第260話 昔馴染みの店

 ブライヒベルグのギルドを出ると、クラウスさんは教会の高いモニュメントを回り込むように道に沿って歩いて行きます。

 この辺りがブライヒベルグの中心地とあって、道行く人や馬車の数もヴォルザードとは段違いの多さです。


「父上、どちらに向かわれるのですか?」

「違う違う、そうじゃねぇ。『親父、どこ行くんだ?』だ、やってみろ」

「お、親父、どこへ行くのです?」

「はぁ……まぁいい、とりあえずは腹ごしらえだ。ついて来い」


 クラウスさんは、足取りも軽くブライヒベルグの街を歩いて行きます。

 ヴォルザードでは、街を歩けば色々な人から声を掛けられ、挨拶もされますが、ブライヒベルグでは全くと言って良いほど顔を知られていません。

 それだけに、一冒険者に戻ったような気分なのでしょう。


『ラインハルト、危ない奴が近付いて来ないか見張っていてくれる?』

『お任せ下され。ケント様は、心ゆくまでブライヒベルグ観光を楽しんで下され』

『ありがとう、よろしくね』


 クラウスさんは、大通りから路地へと入り、迷うことなく進んで行きます。

 通りには武器や防具を扱う店が増え、腰に剣を吊った冒険者の姿が増えてきました。


 この辺りは、ヴォルザードで言うならギルド裏手の東地区のような場所なのでしょう。

 やがて、酒場が建ち並ぶ一角に出ましたが、昼間とあって殆どの店は閉まったままです。


 どうせなら、もっと遅い時間にクラウスさんの奢りで来たかったですねぇ。

 クラウスさんは、まだ閑散としている歓楽街の一角にある店の戸を開けました。


「邪魔するぜ、三人だけど入れるよな?」

「あぁん、おや、クラウスの坊主かい、久しぶりだね」


 店の奥から顔を出したのは、下宿のアマンダさんを二十歳ほど老けさせて、更に貫禄アップさせたような女性でした。


「なんだい、随分と可愛らしい子を連れているじゃないか。嫁にナイショの愛人かい?」

「よしてくれ、俺はそっちの気は無いぜ。こいつらは息子だ」

「ほぇぇ、こいつは魂消た。こんな立派な息子がいたのかい」

「まぁな、アウグストにケントだ」

「初め……てだな……よろしくおね……がいだ」

「ケントです、どうも」


 さっき口調を注意されたアウグストさんは、砕けた口調にしようとして混乱しているようです。


「あたしは、ダナだよ。さあさあ突っ立ってないで座っておくれ」

「おぅ、こっちだ。ダナ、いつものを三人前だ」

「あいよ、ちょっと待っておいで、腕によりを掛けて作ってあげるよ」

「あぁ、ここは変わらねぇな……」


 厨房近くの壁際の席に腰を落ち付けると、クラウスさんは懐かしげに店の中を見回しました。

 天井や壁は、煤と脂で黒光りしている感じです。

 お世辞にも綺麗な店とは言い難いですが、年季を感じさせますね。


「クラウスさんは、ブライヒベルグで冒険者をやっていたんですか?」

「あぁ、上級学校とか面倒でな、二ヶ月で辞めて冒険者に鞍替えした」

「二ヶ月……」


 思わずアウグストさんと顔を見合わせてしまいました。


「でも、どうしてヴォルザードに戻らなかったんですか?」

「戻れば堅苦しい生活が待ってるんだぞ。それが嫌で逃げ出したのに、戻る訳ねぇだろう」

「えぇぇ、逃げ出したんですか?」

「あぁ、一応書置きはしておいたぞ、探すな……ってな」

「えぇぇ……」


 クラウスさんは、ヴォルザードから一緒に来ていた執事の目を盗み、着替えと現金を持って寄宿舎を飛び出したそうです。

 そのまま乗り合い馬車に揺られて、ヴォルザードとは逆方向のブライヒベルグへと向かい、ギルドで新規の登録をして冒険者を始めたそうです。


「それじゃあ、大騒ぎになったんじゃないんですか?」

「さぁなぁ、しばらくヴォルザードには戻らなかったから、良く知らん。それに、有能な兄貴が居たから、期待されてなかったしな」


 クラウスさんは、ヴォルザードに居た頃から冒険者と交流があったそうです。


「周囲のガキ共と遊ぶより、兄貴と同年代の連中とツルんでいた方が面白かったからな。その連中が学校を卒業して冒険者になり、話を聞いたりしていれば、自分もやりたいと思うのが当然だろう」


 とは言え、ヴォルザードで領主の息子が冒険者になれるはずがないので、バッケンハイムの上級学校行きは、クラウスさんにとっては逃げ出すチャンスを貰ったのと同じだったようです。


