第218話 決断までの期限
少し休憩した後で、梶川さんと今後の相談をしようと思い練馬駐屯地に戻ると、倉庫の中では中川先生の応急手当が行われていました。
かなり手酷くボコられたらしく、顔が腫れあがっていますし、左腕も変な方向を向いています。
ゴブリンを使った送還実験と同じ体制にしていたので、倉庫内部にはカメラだけを残して、自衛官は外で待機していました。
カメラ越しには何が起こったのか判別出来ず、結果として藤井達を止めに入るのが遅くなったようです。
「国分君、そちらの治療は終わったのかい?」
「はい、何とか接合出来ましたし、今のところは後遺症の心配もなさそうです」
「いや、こんな短時間で、完全に切断した足がくっ付いてしまうなんて、奇跡と呼んでもオーバーではないよね」
「でも、上手くいったから良かったものの、下手をすれば死んでいてもおかしくないですよ」
「その通りだね。ところで国分君、先生の治療は……」
「お断りします」
質問が終わるまえに、即答しましたが、梶川さんも予測していたようです。
「まぁ、そうだろうね。事前に危険性を実演付きで説明しているのに、その危険を冒すなんて教師のやる事ではないからね」
苦しげな呻き声をあげている中川先生を見ても、同情する気持ちは欠片も起こってきません。
と言うか、むしろ自分の手で殴れなかったのが残念なぐらいです。
中川先生のやった事は、殺人未遂だと言われても仕方が無いぐらいの行為ですが、やった場所はヴォルザードですし、足は接合されて傷すら残っていないので、罪に問えるのか分かりません。
それなのに、藤井達の暴行は日本で行われた行為なので、傷害罪に問われてしまうでしょう。
いくら法律だからと言って、これに納得するのは無理ってものです。
「梶川さん、今後の帰還作業なんですが、何か根本的な安全策を講じるまで中止にしたいのですが……」
「そうした方が良いだろうね。今回の事故を目撃したから、他の人達は同じような過ちを繰り返さないだろうとは思うけど、万が一、死亡事故などが起こった場合、帰還作業そのものが疑問視されかねないからね」
「はい、それに、ヴォルザードから日本への送還術は、途中で止められません」
「もし、中途半端に中断してしまったら、どうなるのかな?」
「それは僕にも分かりませんが、ヴォルザードと日本の間のどこかに放り出されるとしたら、生存できる可能性はほぼゼロだと思います」
地球で考えてみても、表面の七割は海ですし、陸地の中でも実際に人間が暮せる場所は限られています。
地球の中心から表面までは6千キロ以上の距離があっても、人間の生存圏は3キロ程度です。
太陽系の規模で考えてみれば、人間が住める環境はそれこそ奇跡的な確率でしか存在していません。
日本とヴォルザードの間に無造作に放り出して、そこが人間の生存出来る環境である可能性は、限りなくゼロに近い確率です。
空気も無い、水も無い、絶対零度の宇宙空間に生身で放り出されたら、間違いなく即死です。
それを考えたら、途中で魔術を中止するなど出来るはずがありません。
「途中で止められないならば、事故が起こる要因を取り除くしかないね。具体的には、範囲の中から出ないようにするのと、範囲の外から入り込めないようにする、この二点だね」
「入り込めないようにするには、送還の範囲から20メートル以内には誰も近付けなければ大丈夫だと思います」
「問題は、中から出られなくする方法か」
「そうですね。召喚や送還する範囲が大きくなるほど魔力を消費するので、出来れば帰還する人には狭い範囲に入ってもらいたいです」
「だとすれば、入り口の開閉は外から行うケージのようなものに入ってもらうしかないだろうね。イメージとしては、遊園地の遊具みたいな感じかな」
遊園地の観覧車などは、ドア開けて外に出ないように、外側から閂を掛けるようになっていますよね。
