第65話 目敏い騎士

 リーゼンブルグの騎士は、ボンクラ揃いだと思っていました。

 船山や女子を棒で殴りつけていたパウルみたいな奴や、自分達の不甲斐無さがバレないように、50人はオークメイジに食われたと口裏を合わせていた奴らみたいに、権力を嵩に着た能無しばかりだと思っていました。


「ゲルト、やっぱり思い違いだろう……」

「いや、そんな事は無い。何かあるはずだ……」


 男子のリスト作りを近藤に頼み、委員長のケアを終え、先生達が拘束されている建物へと来たのですが、1人のはずの宿直の騎士が今夜は2人居ました。

 本来の宿直担当は、テーブルにトランプのようなカードを広げている騎士らしいのですが、どうやら自主的に居残ったゲルトと呼ばれた騎士が2階に注意を向けています。


「一番若い奴だ……」

「あん? 一番若い奴がどうしたって?」

「昨日までと、明らかに違っていた」

「そうかぁ? 別にそんな感じはしなかったぞ、考えすぎだろう」


 どうやら昨夜の心配が的中してしまったようです。

 差し入れのサンドイッチを食べて救出作戦を進めていると聞いた古館先生は、テンションが上がって急に元気になっていましたからね。


「俺の思い違いならば何の問題も無い、だが、違っていたらどうする?」

「違っていたら……?」

「奴らに助けが来たら、どうするって言ってるんだ」

「無い無い、大体どこのどいつが助けに来るって言うんだ、そんな奴居ないだろう」

「前回死んだとされている50人だ」

「はぁ? オークメイジに食われた奴が、どうやって助けに来る。 化けて出たとでも言うのか?」


 ゲルトは、2階に向けていた注意を一旦同僚の騎士へと向けると、自論を話し始めました。


「本当にオークメイジの群れが来たと思うか?」

「あん? そりゃどういう意味だ?」

「オークメイジの群れに遭遇したにしては、戻って来た連中の鎧がやけに綺麗じゃなかったか?」

「そう、だったかな……?」


 どうやら、この二人は前回の実戦には参加していなかったようです。


「オークメイジじゃないとしたら、何だって言うんだ?」

「はっきりした事は分からんが、何かドジを踏んで逃げられたんじゃないか?」

「それじゃあ、その逃げた50人が連絡してきたって事か?」

「たぶん……50人全員ではないのかもしれないが、駐屯地よりも警備が手薄なここが狙われたんじゃないか?」

「そうか、ここの大人達を加えて人数を増やして……あり得るな……」


 正解ではないけれど、仲間の言う事を鵜呑みにしないで疑って掛かる辺りは、なかなか手強そうだと感じます。


「ロンダル、俺は少し建物の周囲を見て回ってくる。上に……気を配っていてくれ」

「1人で大丈夫か?」

「よせよ、こちとら厳しい訓練を受けたリーゼンブルグの騎士だぞ、あんなニワカの小僧共なんかに遅れを取ったりするもんか」

「それもそうだな……だが、油断は大敵だぞ」

「分かった、気を引き締めて行って来る」


 ゲルトが建物の外へと見回りに出ると、残ったロンダルはテーブルの上のカードを片付けて詠唱を始めました。


「マナよ、マナよ、世を司りしマナよ、集え、集え、我が身に集いて駆け巡れ、巡れ、巡れ、マナよ駆け巡り、力となれ!」


 詠唱を終えたロンダルは、目を閉じて、じっと耳を澄ましているようです。


『バステン、さっきの詠唱って身体強化の魔術だよね?』

『そうです、恐らくは聴覚などを強化して、2階の気配を探っているのでしょう』

『そんな事も出来るんだ……』

『これは人によってですが、このロンダルという騎士はシーカーの役割を担っているのだと思われます』

『もしかして、2階の会話とかまで聞えちゃうとか?』

『それは強化出来る割合によりけりでしょうが……』

『拙いよ、先生達に口止めしておかないと……バステン、ロンダルが2階に上がって来そうな時は教えて!』


 急いで2階へと移動して影の中から出ようかと思ったのですが、僕が声を出して話すもの拙いので紙とペンを取って来ました。

 先生達は、共有の台所に集まっていました。

 影からヌルリと表に出て、先生達が声をあげる前に、口元に立てた人差し指を当てて声を出さないように頼みました。


「国……」


 佐藤先生は、僕の名前を呼び掛けて慌てて口を閉じました。

 続いて一階を指差すと、全員が納得したようです。


『ケント様、ロンダルが2階に上がります!』


 もう一度、口元に人差し指を当ててから、急いで影の中へと潜りました。

 鍵の開く音が聞え、続いて階段を上がる足音がします。

 階段を上がってきたロンダルは、台所に集まっている教師達を見て声を荒げました。


「貴様ら、こんな時間に集まって何をしている!」

「何を……と言われても、集まって話をしていただけですが……」


 ロンダルに答えたのは、一番年上の小田先生です。


「何を企んでいる?」

「企む? 我々に何が出来ると言うのですか?」

「とぼけるな、脱走しようと思っているんだろう?」

「そんな事、出来るはずがないでしょう。我々が脱走すれば、生徒に危害が加えられるのでしょう? それに、ここを出て、何処に行けと言うのです。我々は、外に何があるのかも分からないのですよ」