「それじゃあ、二ヶ月で嫌になって辞めたんじゃなくて、逃げ出す準備に二ヶ月掛かったの方が正しいんじゃないですか?」

「おぅ、そうとも言うな」


 普通、貴族の息子が家を飛び出し冒険者……なんてパターンだと、身ぐるみ剥がれて路頭に迷うのが、お約束ですよね。


「ばーか、俺がそんなヘマする訳がねぇだろう。世の中ってのはな、要領良く渡っていくもんだ」


 話をしている間に、厨房からは肉の焼ける香ばしい匂いが漂ってきました。

 途端に胃袋が不満の声を響かせます。


「ふははは、まぁケントぐらいの頃が一番食える年頃かもしれねぇな。まぁ、もうちょっと待ってろ」


 何が出てくるのかと期待して厨房の方へと視線を向けると、ヌっと大柄な男性が出て来てドキリとさせられました。


「よう、イバン、元気でやってるか?」


 クラウスさんにイバンと呼ばれた男性は、三十歳ぐらいでしょうか、黙ったまま大きく二回頷くと、料理を並べ始めました。

 大きなカゴに盛られた黒パン、大きなカップに注がれたポタージュスープ、それとナイフとフォークが並べられました。


「あいよ、ブライヒ豚のステーキだよ」

「おぅ、こいつを食わないと、ブライヒベルグに来た気がしねぇからな」


 大きな皿に盛られて出て来たのは、レンガのような大きさの肉の塊でした。

 表面にはカリっとした焼き色が付いて、ジュウジュウと脂が音を立てています。

 付け合せは、イモを切ったもののようです。


「さぁ、冷めねぇうちに食うぞ」

「はい、いただきます!」


 クラウスさんがナイフとフォークを手にしたので、僕も遠慮なくいただきます。

 フォークで押さえただけで柔らかいと感じましたが、ナイフを当てるとスっと刃が潜っていきます。


 焼き加減は、ミディアムレアで、断面からは肉汁が溢れてきます。

 大きくカットして頬張ると、口の中で脂の旨みと赤身の旨みが渾然となって爆発しました。


「ん――っ! うんまーい! ヤバい、これはヤバい旨さです!」

「どうだ、旨いだろう。ブライヒ豚の旨さは有名だが、この店のステーキは絶品だ」

「確かに、これは美味し……旨いですな」

「ふははは、難しい顔してねぇで、ケントみたいに食うことに専念しとけ」


 ええ、何と言われようと構いませんよ。もう肉をカットする手が止まりません。

 こちらの世界に来てから思い知らされましたが、香草と塩のブレンドは焼き肉との最強のコンビです。


 肉の嫌な臭みを消しつつ、肉本来が持つワイルドな旨みは引き出し、後味のしつこさも抑えてくれる。

 たぶん、何度も何度も試行錯誤を重ねた結果、辿り着いた至高のブレンドなのでしょう。


