第14話・・・クレープ本番・・・
ーーーーーーーー7日目ーーーーーーー
今日は遂にミラ1人で、
クレープを1から作り、家族のみんなに食べさせてあげる日!
仕事が終わるとキッチン場には、いつもはミラと海夢の姿しか無いが、
今日は、家族全員の姿があった!
ミラは、いつも通りエプロンを着て調理場に立つと、いつも以上に真剣な表情をしていた、
しかしその表情には、やる気と他に緊張も感じられた、
海夢は、家族と一緒見守っている!
「頑張れ、ミラ! 今まで通りやれば
きっと上手く出来る!」
するとミラは、〈よしっ!〉と気合を入れると、手を動かした、
デルさん、シャウラ、ララは
心配そうな顔をして唾を〈ゴクッ〉と飲むと真剣にミラの姿をじっくりと見つめていた!
そしてミラのクレープ作りがスタートした!
初めに冷蔵庫から卵を取り出す、
すると慣れた手つきでボウルに卵を落とした、
そして次に砂糖を入れ、強力粉を振るいにかけながら少しずつ入れて行く、
ミラは慣れたような手つきで次々に作業をこなして行く、
次に、牛乳を入れて軽く混ぜた後に温めたバターを入れて良くかき混ぜた、
そして見事なトロトロのクレープ生地が完成した!
この時点でミラは喜びの笑みは浮かべなかった、
みんなは、一目に驚いた表情をしていた、
海夢もこの時は特に口を出していなかったが、表情はとても嬉しそうだった、
〔さすが、ミラ!、ここまでは完璧だ、
しかし次は1番の難関、生地を焼く作業だ、 頼むぞミラ、お前なら出来る!〕
海夢は、心の中で成功を誰よりも祈っていた、
そしてミラはフライパンに火をつけた、
いよいよ焼く作業に取りかかる、
そして、調理場にはまたもや緊張の雰囲気が漂った、
ミラはお玉で生地を掬うと、フライパンの中に薄く伸ばしながら流し込んだ、
とても綺麗な丸で薄さ大きさ共に完璧だった、
そして10秒くらいした時点でサッと裏返した、
裏返す時も張り付き一切なく、綺麗にひっくり返した、
裏返した後は、少し長めで20秒くらい焼いたら、サラッと皿に盛り付けた!
みんなは唖然としていた、
驚いて声も出していなかったのだ、
そしてミラは、いよいよ最後の作業に取り掛かった、
バナナ、苺、キウイ、蜜柑を小さくカットした、
包丁使いも上手く、フルーツは全て均等な大きさで切られていた、
フルーツを切り終えると、冷蔵庫から生クリームを取り出し、ボウルの中に砂糖と一緒に入れた、
ミラは、海夢に教わった通りに氷煎をして、ハンドミキサーでかき混ぜた、
すると一瞬でホイップクリームが完成したのだ、
そして最後に焼いたクレープ生地の上に
フルーツ、ホイップクリームをトッピングしたらクルクル巻いて、チョコレートソースをかけて完成した、!
そこに作り出された1つのクレープはとても色とりどりでお店に売っていてもおかしく無い完璧な出来栄えだった、
「みんな、出来た!」
ミラは作り始めてから一度も変えることの無かった真剣な表情を笑顔に変えてそう言った、
すると、、、、、
「す、すご~い!、本当にミラが1人でここまで出来るなんて、!
ね、ララ、お母さん?」
シャウラは嬉しそうに目を大きくして、そう言った
「ま、まぁ見た目は綺麗ね!、ミラにしては頑張ったと思うは!」
ララも少し意地を張ってる感じではあったがミラのクレープを高く評価していた、
「お、お母さん、、何で泣いてるの?」
デルさんは、あまりに嬉しすぎて感動していたのだ、
「まさかねぇ、あの不器用だったミラがこんなにも、、、、
私が皿を持たせるとすぐに割って、
包丁を握らせるとすぐに怪我をして、、
そんなだったミラ、あんたがねぇ、
本当に嬉しいよ、、」
そう言うと、ミラとデルさんは泣きながら抱き合った、
「今度ミラにも忙しい時、調理場の方
お願いしようかしら、!」
「え、本当に!、私が調理場でお仕事していいの?」
「あぁ!、今日のあんたを見てたらお願いしたくなっちまったよ!」
「やる!、私頑張る!」
そう言うと、
ミラは泣いて笑顔で喜んだ、
そしてミラの作ったクレープは人数分に切り分けてみんなで美味しく食べた、
クレープを食べ終えると、ミラは海夢の所に向かった、
「海夢、本当にありがとう!
私がクレープを作れるようになったのは全部海夢のおかげ、ありがとう!」
ミラは笑顔で海夢にお礼をした、
「違うよ!、俺はミラに手助けをしただけだ、お前1人で作り上げたんだよ!
だからミラは自信をを持っていい!
胸を張っていい!
立派な料理人だよ!」
海夢はそう言うと、ミラの頭を撫でて
ニコッと優しく笑った、
ミラも、顔を赤くして優しくニコッと笑った、
そして、待ちに待ったクレープ作り本番が幕をとじた、
ーーーーそして次の日の早朝ーーーーー
いつも通り海夢は早く起きて、
デルさんと野菜の仕込みをしていた、
「それにしても、まさかミラがねぇ!
本当に海夢には感謝してもしきれないよ
ありがとうね、、」
「いえ!、僕は少しだけ手助けをしただけですよ!
ミラ、あいつの努力と頑張りが身を結んだんですよ!」
海夢は、謙虚にそう言った、
「でも、それにしてもあんた本当に凄いねぇ!
みんなにご飯ご馳走してくれた時も、
ミラにクレープを作ってやった時も!
是非私にも教えて貰いたもんだね、、」
デルさんは笑いながら言った、
「はい!、その時は是非!
でも残念ですね、出来ればミラのお父さんにも食べて貰いたかったんですが、」
海夢は少し表情を暗くし残念そうにしてそう言った、
「そう言えば、まだ帰って来ないんですか?
確か王都に行ってるんでしたっけ?」
「この前一回帰って来たんだけどまた直ぐに行っちゃってね、、、
またそのうち帰ってくるわ!
海夢の料理も食べて見たいって言ってたしね、」
「そうなんですねぇ、、、」
〔なんだかんだで一回しか見たことないしなぁ、、〕
海夢は少し気になっていた、
デルさんの旦那さんはとても有名な料理人として知られていたからだ、
〔どんな料理作るんだろう?、
俺も一回食べて見ないなぁ~!」
「海夢どうした、? ぼうっとして、」
「いえ、何でも無いです!」
「明日休みだから今日1日頑張るよ!」
「はい!、わかりました!」
海夢は、力強く返事をした、
こうして今日も1日の仕事が始まった、
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