第16話・・・チャーハン・・・
休みの日のキッチン場には珍しい2人の姿があった、
「それじゃ、始めるぞ!
ララ、手は洗ったか?」
「今から洗うわ!」
そう言うとララは、石鹸で手を洗いタオルで拭いた、
「洗ったわよ!
それでそのチャーハンってのは、どうやって作るの?」
すると海夢は、材料をキッチンの上に
取り出した、
○卵
○ご飯
○油
○塩胡椒
○醤油
○ネギ
○ベーコン
○鶏ガラ
「今日使う材料はこれだ!」
「こんな物で、そのチャーハンってのが出来るわけ?」
ララはいつも見るような材料だったので
少し半信半疑だった、
「あー!
使うのはこれだけだ、
それじゃ早速作っていくぞ!」
すると海夢はいつも通りタオルを頭に巻いて調理を開始した、
「まず初めに、ネギを小口切りにしていく、」
すると海夢は、ゆっくりと説明をしながら綺麗な形にネギを切って行った、
「まぁ、こんな感じだな、
ララもやってみろ!」
そう言うとネギを半分ララに渡した、
「このくらい簡単よ!馬鹿にしないでよね、」
ララは強気でそう言うと、スパスパと綺麗にネギを切って行った!
「ま、こんな感じね!」
どや顔をして自慢げにそう言った、
すると海夢もその姿を見て驚いていた、
「やっぱり流石だ、
これなら直ぐに完成しそうだな!」
そう言うと海夢は次の作業を教えた、
「次にベーコンを切る!
ベーコンは火が通りやすいように、
なるべく薄く、大きさは大体2〜3センチくらいのイメージで切るんだ、
そう言うと海夢は実際にベーコンを切って見せた、
「このくらいの大きさで切るんだ、そうすれば簡単に火が通るからな、
ララもやってみろ!」
そして海夢はララにベーコンを渡すと、
またもや綺麗で薄さ大きさ共に完璧に切り上げた、
「流石ララ、 いい感じだ!」
海夢がララを褒めるとララは少し嬉しそうにして顔を赤くしていた、
するとここで海夢が表情を変えた、
「ここから、一気にスピード勝負になる
完成するまで休む時間は無いぞ!
一回作るから見ててくれ!」
ララは真剣な表情をして海夢の作る姿をじっと見つめていた、
海夢は解説をしながら作業を始めた、
初めに中華鍋を湯気が出るまで熱するんだ、
そして中華鍋が温まって来たらそこにお玉一杯分の油を入れる!
それを見ていたララは海夢に尋ねた、
「そんなに油を使うの?」
海夢は答えた、
「違うよ、この油は中華鍋全体に馴染ませたら残った分は戻すんだ!
だから実際使うのは鍋に広がった分だけ、
でも実際油が少ないと卵を入れた時に、
卵が油をかなり吸っちゃうからお米がパサパサになっちゃうんだよ!」
「へ〜、なるほどね〜!」
ララは納得するように頷いていた、
そして海夢は手を動かし続けた、
油を敷いたら次に卵を落とす、
この時にしっかりと油に馴染ませる様に意識する、
そして次に卵の次にベーコンを入れて
軽く炒めて火を通す、
次にお米を入れる、
お米は、ベチャってならない様にお皿一杯分の量だけ入れて、
お玉でお米を潰す感じでかき混ぜるように炒めていく、
ある程度パラパラして来たらネギを入れ、塩胡椒 醤油 鶏ガラで味を付けてサッと炒めれば出来上がりだ、
海夢は、チャーハンを作り終えると、
お玉によそってお皿に盛り付けた!
「完成だ!
正直、焼き始めてからはスピード勝負!
少しでも遅れたりすれば、焦げたり、
ベチャベチャになったりするぞ!」
取り敢えず食べてみてくれ!
するとララは海夢の作った、
チャーハンを口にした、すると、、、、
「美味しい!、
絶妙な塩加減と全く脂っこさが無いのに、口の中でお米一粒一粒がバラバラになって、、、」
ララは、ほっぺを真っ赤にして喜んでいた、
「それは、よかった!
チャーハンはとてもポピュラーで代表的な料理だけど、
だからこそ、美味しくしようと、
上を目指せば目指すほどに感覚やスピード感が重要になっていくんだ!」
「海夢、私もやってみる!」
ララの目はやる気に満ち溢れていた、
するとララは、
海夢が見せてくれたみたく、
同じように調理を始めた!