 半分ほどを一気に胃に収め、そこからは黒パンとポタージュスープとのコラボレーションも楽しみました。

 黒パンのガッシリとした歯ごたえと、小麦の香りは、濃厚な肉の旨みをシッカリと受け止め、そこにポタージュスープが野菜の甘みを加えます。


「ふわぁぁぁ、幸せ……」

「くっくっくっ、お前は本当に旨そうに食うな。食わせ甲斐があるぜ」

「いや、だって……もう幸せですよ」


 ヤバいですね、あまりの旨さに言葉が出てきません。

 ふと、隣に視線を移すと、アウグストさんは、肉の表面を削って香草の味を確かめたり、肉の中心だけ切り出して味を確かめたりしています。


 うん、気持ちは分からなくもないけど、あなたは料理人になるつもりですかって突っ込みたくなりますね。

 クラウスさんも向かいの席で苦笑いを浮かべています。


 肉を全部食べ終え、皿に残ったソースをパンで拭って食べようかと思っていたら、ドンっと肉が追加されました。


「ほぇ?」

「坊や、いい食べっぷりだ。これは、あたしの奢りだよ。たーんと食べて大きくなりな」


 視線を上げると、フライパンと大きなフォークを手にしたダナさんが立っていました。


「あ、ありがとうございます。いただきます!」

「ふっふっふっ、クラウス、良い息子じゃないかい」

「だろう。俺の自慢の息子たちだ。こっちが長男で、こっちは娘婿だ」

「はぁ、娘婿? この坊やがかい?」

「あぁそうだ、しかも、四人も嫁を貰うんだと」

「はぁぁ? あんた、あたしをからかってるのかい?」

「からかってるわけでもねぇし、嘘でも冗談でもねぇぞ、こう見えてもSランクの冒険者だからな」

「はぁぁぁぁ? Sランクだぁ?」


 ダナさんが大きな声を上げたことで、店にいた他のお客の視線が僕に集まって来ているようです。

 でもね、そんなことより今はステーキなんですよ。

 冷めたら美味しさが半減しちゃいますから、僕は忙しいんです。


「ぎゃはははは、聞いたかおい、あのチビがSランクの冒険者だとよ」

「馬鹿、冗談に決まってんだろう。あんなガキじゃDランクにだって上がれねぇよ」


 はいはい、僕の見た目がショボいのは、言われなくても分かってますよ。


「クラウス、嫁が四人とか、Sランクの冒険者とか、もうちっと上手い冗談を言えないのかい」

「まぁ、この見た目だからな、冗談にも聞えないだろうが、マジの話だ。こいつが居なかったらヴォルザードは消えて無くなっていたかもしれねぇ」


 いやいや、そんな話は別にいいんですけど、この黒パン食べちゃっても良いですかね?

