤なの?」

『樽は油……爆剤は木箱の中……』

「油は何に使うつもりなんだろう?」

『崖の上から落として……火矢を射かけるつもり……』


 現代風に言うならば、火炎瓶か焼夷弾的に使うつもりなのでしょう。

 油が撒かれたら、火属性の魔術は使えなくなってしまいますし、火を点けられなくても守る側には大きな負担になるでしょう。


 見張りは三人、一人が部屋の外、残りは部屋の中で小さなテーブルを挟んで向かい合い、カードで遊んでいるようです。

 これだけの物が置いてあれば当然、火気厳禁の代物なので、部屋の中には火の気はありません。


 三人とも厚着はしているようですが、小刻みに身体を動かしたり、足踏みをしています。

 峠の途中、二月の夜、暖房無しで過ごすには、厳しい条件ですね。




「うわっ、五樽もあるよ。どんだけ隠し持ってたんだよ」

『この爆剤で……崖を崩す計画……』


 木箱の中には、爆剤の樽が五つも納められていました。

 マキリグ峠には、ラインハルト達が整備した本道の他にも、山に分け入る細い道が存在しているそうです。


 アーブルの残党どもは、そうした細い道を伝って襲撃現場に向かい、爆剤で崖を崩し、警備の騎士を始末するか、最悪でもセラフィマの乗る馬車と分断する計画みたいです。

 当初の計画では、セラフィマを拉致して、カミラとの取り引きの材料にするつもりだったようですが、変更があったそうです。


『セラフィマ嬢は……殺害する気みたい……』

「交渉を放棄するんじゃ、もうただの山賊じゃん」

『その通り……手加減無用……』


 アーブル・カルヴァインには、散々手を焼かされましたから、例え政治的な主張を持っていても、残党の勢力は潰す予定です。

 それでも、一応主張には耳を貸すつもりでしたが、交渉を放棄して金品を奪うことを目的とするならば、情状酌量の余地はありません。


「今すぐ移動させたりはしないだろうけど、爆剤だけは回収しちゃおう……召喚!」

 

 とりあえず木箱の中に納められていた爆剤の樽を、召喚術を使って影収納へと納めました。

 音も無く爆財の樽を移動させたので、カードゲームに気を取られている見張りの二人は全く気付いていません。


「フレッド、武器庫は?」

『こっち……』


 武器は、廊下を挟んだ反対側の部屋に置いてありました。

 こちらの警備には、爆剤ほど人員が割り振られていません。


 爆剤の警備をしている三人の中で、部屋の外にいる一人が武器庫の扉の警備もかねているようです。

 武器庫の中には、槍や剣、盾や防具などが、整然と並べられていました。


 この数ならば、集まっている連中全員を武装させるのに十分な数でしょう。

 中古っぽい物もありますが、殆どは新品のようです。

 

 部屋の中にある武器や防具を全部移動させるのは面倒ですし、音を立てずに終らせるのは困難です。

 なので、部屋の中身をマルっと頂いてしまいましょう。


「召喚!」

『お見事……さすがケント様……』


 武器庫の床が少々削れてしまいましたが、武器はそっくりいただきました。

 てか、こんなにたくさん武器を持っていても、使い道が無いんだよねぇ。

 ヴォルザードの守備隊に寄付しちゃいましょうかね。


 広間に戻ってみると、まだジルデールと若い男の言い争いは続いていました。


「そんなら、魔王の奴が現れる前に、俺たちが移動しちまえば良いんだよ」

「だから、その程度で出し抜ける相手じゃないんだよ」

「そんなもの、やってみなきゃ分からないだろう。大体、あの野郎さえいなければ、王国の実権を握ったアーブル様に、俺達は取り立ててもらえるはずだったんだ。吠え面かかせてやらなきゃ気が済まねぇんだよ!」


 どうやら、この若い男は、アーブルがクーデターを画策している間、領地の外で活動させていた者のようです。

 というか、ここに居る連中は、皆同じような境遇なのでしょう。


「ジルデール、一体どうしちまったんだよ。ここに合流してから口にするのは、襲撃の中止、組織の解散ばっかりじゃないか。カスク、オルドール、ジッター……何人抜けたと思ってんだ」

「ここが最後のチャンスだからだ。ドレヴィス公爵領のアジトが粉々にされた時、魔王は俺たちを皆殺しに出来たはずだ。それをやらず、武器を奪って警告文を送りつけて来た。今度刃向えば容赦はしない……次の襲撃を行えば皆殺しにされるって事なんだぞ」