息を大きく吸い込むと、〈よしっ!〉と気合を入れて中華鍋に火を入れた、
〔中華鍋に煙が出るくらい温まって来たら、そこに油を敷いて、卵を入れる!
そして次に、ベーコンを炒めたら、ご飯を入れて切るようにして、炒めていく!
最後に醤油と塩胡椒、鶏ガラで味を付けて完成っと!〕
海夢は、ララの作る手際を驚いた表情で見ていた、
〔まさか、俺が一回作ったのを見ただけでマジで覚えるなんて、
流石料理人の娘って言うか、
すげ〜な!〕
ララをチャーハンを作り終えると海夢と同じようにお玉に入れて皿に盛り付けた
「出来たわ!、
海夢、食べてみて!」
「お、おう!
海夢はララの作ったチャーハンを、
一口食べた!
「ど、どうかしら?」
ララは少し心配そうに海夢に尋ねた、
すると、、、
「あ〜!、美味しいよ!
もの凄くな! 初めて作ったのにここまでの物が作れれば本当に大したもんだよ!」
海夢は、笑顔で答えた、
「そ、そう、それならよかったわ!
また今度作ってあげても良いわよ!」
ララは嬉しそうに顔を赤くして答えた、
そして、
自分で作った物を海夢の後に食べた、
すると、ララは少し不満げな表情遠した
「何か、違う!」
「どうした、ララ!
違うって何が違うんだよ?」
ララは真剣な表情で答えた、
「あんたが作ったチャーハンと全然違う
口の中にいれた瞬間にわかったわ!」
それを聞いた海夢は優しくニコッと笑って答えた、
「さっきも言っただろ、
チャーハンってのは、人気があってみんなに知られてる!
でもその分100人が作れば100通りの味がある、
だからもし自分の作った味に満足がいかなかったなら味付けを変えたり自分なりの試行錯誤をするんだよ!、
そしたら必ず自分の求める料理が作れるようになるさきっとね!
ちなみに俺は、ララの作ってくれたチャーハンはとても好みの味だったぜ!」
海夢はララを励ますように言うと、
ララは顔を赤くして嬉しそうに笑った、
「そ、そう、
ならよかったわ!
私に感謝することね、」
「はいはい、美味しいでござんしたよ!」
そして2人は目を合わせて笑っていた、
するとそこに、、、、
「へ〜、私たちに内緒で楽しそうなことやってるじゃ無い?」
「その声は、シャウラ!」
ララはそう言うとドアの方を振り向いた
そこにはミラとシャウラの姿があった、
「何よあんた達、
覗きみでもしてたわけ、?」
ララは怒った口調でミラとシャウラに言った、
するとミラは反発するように答えた、
「ララだって、私と海夢でクレープ作ってる時、覗いてた!」
ララとミラは睨み合っていた、
「まぁ、まぁ、2人ともそんなに怒らないで、ね!」
シャウラは優しく笑って言った、
「そう言うあんたも覗いてたじゃない!」
ララはシャウラにも睨みつけた、
それを見ていた海夢がため息を吐いて言った、
「だから、つまりみんな家族思いって事だろ!」
海夢は笑ってそう言うと、
シャウラ乗っかるようにして言った、
「そ、そう言う事よ!
ね、ミラ!」
「ふんっ!」
ミラは相変わらず怒ったまんまだった、
「じゃ、じゃ〜せっかくだからオレとララでもみんなにチャーハンを作るよ!
な、良いだろララ?」
ララは、少し表情を明るくして答えた、
「そ、そうね、どうしても食べたいって言うのなら作ってあげても良いわよ!」
ララは照れながらも少し嬉しそうにして言った、
「じゃ!決まりね!
私たち、楽しみにしてるから!」
シャウラはそう言うと、
ミラを引っ張って戻って言った、
「そんじゃララ、今日の晩飯は俺らで最高のチャーハンを作ってみんなを喜ばせようぜ!」
「そ、そうね!
みんなに美味しいって言わせるんだから!」
ララと海夢の目はやる気に満ち溢れていた、
そして今日の夜ご飯で海夢とミラは
最強のチャーハンを作るのであった!
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