 良いですよね、駄目と言っても食べますけど。


「おいおい、真昼間から酔っぱらってるのか、おっさんよぉ!」

「ん? 何か言ったか、雑魚の台詞は聞き取りにくくてなぁ……」

「んだと、手前ぇ!」


 何だかなぁ、クラウスさん、昔なじみの店に来て、すっかり冒険者気分なんですかね。


『ごめん、ラインハルト、ちょっと静かにさせちゃって』

『了解ですぞ』


 椅子を蹴立てて立ち上がった二人の冒険者の前に大きな闇の盾を出して行く手を遮り、同時にダナさんたちの視界を遮りました。


「うぁぁ、なっ……」


 一瞬驚きの声を上げた後、冒険者は直ぐに沈黙しました。


『ケント様、終りましたぞ』

『ありがとう、ラインハルト』


 闇の盾を消して、チラリと視線を向けると、二人の冒険者は真っ青な顔で震えています。

 うん、盾の向こうで何が行われたんでしょうかね。


「まだ、何か?」


 声を掛けると、二人ともブルブルと首を振ってみせました。


『ラインハルト、何をやったの?』

『ワシが出て行って剣を突きつけてやったのですが、ゼータやネロも面白がって顔を出したもので……』

『なるほど、それはそれは……』


 メタリックなスケルトンに大剣を突きつけられ、ギガウルフやストームキャットに睨まれたら、こうなるかもね。


「ふぅ、ごちそうさまでした」

「まったく、クラウスには驚かされてばかりだよ。この子が、バッケンハイムに出たサラマンダーを消しちまったって子だね?」

「あぁ、そうだ。オマケに、そのサラマンダーは眷族として従えているそうだぜ。そこらの冒険者じゃ、あっと言う間に消し炭にされちまうかもな」


 クラウスさんの言葉を耳にした冒険者二人組は、テーブルに金を置くと椅子を鳴らして立ち上がりました。


「お、おぅ、勘定は置いておくぜ……」


 そのまま急ぎ足で店の外へと出て行ってしまいました。


「クラウスさん、営業妨害じゃないんですか?」

「何言ってんだ、あの手の連中は、ロクに注文もしねぇでグダグダ居座る金にならねぇ連中だよ」

「あぁ、その通りさ、若い頃の誰かさんみたいにね、ふふふふ……」


 クラウスさんは、ダナさんの言葉に首を竦めて、苦笑いを浮かべて見せました。

 もしかすると、今の僕とアマンダさんみたいな関係なんですかね。


 ダナさんの店を出た後は、表通りへと戻って、片っ端から商店を覗いて回りました。

 商品の相場や、質、野菜や果物などの出来具合など、クラウスさんは気さくに店員に話し掛けて情報を集めていきます。


 日本みたいにネットで相場を調べられませんので、こうした情報は貴重なんでしょうね。

 一緒に見て歩いているアウグストさんも、色々と質問したいようなのですが、話し始めた途端に店員さんが警戒するような素振りを見せます。


 やっぱり言葉の端々に、貴族っぽさみたいなものが見えて、服装とチグハグな印象を受けてしまうようです。

 とは言っても、警戒されたところで、詳しい情報が聞けないだけで、普通に接客するレベルの話は聞けます。


 それだけでも、ヴォルザードにいたら手に入らない情報ですから、アウグストさんは猛烈な勢いでメモを取っていました。

 てか、そのメモも怪しまれる原因だよね。


 昨年、ヴォルザードは、オーガやゴブリン、オーク、それにグリフォンなどの魔物の襲撃を受けましたが、ブライヒベルグ近郊にまでは影響は及んでいないようです。

 天候も比較的に穏やかだったようで、小麦などの穀物の出来も良かったようです。


「ケント、農作物ってのは、豊作すぎても困るって知ってるか?」

「えっと……市場に出回る量が増え過ぎて、価格が下落するから……ですか?」

「おぉ、良く知ってるじゃねぇか、保存の出来る穀物は、まだ値下がり幅も小さいが、保存のできない野菜や果物などは、下手すると半値になっちまう事もある」

「でも、ヴォルザードの場合は、そんなに値下がりしないんじゃないですか?」

「ほう、何でそう思うんだ?」

「えっと……食べる人の数に対して、畑の面積が多くない気がするので……」


 僕の答えを聞いたクラウスさんは、ニヤリと口元を緩めました。


「何でぇ、ケント。ちっともポンコツじゃねぇじゃんか。それとも、お前の国では常識なのか?」