 数学の先生だけあって理路整然とした小田先生の言葉には、ロンダルも反論の余地が無いようです。


「明日も訓練はあるんだ、さっさと寝ろ!」

「分かりました。ですが、我々にも雑談する程度の息抜きは認めていただきたい」

「ふん、貴様らは余計な事は考えず、我々の指示に従っていれば良いのだ、さっさと寝ろ!」


 台所に集まっていた先生達は、強制的に解散させられてしまいました。

 ロンダルは、全員が自分の部屋に戻るまで見守っていました。


 これでは、先生達に一度に連絡する事は出来ません。

 ならば代表して……と考えて、小田先生を選びました。


 単純な話しやすさならば担任の佐藤先生なのですが、先程の理路整然として落ち着いた受け答えを見ていたら、小田先生の方が適任に思えました。

 何とか接触を図りたいのですが、ロンダルはなかなか1階へと下りようとしません。


 一方、建物の外へと見回りに出たゲルトも、周囲の様子を注意深く探り、更には建物にも異常が無いか時折振り向いて確かめています。

 ロンダルが気配を探っている中で声を出して話す訳にはいかないでしょうし、そうなると筆談に頼るしかありません。


 ですが、夜目が利かない先生が文字を読むには明かりが必要で、明かりを点ければ窓から洩れる光でゲルトに気付かれそうです。

 20分程して、ロンダルが1階へと戻ったのを確認してから、小田先生にコンタクトしました。


 小田先生の部屋の窓とドアを闇の盾で塞ぎ、外に光が洩れないようにしてから、明かりの魔道具を点けると、小田先生がベッドから静かに起き上がりました。

 念の為に静かにするようにゼスチャーすると、分かっているとばかりに頷きます。


 バステンに1階の見張りを頼み、なるべく音に気を付けながら筆談で状況を説明しました。


『古館先生の態度から疑いを持たれています。決して救出作戦の事は口に出さないようにして下さい』

『やはり大根役者だったな。仕方が無い、何事もなかった振りを続けるしかないな?』

『予定は変更したくありません。明後日の夜には決行するつもりでいて下さい』

『了解した。他の者には、なんとか騎士にバレないように伝えておく』

『お願いします』


 思った通り、小田先生はとても落ち着いた様子で安心させられたのですが、一番若い古館先生は少し挙動不審な状態です。

 騎士から目を付けられて、余計な事を口走らなければ良いのですが……。


 小田先生との筆談を終えて、影の世界から1階の様子を窺っていると、ゲルトが外から戻って来ました。


「外の様子はどうだ?」

「今の所は、何の異常も感じられないな」

「そうか……2階の連中は、台所に集まって何か話していたようだぞ」

「なんだと、本当か?」

「あぁ、気配を探ったら、集まっているように思えたので調べに上がったんだ」

「それで、やつらは何を話していたんだ?」

「そこまでは分からんが、何やら計画を立てているようなので釘は刺しておいた」

「そうか……」


 ゲルトは、腕組みをして何やら考え込み始めました。

 目を閉じた状態で天井を仰ぎ、やがて決心が着いたのか、大きく頷きながら口を開きました。


「ロンダル、俺は明日、この一件をカミラ様に報告しようと思っている」

「ゲルト、気持ちは分からんではないが、少し急ぎすぎではないか?」

「だが、何か起こってからでは遅いぞ。遅いか早いかは、我々でなくカミラ様が判断されるべきではないか?」

「だが、大半は憶測の域を出ていないぞ」

「だからこそ、カミラ様の判断を仰ぐべきなんじゃないのか?」

「ふぅむ……」


 今度はロンダルが腕組みをして考え込みました。


「分かった、ならば俺が報告しておこう。お前は夜が明ければそのまま勤務だよな?」

「そうだが……」

「俺は夜勤明けで駐屯地に戻る。ついでと言っては何だが代わりに報告しておこう」

「なるほど、そうしてもらえると助かる……で、今夜はどうする?」

「普段は眠ってしまうところだが、交代で起きていよう。お前も明日の勤務に響くから徹夜は厳しいだろう」

「そうだな……じゃあ先に休んでくれ、時間になったら起こすから」

「分かった……」


 どの程度、古館先生のテンションが上がっていたのかは分かりませんが、ここまで面倒な事態になるとは予想もしていませんでした。


『うーん……ちょっとリーゼンブルグの騎士を甘く見すぎていたね』

『ケント様、ここは私が見張っていますので、ヴォルザードに戻って休んで下さい』

『うん、今夜はもう動かないとは思うけど、問題はカミラに報告されてどうなるかだね』

『そうですね、このロンダルという男には、私が付いていましょう』

『うん、僕は守備隊の馬場でザーエ達の馬車の扱いを見守る予定だけど、報告の時には知らせて。出来れば直接見ておきたいから』

『分かりました、ヒルトを連絡用に連れて行きます』


 ゲルトたちの監視をバステンに頼み、ヴォルザードへと戻りました。

 ラインハルトに簡単に事情を話すと、作戦の変更を進言されました。


『ケント様、これは作戦の実行を早める必要があるかもしれませんぞ』

『カミラに救出作戦の中身を知られれば、失敗する可能性が高まるものね』


 先生達には、リーゼンブルグの騎士は無力化するとしか話していないのですが、50人を救出した時の状況などから、実戦に参加した騎士に知られれば、眠らされる危険性を察知されるかもしれません。