ケージの製作は梶川さんの方で手配をしてくれるそうです。
「国分君、ヴォルザードは明日からは本格的な年末休暇に入るのだよね?」
「はい、明日が年越しの日、明後日が年明けの日と呼ばれていて、三日後から新しい暦が始まる感じで、十日後ぐらいまでは休暇期間ですね」
「では、ケージの製作には十日掛かる事にしよう」
「えっ、それって……」
「国分君も、たまにはゆっくり休みたまえ」
「でも、良いんですか?」
「良いも悪いも、十日後にならないとケージは出来上がらないからね」
そう言うと、梶川さんはニヤっと含みのある笑みを浮かべました。
「そう、ですか、あぁ、それじゃあ、十日後にならないとテストも出来ませんね」
「まぁ、そういう事だけど、国分君は、もう少し演技力を磨いた方が良いかもね」
「ぐぅ、考えておきます」
安全策の目途も立ったので、ヴォルザードに戻り掛けて、一つ思い出しました。
「そうだ、梶川さん。今日の治療の様子、同級生が撮影していたみたいなんですが……」
「あぁ、それがあったか」
「緊急事態だったので、治療が終わるまで意識もしていなかったんですが、ちょっと拙いですよね?」
「そうだね。さっきも言ったけど、あんな短時間で切断した足を接合させるなんて、現代医学では不可能だからね。時間を掛けて接合が出来たとしても、長いリハビリ期間が必要になる。そう言えば治療を終えた後、あの女の子は自分の足で歩いて帰ったのかい?」
「えーっと……そうですね、はい、自分の足で歩いてました」
一緒に送還に臨んだ友達に肩を借りてはいましたが、自分の足で歩いていたし、大丈夫だと頷いてみせていました。
「事前に撮影とか禁止にしておいた方が良かったですかね?」
「まぁ、そうしてもらった方が良いけれど、これまで情報統制をしてこなかったのを、突然情報を遮断すると反発を招くしね。たぶん、また日本政府には治療の依頼が殺到するだろうが、そうだね、あの治療は魔法が万全に使えるヴォルザードでしか不可能だ……といった情報でも流して沈静化を計るよ」
「実際、あのレベルの治癒魔術は、魔素の無い地球では無理だと思います」
「そして、ヴォルザードとの間を行き来する送還魔術で事故が起こった事を強調すれば、なんとか沈静化……出来ればいいなぁ」
「いや、そこは梶川さん、頑張って下さいよ」
「まぁ、うちにも人材は居るから、誰かが頑張ってくれると思うよ」
何となく他人任せで頼りなくも感じますが、それだけに深刻さを感じずに済みました。
梶川さんに時々連絡を入れる約束をし、ゴーレムを回収して、ヴォルザードへと戻りました。
やり残した事は無いか確認するために守備隊の訓練場へと戻ると、既に日は沈みかけていて、人影もありませんでした。
アクシデントも発生して、ドタバタになってしまいましたが、送還術を使えば同級生を日本に戻せる事は証明されました。
これは、同級生達にとっても、僕にとっても大きな前進です。
帰還作業を終わらせられれば、後はリーゼンブルグからの賠償だけですが、それもゴブリンが高額で売れたので一気に減らせました。
ゴブリンが一億円で売れるなら、オークやオーガなども同じ値段で売れるでしょうし、賠償金の立て替えもすぐ終らせられそうです。
ホッとした途端、盛大に胃袋が空腹を訴えてきました。
「あぁ……お腹空いたと思ったら、またお昼を食べそこなってるよ」
『ケント様、しっかりと食事を摂りませんと体力が持ちませんぞ』
「ホント、その通りだと思う。とりあえず守備隊の食堂に行ってみようかな」
訓練場から食堂へと重たい足取りで歩いていると、横から声を掛けられました。
「どうした、フラフラしているけど大丈夫か、ケント」
「あっ、カルツさん、お久しぶりです。ちょっとお昼を食べそこねちゃって」
