第15話・・・役に立つ・・・

仕事が終わると海夢はいつも通り部屋に戻った、

するとそこにはララの姿があった


海夢はララを見ると驚いた表情で言った、


「どうしたララ、俺に何か用か?

それにしてもお前が俺の部屋に来るなんて珍しいな、、、」


「あんたに、頼みがあるの!」


「俺に頼みって何だよ?」


ララは恥ずかしそうな表情をすると、

聞こえないような小さな声で答えた、


「私にも、料理を教えて欲しい、、、」


「え、何て?

悪い、聞こえなかった、」

海夢は聞き直した、


「だから、ミラにクレープの作り方を教えたみたいに

私にも料理を教えて欲しいって言ってんの!」

ララは顔を赤くして大きな声で言った、


「別にいいけど、、、

俺に作れる料理限定だけどな!」


するとララは嬉しそうにして喜んだ、


「それでララ!、何の料理を作りたいんだ?」


「私の知らない料理を教えて欲しいの、

私たちに料理をご馳走してくれた時も、

ミラにクレープ言うものを作ってあげた時も、

海夢あんたは、私の知らない料理を作ってた、

しかも見た目も綺麗でとても美味しかった!

だから、そんな私に私の知らない美味しいメニューを私に教えて欲しいのよ!」



海夢は困った表情をしていた、

まだこの世界の食べ物についてあまり詳しく知らない海夢は何が

この世界に無い料理なのか分かっていなかったのだ、


「じゃ〜、ララはどんな料理を作りたいんだ?

例えば〔ご飯物〕とか、

〔おやつ感覚で軽く食べれる物〕とか

何か要望はあるか?」


するとミラは恥ずかしいそうに答えた、

「ガッツリ食べれるご飯物がいい、、」


するとそれを聞いた海夢は笑っていた、


「な、何がおかしいのよ!」

ミラは少し怒っていた、


「別におかしいってことはないけど、

可愛い顔してガッツリ食べられるご飯物何て言うから少し面白くてな、」


「別にいいでしょ!

私は食べる事が大好きなのよ、

それに可愛いとか、、、、、、、」

ミラは恥ずかしそうに顔を赤くしていた、


「分かったよ!、、」

海夢はそう答えると、

明日何を作るか考えていた、

〔ガッツリ食べられるご飯ものかぁ、、

オムライスとかいいけど、 

確かケチャップ無かったよな、、

そうだ、

チャーハンにしよう!」


「ララ、チャーハンって知ってるか?」

海夢はこの世界にチャーハンがあるのかをララに確かめた、


するとララは答えた、

「知らないわよ、料理の名前?」

少し難しい表情をしていた、


「決めたぞ、チャーハンを作ることにした!」

海夢は声を大きくして言った、


その、チャーハンって言うのはよくわからないけど、、、

恐らくあんたが言うなら美味しいこと

間違いないんでしょうね!」


「あぁ!美味しいとも、

それに俺、中華料理は得意だからな!」

鼻を高くして行った、


ミラは、中華料理など聞いた事ない

言葉を聞いて少し困った表情をしていた、


「ま、まぁいいわ、

それじゃ明日仕事休みだから朝食食べたらキッチン場に来てね、

楽しみにしてるから

それじゃ...」


ララは海夢に期待をしていたのだ、

〔あの私の知っている不器用なミラが、

見た目も美しくて味もとてつもなく美味しい料理を作り上げた、〕

だからこそ、そんな海夢にララはもの凄く期待をしていた、


「おやすみ、!」


ララはニコニコして嬉しそうに部屋に戻って行った、


海夢はそのあと嫌な表情をするどころか

心なしか嬉しそうであった、

そう、海夢はあまり他人に期待されたり頼まれる事なく、

自分だけを信じて生きて来たからだ、

だからこの世界に来て沢山の人に頼まれたり、期待されてとても嬉しかっただ、




ーーーーーーーー翌日ーーーーーーーー


海夢はいつも通り朝起きるとキッチンでデルさんの手伝いをしていた、


「いいのに、休みの日くらい!」


「いえいえ、大丈夫です!

朝起きてデルさんの手伝をするのは、

僕の日課になってますから!」

海夢は笑顔でそう言った、


「そっか、悪いねぇ!

かなり助かってるよ、

私の娘にも見せてやりたいもんだよ!」

三つ子の3人は毎日朝食の時間まで起きて来ないのだ、


2人は笑っていた、


「今日はララに料理を教える約束をしたんですよ!」


「ヘェ〜ミラの次はララか!

でもあの子はミラよりは、包丁捌きにしても何にしてもそれなりに出来ると思うわよ!」


「そうですか、それならあまり苦労はしなさそうですね!」

海夢はデルさんの言葉を聞いて少し安心して笑っていた、


「そう言えば、昨日旦那から電話があったんだけど、今日の夜には帰るから是非海夢の料理食べさせて欲しいって言ってたわよ!」


「そ、そうですかそれじゃ頑張らないとな!」


海夢は苦笑いをしていた、

〔うわぁ~、緊張するなぁ、、

その前にララにチャーハンの作り方を教えないと、〕

海夢は休みの日でも気を抜くことは許されないのであった、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして朝食を食べ終えると、

キッチン場にはララと海夢の姿があった


そしてその姿を陰ながらシャウラとミラが隠れて見ていたのであった、


次回ついにララとのチャーハン作りが始まるのであった、!

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