 薬屋のコーリーさんに聞いたところでは、眠り薬と同様に気付けの薬もあるそうで、それを飲んだ状態だと眠り薬の効きが悪くなるそうです。


 眠り薬が効かなくなれば、武力によって無力化するしかありません。

 今の僕の眷属の力を持ってすれば、武力でも鎮圧する事は可能でしょう。

 ですが、相手を負傷させたり、場合によっては死亡させる危険性が出て来てしまいます。


『ラインハルト、ロンダルの報告を聞いたカミラの動きによってだけど、昼間でも作戦を実行出来るかな?』

『騎士の配置も、御学友の居場所も把握出来ていない状態になりますし、不測の事態がいくつも起こる可能性は排除出来ませんぞ』

『眠り薬への対応とか作戦がバレてしまった後と、どちらがやりやすい?』

『カミラが、どの程度の対応を取ってくるかにもよりますが、リーゼンブルグの騎士が本気になると厄介ですぞ』

『だよね……うん、それじゃあ、いつでも動けるようにしておいて』

『了解ですぞ』


 ラインハルトには、いつでも動けるように準備してもらうようにお願いして、僕はマルト達に挟まれて眠る事にしました。

 うん、1頭だけ順番というのは駄目でも、眠る位置は順番で変わってるみたいだね。


 翌朝、朝食を済ませたら真っ直ぐ守備隊の宿舎へと向かいました。

 凸凹シスターズから女子の分、近藤から男子の分のリストを回収。

 後は、ザーエ達が馬車の扱いを覚えてしまえば準備はほぼ終了です。


 馬場では守備隊の皆さんが、馬たちを運動させていました。

 この間に厩務員さん達が、馬房の掃除などを済ませているようです。


 馬達は魔物を恐れると聞いていますので、今はザーエ達を表に出す訳にはいきませんね。

 驚いた馬が暴走でもしたら大変です。


「おう、ケントじゃないか、早いな、今日はどうしたんだ?」

「おはようございます、レイモンドさん。今日は馬車と馬場をお借りする予定なんですけど……」

「おう、聞いてるぞ、誰とは聞いていなかったが、ケントが使うのか……と言うか、お前さん、まだ馬は扱えないだろう?」

「はい、馬ではなくて、僕の眷属に曳いてもらう予定なんです」

「眷属って言うと……例のリザードマンかい?」

「はい、馬だと装具を着けたり、繋いだり、指示を出して動かさないといけないので、その点、僕の眷属ならば自分で判断して動いてくれますから」

「なるほどなぁ……それならば、覚えるのはブレーキの外し方と曳き方ぐらいのものだろう、ちょいと待ってな、今こいつを置いて来ちまうから……」


 レイモンドさんは、連れていた馬を馬房の方へと戻しに行って来ると、馬車が置いてある車庫へと案内してくれました。

 車庫には10台以上の馬車が置かれています。

 2頭引きのもの、4頭引きのもの、箱馬車など種類があるようです。

 レイモンドさんは、2頭引きの馬車の前へと僕を連れていきました。


「馬車には色々な形があるが、この2頭引きが基本の型だ。 リーゼンブルグのものも同じだと思うから、こいつが扱えれば、他も大丈夫だろう」

「あの、レイモンドさん、ここに僕の眷属を呼んでも大丈夫ですかね?」

「あぁ、こっちには馬は近付けないように言って来たから大丈夫だぞ」

「ありがとうございます。 じゃあ、みんな出て来て」


 ザーエを筆頭として、5頭のアンデッド・リザードマンが勢揃いしました。


「うぉ……こ、こいつは凄ぇ迫力だな……」


 レイモンドさんも、体格の良い方ですが、ザーエ達は更に見上げる程の体格に、黒光りする外皮が迫力を倍増させています。


「レイモンドさん、僕の眷属のザーエ、ツーオ、カーメ、スーオ、ターラです」

「よろしく頼みます、レイモンド殿」


 ザーエ達が、揃って騎士の敬礼をしたのを見て、レイモンドさんが目を丸くしています。


「かぁ、こいつは驚いた、喋って敬礼して……いやいや、うちの隊にスカウトしてぇな」


 レイモンドさんが、馬車の扱いを説明し始めた時、ヒルトがひょこっと顔を出しました。


「ご主人様、バステンが来て欲しいって言ってるよ」

「分かった、すぐ行くよ」


 どうやら、ロンダルがカミラに報告に行ったようです。