「駄目だぞ、育ち盛りの頃に食事を抜いていたら、頑強な身体は作れないぞ」
横に並ぶと見上げるような巨体のカルツさんに言われると、有無を言わさぬ説得力がありますよね。
カルツさんに誘われて、一緒に夕食を食べに食堂に向かうと、入口でバートさんと出くわしました。
「おっ、久しぶりだなケント、隊長も一緒に飯ですか?」
「こんばんは、バートさんもこれからですか?」
「あぁ、ご一緒しても構わないかな?」
「はい、喜んで」
食堂に入ると、先に来ていた同級生の視線が、一斉に僕へと向けられました。
たぶん中川先生の事や、今後の帰還について色々と聞きたいのでしょうが、守備隊のカルツさんとバートさんが一緒なので、話し掛けづらいようです。
バートさんは、食堂のおばちゃん達にも人気があるらしく、献立を受け取っているだけなのに、周囲の雰囲気が明るくなっています。
業務での腕前は分かりませんが、守備隊には無くてはならない存在でしょうね。
料理を受け取って席に着くと、バートさんが切り出したのはメリーヌさんの店の話でした。
「そう言えば、メリーヌさんに修行の場所を紹介したのはケントなんだって?」
「はい、下宿先のアマンダさんのお店を紹介して、いよいよ年明けからは独り立ちですよ」
「そうだってなぁ、隊長、これは毎日通わないと駄目ですよ」
「いや、さすがに毎日は……」
「いやいや、隊長、俺もアマンダさんの店は知ってるけど、あの味を出すようになれば、すぐに客足は増えますよ」
「そ、それならば、尚更俺が毎日行かなくても……」
「いやいやいや、そんな消極的じゃ、どこかの馬の骨にメリーヌさんを取られちゃっても知りませんよ。なぁ、ケント」
バートさんからパスが来れば、ダイレクトで叩いて戻さないと駄目ですよね。
「そうですね。きっと大繁盛するようになりますし、間違いなく常連のお客さんも増えますよね」
「いや、だからと言ってだな……」
「ケント、どう思うよ、この煮え切らない態度」
「バートさんも苦労が耐えませんねぇ……いっそバートさんがメリーヌさんと……」
「馬鹿を言うなケント、バートなんて駄目に決まってるだろう」
「それじゃあ、ケントのハーレムに加えちまうって……」
「駄目だ、駄目だ、何を言ってるんだ二人とも、店を再開したばかりの大事な時期に、色恋沙汰などメリーヌに迷惑が掛かるだけだ」
「はぁ……どう思うよ、ケント」
「なかなかに救いようがないですね」
「お前らなぁ……」
守備隊の二人が一緒なら、割り込んで来るような同級生は居ないだろうと思っていましたが、まるで空気を読まない八木という存在を忘れていました。
「よぉ、国分、次の帰還って何時やるんだ? 明日か?」
「再開するとしても、たぶん十日後ぐらいかな……」
「えっ、なんで? 藤井とか、すだれハゲは無事に日本に帰ったんだよな?」
送還の前に聞えたヤジには、何となく聞き覚えがあるような気がしてたけど、こいつか。
「四人は無事に日本に戻ったけど、あんな事故が起きたら対策しないと再開出来ないだろ」
「てか、あの範囲から出なきゃ良いんだろ?」
「そうだけど、ふざけて手や足を出したり、今日みたいに駆け込んでくる馬鹿野郎が絶対に居ないとは言い切れないだろう」
「まぁ、そりゃそうかも知れねぇけどよ、あと四十回ぐらいで終わらせられんだろ? さっさとやっちまった方が良くね?」
「八木は、それでも構わないだろうけどさ、何かあったら、また僕が叩かれるし、当然日本政府も叩かれるよね」
「あぁ、それもそうか……」
再度の事故が起きた場合の影響を話して、ようやく八木も納得したようです。
「てかさ、八木達は、帰るか残るか決めたの?」
「はぁ? 帰るに決まってんじゃん。俺はセレクテッド・ファイブの一人だぞ」
「何その、セレクト何とかって……?」