 どうやらジルデールは、向こうのアジトを出た後、仲間に対して説得を続けていたようです。

 自主的に解散して、真っ当に生きてくれれば良いのですが、ここに残っている連中は、ジルデールの話に薄ら笑いを浮かべ、改心する気は更々無いようです。


「ジルデール、お前は悔しくないのか。小僧一人に俺たちの夢や希望を踏み躙られて、そのまま泣き寝入りするつもりなのか!」

「悔しいに決まってる。腹立たしいに決まってる。だがな、エドベリ。勝ち目の無い戦いをして、死んで何になる。そんなものは、ただの犬死だぞ」

「だから、なんで負けると決め付ける。なんで死ぬと決め付けてるんだ。大体、襲撃するんだぞ、相手を殺すつもりで襲うのに、自分は死なないなんて思う方がおかしいだろう。ドジを踏めば死ぬ覚悟ぐらい、とっくに出来てる。なぁ、お前らだってそうだろう?」


 広間に集まった男達は、エドベリの呼び掛けに気勢を上げました。


「覚悟なら決まってるぜ。魔王に一泡吹かせてやる!」

「それだけじゃ足りねぇ。バルシャニアの野郎共もだ」

「やっぱり皇女は攫ってきて、たっぷり楽しませてもらおうぜ!」

「いいか、野郎共! 魔王に奪われる前に、明日のうちに爆剤を仕掛ける。その後は、決行当日までは散り散りになって過ごせ。的を絞らせなきゃ、魔王なんざ怖くもなんともねぇ!」


 どうもジルデールよりも、このエドベリという若い男の方が、カリスマ性を備えているようです。

 ジルデールは、ロブエフと視線を交わして、苦笑いを浮かべました。


「分かったよ、エドベリ。ここまで言って、お前らの決意が変わらないというなら、俺も参加する。ここまで組織を率いてきた者としての責任を果たす」

「そうだ、ジルデール。最初からそう言えば良いんだ。弱気な言葉は似合わないぜ。よーし、前祝いだ。見張りの連中も呼んで来い。人数が減って、食材が余っちまうから、パーッとやろうぜ!」