「レイモンドさん、すみませんが、ザーエ達に説明を続けてもらえますか。ちょっと状況が動いたようなので、僕は偵察に行きますので」

「あぁ、構わないぞ、大体の説明は済んでるから、こっちの連中も行ってもらっても大丈夫だぞ」

「そうですか、じゃあ、何かあったら来てもらうので、それまでは細かい注意事項とか教えておいてもらえますか」

「分かった、そうしよう」


 レイモンドさんにザーエ達の事を頼んで、急いで影に潜ってバステンの下へと掛け付けました。


『バステン、どんな感じ?』

『ケント様、丁度これから報告するところです』


 覗いて見ると、ロンダルがカミラの執務室の前へと歩み寄って来た所でした。 

 ドアを警護している騎士に目礼を送り、一つ大きく深呼吸をした後でドアをノックしました。


「誰だ!」

「別棟を担当しているロンダルです」

「入れ!」


 厳しい声音とは裏腹に、執務机に座ったカミラは柔らかい表情をしています。


「どうかしたのか?」

「はい、少し気になる事がありまして、カミラ様のご判断を仰ぎたく存じます」

「ほう、気になる事とはなんだ?」

「はい、実は……」


 ロンダルは、教師の中で一番若い者が挙動不審であった事や、夜中に集まって話をしていた事などを、いかにも自分が気付いたような口振りでカミラに報告しました。


「ふむ、確かに不審な様子に見えるな……だが奴らだけでは何も出来んだろう」

「はい、私もそうは思うのですが、もう一つ不審に思っている事がございまして……」

「ほう、何だ言ってみろ……」


 カミラはロンダルの報告を楽しむように、薄く笑みを浮かべています。


「最初にお断りさせていただきますが、これはあくまでも私の想像であり、他の騎士を陥れようという意図はございません」

「ふむ……他の者に関係する事なのだな?」

「はい、先日行われました2回目の実戦訓練なのですが……」


 ロンダルは、ここでもゲルトの推論を自分が推察したかのように語って聞かせました。


『ねぇ、バステン、これって手柄を横取りしようとしてる?』

『はい、どうやらそのようですね』


 ところが、それまで笑みを浮かべて話を聞いていたカミラは、ロンダルの話が進むと共に表情を厳しくしていきました。


「では何か、貴様は実戦に参加した者達が、私に嘘の報告をしていると言うのか?」

「い、いえ……これは、あくまでも極論でして、本当にオークメイジに襲われて、それでも隙を突いて逃げた者が居たという可能性もあるかと……」

「うむ……そうか……」


 カミラは腕組みをしたまま背もたれに身体を預けて目を閉じて、思案を巡らせているようです。

 やがて考えが纏まったのか、目を見開いたカミラに睨まれて、ロンダルは姿勢を正しました。


「バークス! レビッチに出頭するように伝えろ!」

「はっ!」


 カミラに伝令を託った秘書官が退室していくと、今更ながらにロンダルは顔を蒼ざめさせています。

 それをチラリと見やったカミラは、今度はハッキリと分かるように笑みを浮かべて口を開きました。


「そう緊張するな、例え身内であろうとも不審な点があれば確かめる、そうでなければ隊の錬度は落ちるばかりだ。例え思い違いであったとしても、貴様の行いは間違いではないぞ、胸を張って待っていろ」

「はっ、ありがとうございます」


 毎回思う事ですが、カミラは身内に対しては本当に寛容な態度を示します。

 この半分でも良いので、僕らにも寛容な態度で接してくれていれば、事態は変わっていたでしょう。

 待つ事暫し、廊下を駆けて来る足音が響き、ドアがノックされました。


「誰だ!」

「レビッチです、お呼びに従い出頭いたしました」

「入れ!」


 少し蒼ざめた表情で入って来た騎士には見覚えがあります。

 恐らくは二回目の実戦を統率していた騎士でしょう。


 彼の報告次第では、救出作戦を早める必要があります。

 こちらもヒルトをラインハルトの下へと走らせて呼び寄せました。

 さて、どう転がっていくのでしょうか。

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