「セレクテッド・ファイブ。最初に選ばれし五人って意味に決まってんだろ」
「あぁ、そうか、最初に救出された五人の中の一人って事ね」
「ちげぇよ。お前はホント馬鹿だな。セレクテッド・ファイブとは、抑圧された状況下にあっても反骨心を失わず、リーゼンブルグの連中から扱いにくい、手強いと一目置かれ、その結果として、最初の実戦と称する処刑に選ばれてしまった勇敢なる者達の総称だ」
八木は誇らしげに胸を張って語っているけど、周囲の同級生達の反応は薄いですね。
「てか、そのセレクト何とかって、八木が考えた呼び方じゃないの?」
「ば、馬鹿言ってんじゃねぇよ。そ、そんな訳ねぇだろう……」
「どうだかなぁ……」
そのキョドり方では、自白したも同然だよね。
「そのセレクト何とかだと、どうして帰らなきゃいけないのさ?」
「お前なぁ……セレクテッド・ファイブの中でも、特にこの八木祐介様は、その後の救出作戦においてブレインとして多大な貢献をしたんだぞ。日本に戻れば、英雄として讃えられるに決まってんだろう」
「んー……無いな。セレクト何ちゃらとか、先生達の報告書にも書かれてないし、木沢さんの手記にも出て来ないんでしょ? 携帯の回線が繋がって、ヴォルザードの情報とかバンバン流れてるし、今更ノコノコ出て行っても……ぶっちゃけ、おわコンでしょ」
「マジ?」
「そういうのって、僕よりも八木のが詳しいんじゃないの?」
「まぁな、まさか木沢が、あんなに早く手記を出版するなんて思ってなかったしなぁ……」
八木にしてみれば、異世界召喚からの経緯をまとめて発表し、ジャーナリストとして有名になる目論見があったそうですが、一番美味しいところは木沢さんに根こそぎ持って行かれてしまっていました。
だからセレクテッド・ファイブなるものを作ったのでしょうが、今更という感じは否めませんよね。
ヴォルザードからの動画配信も、田山が犠牲になった『リアル魔物狩り』以降は批判的な情勢となっているのと同時に、配信された動画の数が増え、地球側で飽きられつつあるようです。
まぁ、安全なヴォルザードの街中に居るのでは、魔物の迫力ある映像とかは無理ですし、地球では珍しい獣人さんもコスプレと同列に扱われてしまっているようです。
ミューエルさんの動画だったら、人気になること受け合いですけど、ギリクのガードを掻い潜って撮影が出来るとも思えませんからね。
「はぁ……やっぱり一度日本に帰って、取材の方法とか検討して出直して来るか」
「いやいや、一度日本に帰ったら、たぶんヴォルザードには戻って来られないでしょ」
「そこはセレクテッド・ファイブとして……無理か?」
「だね……」
僕と八木の話を聞いていた同級生達は、ザワザワと周囲の友人達と言葉を交わし始めました。
話題は勿論、帰還するか残留するかです。
属性を奪取して僕の魔力を付与して影移動する方法で、既に四人の同級生と小田先生が日本に戻っていますが、一度に帰国出来るのは一人だけでした。
その上、属性の奪取にはキスが必要とあって、男子は後回し、何時になったら帰国できるのか分からない状態が続いていました。
なので、帰国するのか残留するのか、判断するのはもっと先の話だと、みんな思い込んでいたのでしょう。
「俺は帰るよ。魔術が使えても、魔力量は弱いしさ……」
「えっ、あたしは残るわよ。だって今の仕事面白いし、日本に戻ったら普通の生活しか出来そうもないじゃない」
「俺は、どうすっかなぁ……やっぱ冒険者とか憧れるっしょ」
「でも帰ったら、めっちゃ勉強しないと受験に間に合わないんじゃない?」
「うわぁ、受験とか考えると憂鬱だけど、こっちに残って仕事すんのもなぁ……」
同級生達が不安や希望を口にし始めたところで、カルツさんが席を立ちました。
「ヴォルザード守備隊の第三部隊長のカルツだ。少し話をさせてもらっても良いかな?」