「おい、エドベリ。いくらなんでも見張りまで……」

「良いんだよ。備えていたって、魔王の奴は来るんだろう? 腹、括れ!」

「あぁ、そうだな……よし、今夜は飲むぞ!」


 組織解散の説得を諦めたジルデールは、自ら酒を満たしたジョッキを掲げ、酒宴を盛り上げ始めました。

 たぶん、死ぬ覚悟を決めたのでしょう。


『ケント様……どうします……?』

「うん、処分する」


 酒盛りが始まり、集まっている連中の話に耳を傾けてみましたが、襲撃前に近くの集落を襲おうとか、どこそこの娘を攫おうとか、奪う、殺す、犯すといった話ばかりです。

 ジルデールが散々説得を続けて、この状態ですから、更正は無理でしょう。


 エドベリは、死ぬ覚悟は出来ていると言っていましたし、ほかの連中も襲撃を計画しているのだから、襲撃される覚悟も出来ているでしょう。

 後腐れの無いように、このアジトにいる一味は、全員始末します。


 見張りが居なくなったのを確認して、油の樽も召喚術で持ち出しました。

 この油も使わせてもらう予定です。


 酒が入って、更に騒々しくなったところで、アジトの周囲に土壁を築きました。

 厚さが2メートル程度、高さはアジトのログハウスの煙突よりも高くして、ガッチリ硬化させれば準備完了です。


「主様、斬りますか?」


 ちょっとウキウキした感じでサヘルが訊ねてきたけれど、断りました。


「ごめんね。今回も爆剤を使うから」

「そうですか……残念です」


 しゅーんと肩を落としたサヘルとは対照的に、ミルトがドーンだドーンだとはしゃいでいます。

 うん、確かにドーンなんだけど、六十人ぐらいの人間の命を奪う行為だから、はしゃぐ気にはなれないよね。


 これまでにも、マスターレーゼを護衛してバッケンハイムまで行く途中で、リバレー峠の山賊を討伐しましたが、直接手を下したのは、ネロやゼータ達でした。

 他人の命を奪うのだから、僕が責任を持って……と思う反面、剣や魔法を使って目に見える状況ではなく、爆破という形を選択してしまったのは、僕の心の弱さなのでしょう。


 最後に覗いたアジトの広間では、用意しておいた食料や酒を広げて、盛り上がっていました。

 せめて楽しい思いのまま、何も分からずに逝って下さい。


「送還!」


 広間の暖炉の前に油の入った樽を三つ落とし、直後に煙突に爆剤二樽を送還してアジトを囲む壁の外へと移動しました。

 ドーンという爆発音と共に、壁の向こう側から火柱が上がりました。


「更に送還!」


 爆風が収まったタイミングで、残りの爆剤と油の樽を壁の上空へと送還し投下。

 ドドドーンと、連続した爆発音と共に、再び火柱が上がりました。


 爆風が収まった後も、アジトの周囲を固めた壁の上から轟々と炎が上がり、まるで巨大なバーベキューコンロのようです。

 壁に遮られているからでしょうか、最初の爆発以後、悲鳴も呻き声も聞こえてきません。


 星属性の魔術を使って、上空から壁の中を覗いてみましたが、燃え盛る炎で満たされているだけで、動く人影は見えませんでした。

 この状況で生き残れる人が居るとも思えず、アーブル・カルヴァインの残党は、これで壊滅と考えて良いのでしょう。


『ケント様……この後は……?』

「火の勢いが収まったら、土属性の魔術で地中深くに埋める」


 爆破によってバラバラになっているでしょうし、灰になるまで焼いてしまえば、アンデッドとして蘇ることもないでしょう。


「主様、お見事です」

「ううん、違うよサヘル。こいつらを見逃して、襲撃が行われるのが最悪の事態だとすると、最良の形は全員を説得して改心させる事だよ。だから、最悪ではないけど、最良ではない。見事とは呼べないね」

「そうなのですか? でも……お見事です」


 壁の向こうから上がる炎を眺めている僕の横に、ちょこんと座ったサヘルを撫でてあげると、くーくーと喉を鳴らしながら体を揺らしていました。


「にゃー、外は寒いにゃ、ネロに寄り掛かっているといいにゃ」

「兄貴、馬車は俺っちが仕舞っておくっす」

「ネロもフラムも、ありがとうね」

『ケント様……火の様子は見ておく……』

「うん、お願い」


 馬車の片づけをフラムに頼み、ネロのお腹に寄り掛かると、ドーン、ドーンと言いながら走り回っていたミルト達が戻ってきました。

 フワフワ、モフモフに囲まれて、体は暖かですが、心の隅に冷たいものが居座っています。


 こちらの世界は、日本と較べると人の命が簡単に失われてしまう世界です。

 魔の森やダンジョンに足を踏み入れれば、魔物に襲われ殺されることは珍しくありません。


 ギガースとの戦いでは、目の前で多くの騎士たちの命が失われました。

 魔物だけでなく、旅の途中で盗賊に襲われて殺されることもあります。


 リバレー峠の盗賊、アーブル・カルヴァイン、グラシエラ……直接手を下してはいませんが、僕が命を奪うことに関わった人は、今回を加えれば百人を超えるでしょう。

 覚悟して、手を下したはずなのに、胸の中にわだかまりのようなものが居座り続けています。


「きっと、僕は嫌われたくないだけなんだろうな……」

「わぅ、うちはご主人様を嫌いになったりしないよ」

「うちも、うちも嫌いにならない」

「わふぅ、ご主人様、撫でて撫でて」

「はいはい、みんな、ありがとうね」


 眷属のみんなは僕を嫌いになったりしないけど、それは、僕がそうなるように作ったから……なんて考えるのは失礼なんだろうけど、今夜は考えてしまいます。


『大丈夫……ケント様が間違えたら、我らが止める……』


 不意に響いて来たフレッドの一言が、心の隅に居座っていた冷たい塊を砕きました。

 頼もしい眷属たちに支えられて、僕は本当に幸せです。


『ケント様……そろそろ……』


 フレッドに合図され、影の空間経由で壁の中を覗いてみると、燻っている丸太の一部を残して、黒い炭の山になっていました。

 所々に転がっている、真っ黒な丸い物体は頭蓋骨のようです。


 壁の外へと戻り、土属性魔術を使って敷地全体を地中深くへと落とし込みました。

 硬化を解いた壁を上からかぶせ、平らに均したら圧縮して再び硬化させ、その上へさらに土を乗せて均し、最後に墓碑を作りました。


 野望に生きた者たち、ここに眠る……


 墓碑に向かって手を合わせ、ヴォルザードへと戻りました。

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