「そうですね。どちらかと言うと、常識に近いです。油とか野菜の値段が急激に上がるとニュースになるので」

「そうか、ならば、ある程度の知識はあると思って話しても良さそうだな。ケント、ヴォルザードの食生活を良くする手伝いをしてくれ」

「もしかして、ブライヒベルグで野菜を買い付けて、ヴォルザードに運ぶんですか?」

「そうだ、お前なら日にちを掛けずに運べるだろう?」


 クラウスさんの話では、ブライヒベルグの市場ではヴォルザードの何倍もの種類の野菜が売られているそうです。

 ですが、そうした野菜は運搬できる日数に限りがあり、馬車で一週間以上掛かるヴォルザードへは、これまで運ぶ事が出来なかったそうです。


「ブライヒベルグの近郊や、隣接するフェアリンゲン、リーベンシュタインでは農作が盛んだ。種類も豊富だし、価格も安い」

「でも、あんまり安い野菜を持ち込むと、ヴォルザードの農家が困るのでは?」

「闇雲に仕入れれば、そうなるだろうな。ただ、現状のヴォルザードでは、基本的に野菜の作られる量が足りていねぇ。なまじ魔の森やダンジョンが近くにあるから、男連中は農民よりも冒険者の道を選んじまうからな」

「街が大きくなっていくと、食料不足が起こるかもしれないんですね?」

「まぁ、今すぐって話じゃねぇが、近い将来起こっても不思議ではない状況にはある」


 今回、アウグストさんを同行させたのも、単純に領主の仕事ぶりを見せるだけでなく、僕を使った野菜の輸送を検討させるためだそうです。


「本当は、自分の領地の中で全てを賄えるのが一番良いに決まってる。だが、凶作の年を凌ぐ方法も持っておかなきゃならねぇ。ケント、ヴォルザードで食われている小麦の多くは、前の年の小麦だって知ってるか?」

「それって、その年に取れた小麦は備蓄して、前の年の小麦から食べているって事ですか?」

「そうだ、その通りだ。凶作が一年だけならば、これで乗り切れるし、他の地域が不作でなければ、買い入れて補充することも出来る。だが野菜は保存に限度がある。過去には、収獲間近の畑を魔物の大量発生で踏み潰されて、深刻な食料危機に陥ったこともある。街を守りきっても、その後の飢饉で餓死する者が出たら意味ねぇだろう」


 クラウスさんは、ヴォルザードで野菜が不足する時期に、補填する形の買い付けから始めて、将来的にはブライヒベルグ近郊の農家と契約栽培を行うことも考えているそうです。


「でも、クラウスさん、その運搬って結局は僕しか出来ませんよね。僕が元気で働いている分には大丈夫でしょうけど、五十年先、百年先、僕が死んだ後は困るんじゃないですか?」

「ケント、何か忘れてないか?」

「えっ、何か解決する方法があるんですか?」

「ケント、お前が考える問題点ってのは何だ?」

「それは、ブライヒベルグからヴォルザードまで輸送に時間が掛かることですよね」

「同じ距離をニホンで移動するのに、どのぐらいの時間が掛かる?」

「あぁっ! そうか、交通機関が発達すれば時間は短縮できるんだ」


 百年前の日本では、電車も一部の地域しか走っていなかったし、自動車も一般的ではありませんでした。

 しかも、ヴォルザードの場合、日本からの技術供与を考えれば、もっと急激に発達してもおかしくありません。


「あまりに急激な技術発展は、世の中に大きな歪みや混乱を生じさせる危険性を孕んでいるが、住民の暮らしを良くするための発展を考えるのは領主の役割だ。簡単に言うなら、俺は領民に旨いものを食わしてやりてぇんだよ」


 ニヤっとした軽薄そうなクラウスさんの笑顔に、鳥肌が立つ思いがしました。

 色々と問題のある性格はしていますが、本当に領民の幸せを考えている素晴らしい領主様です。

 えぇ、色々と性格的な問題はありますが。


「アウグスト、ケントから話を聞いて、何から手を付けるか考えろ。この問題は、俺の時代よりも、お前の時代に取り組まなきゃいけなくなるからな」

「はい、領民のために全力を尽くします」

「ケント、協力してやってくれ」

「はい、僕に出来ることは、全力でお手伝いさせていただきます」

「よし、頼んだぞ二人とも。俺に楽をさせてくれ、ふはははは!」


 上機嫌に笑うクラウスさんを見て、アウグストさんと一緒に苦笑いを浮かべました。

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