190センチはありそうな長身で、しかもガッチリとした体型、良く通る張りのある声に異論を唱える者は居ません。
「私の下には、ヴォルザードの色々な噂が集まって来る。その中には、君達の話も少なからず含まれていて、良い噂もあれば逆に悪い噂もある。これまでのヴォルザードでは考えられなかったような発想や知識をもたらしてくれたという話もあれば、請け負った仕事を途中で投げ出して無断で帰ってしまった……なんて話も聞く」
こうした話になると、大抵は自信有りげな女子と、顔を顰める男子という構図が見受けられるのですが、良く見ると女子の中にも居心地悪そうにしている人が見受けられます。
女子はヴォルザードに馴染んで、男子は適応出来ないとは限らないのでしょうね。
「私はケントと懇意にさせてもらっているので、君達の世界の話も聞かせてもらった。そして、ヴォルザードは最果ての街などと呼ばれる危険な土地でもある。正直に言って、有能な人材はいくらでも欲しいが、残るのであれば相応の覚悟は必要だ」
危険という言葉を聞いた時、同級生の多くはゴブリンの極大発生を思い出したはずです。
ラストックから脱出し、もう一息で安全な街に到着すると思った時に取り囲まれた、地面を覆い尽くさんばかりのゴブリンの大軍は、多くの同級生のトラウマになっているそうです。
「食事や住環境、服装、娯楽……全ての面でヴォルザードは劣っているはずだ。無理をしてでも残ってくれとは、私の口からは言えない。たとえ短い時間であっても、同じ街に暮らし、同じ食事を口にしてきた君達には、幸せになってもらいたい。そのためにも、悔いの無い選択をしてくれたまえ」
言葉を切ったカルツさんは、同級生達の顔を見回した後、冷めてしまったお茶を一息に飲み干し、食器の載ったトレイを手にしました。
「バート、そろそろ交代の時間だ、行くぞ」
「あぁ、そうですね、行きますか。じゃ、またなケント」
「はい、今度はメリーヌさんのお店に行きましょう」
「おう、いいな。どうせなら隊長抜きで行くか?」
「バート、もたもたしてんな、行くぞ」
「へいへい……」
バートさんは、器用にウインクして見せると、カルツさんと一緒に食堂を出て行きました。
同級生達の視線が、残った僕に集まっているので、ついでに話をしちゃいましょう。
「さっき聞いてたと思うけど、安全対策の関係で十日後にテストを行って、問題が無ければ翌日から送還術による帰還を始めるつもりでいる。五人ずつ、一日に二回だから十人、順調に進めば二十日で全員の帰還が終わる予定。一度帰国してしまったら、余程の事情が無い限りは、ヴォルザードには戻って来られないと思ってもらった方が良いね。だから、この十日の間に帰国するのか、残留するのか決断しておいてね」
トレイを手にして席を立つと、おずおずと手を上げた男子がいたので、頷いて話を促しました。
「国分に頼めば、こっちに来させてもらえないのか?」
「僕はヴォルザードに残るつもりでいるけど、日本政府と敵対するつもりは無いからね。日本政府が勝手な渡航を禁止するならば、そのリクエストには応えられないよ。残るならば帰れない、帰るならば戻れないつもりで決断して」
「とか言って、浅川さんの家族とかは、自由に行き来させるつもりじゃないのか?」
「勿論、だって家族になるんだからね」
「うわっ、開き直りやがったぜ」
「ふふん、悔しかったら、全属性をコンプリートするんだね」
不満と羨望が入り混じったブーイングを浴びながらトレイを戻して食堂を後にしました。
食事をして、休憩も取ったので気力も戻って来ました。
それでは、本日最後の仕事、アーブル子飼いの闇属性魔術士を捕らえに行きますかね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます