第13話 赤いトンガリ帽子の小人




渡米まであと4カ月ほどになった時




ある日私はソファーには座らず

ソファーの手前の床に寝っ転がって

iPadでネットフリックスのドラマをひたすらずっと観ていた。

ワンシーズンが終わったタイミングで

なんとなく起き上がろとしてソファーを見たら


ソファーの上という不安定な場所に


赤いトンガリ帽子

首元がとても派手で

ピエロのような服装の人が立っていて

(おじさんではなかったと思う)


こんなところにフィギア?なんで?

と思ったくらい小さくて


そのトンガリ帽子の小人がソファーから

仁王立ちしながら私を見下ろしていた。



なんだ??と思い起き上がる頃にはもう見えなくて

謎に包まれたまま、とりあえずまた横になって

寝ようとしたら

膝とかお腹とかで苦しくはないけどジャンプかなんかされてる感覚があり3回くらい。



隣に一緒にいた人に教えようと思って


必死に説明をしたけど

怖い事言わないで!と話をちゃんと聞いてもらえなかった。



はっきり見えたのは久々だったのと

なかなか信じてもらえないとモヤモヤした。



数日して、

よく小さいおじさんが見える友達とは

専門学校と職場が被っていて店舗が違うので普段会わないけど、

わざわざランチまでセッティングして会う事なかったけど、

もう1人の友達を含めて偶然ランチに誘われた。




私が「この前、フィギアみたいな小人見たんだよね」

というと、


その友達は

「え!待って!私も最近見たの!赤いトンガリ帽子の!」

と言ってきた。



まさかの赤いトンガリ帽子が一致していた。



え、なに最近の小人とか妖精とかそういうの

今は赤いトンガリ帽子が流行ってるのかな?

同じ人を見たのかな?とか


笑いながら会話をした。



この時は自分が次の階段に登りながら

勇気を出しながら考えながら


試行錯誤していた時期でもあり

頭の中をクリアにしたい時は

無心で趣味のピアノと向かいあっていた時期だった。


私の地元は田舎で自然も多かったので

小人達も多かったのかもしれない。


私は地方の地元とニューヨークしか

住んだ事がないので詳しく分かりませんが、

もしかしたら日本自体が多いのかもしれない。




本当にニューヨーク出発前は

不思議な出来事が多発した。


でも、こんな話をするとほとんどの人に信じてもらえなかった。


なので、あまり言えなかった。




でも、私は職業柄、初対面の方と話す機会が多く

新規のお客様に入った時に

この方にはこの話をしたい!と思う事があり


話してみると、

そのお客様も似たような経験をしていたりする。

1番面白かったのは

小さいおばあちゃんが小さい湯飲みでお茶を飲んでたらしい。



本当に私のお客様達は面白くて素敵な方がたくさんいて毎日面白かった。

ネイルがなかったら出会えないような方々とネイルを通して出会い

ネイルは1時間から長くて3時間ほど手を触りながら接客をする仕事で、私の施術を気に入ってくだされば定期的に指名をして来てくださるのでたくさんの出会いと会話ができることは本当に貴重な事。


これはニューヨークでも本当にそうで

英語が下手な私にもネイルを通して指名をしてくれて一生懸命私とコミニュケーションをとってくれる。


普段なら友達になれないような大人のニューヨーカー達と会話ができたり、仲良くなってくれる事は本当にありがたい。



お客様に限らず

この人は小人の話などを信じてくれると

スピリチュアル的な話をしていないのに

なんとなく分かるようになっていった。


話す気がなくても自然とその方向に話が弾んでいったりもした。



そんな方々と出会う事がお客様含め多くなり

ニューヨークに行ってから出会って

仲良くなったりする方も

やっぱり分かってくれる方が多く


とても居心地がいい。







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