第三話 竿無き旗は立たず

食事をするときは〈いただきます〉と〈ごちそうさま〉をすることを教え、一斉に食べさせる。


「よし(๑•̀ㅂ•́)و✧いただきます!食事をしながら聞いて欲しい。食事をした後は、実際に狩りに出かける。狩りは団結力と集団行動が重要だ。その練習を少しだけして、すぐに実践に向かうからそのつもりで。」


 私は皆が食事中のところに積極的に話し掛けに行く。これは信頼関係を構築するという意味合いもあるが、各鬼かくじんの個性を見て、共にこの鬼数にんずうの集団を束ねる鬼を探すためだ。これによって分かったことは、基本的な見た目の色と性格・行動に相関関係がありそうだ。この時間でこの収穫はかなり大きい。


「よーし(^O^)!皆んな食べたね。ではごちそうさまでした!…」


ご飯は子どもの量にしては多かったが、皆んな綺麗に食べている。やはり食べないと生きていけないことを知っている。後は命をいただく、ということを教えていかなければならない。


 「…じゃー、皆んな。さっき言った通り、少しだけ狩りの練習をする。実践を想定した陣形を整える練習だ。まずは、この鬼数だから部隊幾つかを組んでもらう。つまり少ない鬼数のまとまり幾つか作ることで、全体の力をより強くする。まずは君はこっちで君はこっち…」


 食事のときに数を数えたら、私も含めた42にんいる。6×7が丁度良さそうだ。見た目の色の配分も程にそれが合う。


 赤・青・緑・黄・紫、そして無彩色。各7にん。とりあえず同程度の濃淡のうたんをした各別々の色を同じ部隊にする。そして私の独断で部隊長・副長も決め、各部隊2列で列ばせる。


「…うん。これで良いかな。基本的に、各部隊長・福長と私で作戦を考え、各部隊ごとに動いてもらう。では前置きが長くなってしまったが、動きの練習をしよう。まずは腰を低くして、ゆっくり歩く!…」

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元最強格闘家が転生して鬼に成った件 ラッシュガーデン @uekingflash

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