77. 〈2024年3月〉今月のかっこいい音楽詰め合わせ
2024年3月に聴いた59枚の新譜の中から、特に好きだと思ったアルバムをご紹介します。人生においてお耳のお供はあればあるだけ良いものですから、この機会にぜひ覗いて聴いてみて下さい。
● Faye Webster / Underdressed at the Symphony
フォークやカントリーをルーツにしている、アトランタ出身のSSW。本作は5thアルバム。ゴリゴリのフォーク/カントリーと言うよりは今時の空気感があるアンビエントフォークって感じで聴きやすい。
● Jacob Collier / Djesse Vol. 4
音楽の神様の寵愛を一身に受けた大天才で秀才、イギリスのJacob CollierによるDjesse PJT最終章。なんかもう祝福では。格が違う。
● Nils Frahm / Day
この界隈では知らない人が居ない大御所、ベルリン拠点の現代音楽家/ピアニスト。前作'Music For Animals'よりも、私が彼の音楽に感じていた印象そのものの音色が聴けたと思う。近しいが馴れ馴れしくない距離を保った、静けさみたいな音楽。
彼については、以前こちらのエッセイのTom Adamsの項目で少しだけ取り上げました👇大変ドラマチックなエピソードなので、ぜひ覗いてみて欲しいです。
・7.良い眠りには良い音楽 〜おすすめ3枚のご紹介
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816452219219090845
● Haux / Blue Angeles
Sufjan Stevensが好きな人にはぜひ聴いて欲しい、空から降る雪を見上げる景色に似たアルバム。彼の淡いボーカルと、エモーショナルだけど暑苦しくないメロディの組み合わせがかなり良いです。
● Slow Hollows / Bullhead
Austin Feinsteinのソロとして活動中、Slow Hollowsの3年ぶりのアルバム。王道ローファイ・インディーロックが最高にいい。一人の部屋で、散歩道で、夜のドライブで……。どの場面でも合いそう。
● Dabrye / Super-Cassette
Ghostly Internationalからリリースされた、夜に聴きたいひんやり系エレクトロニカ・ヒップホップ。2018年以来の新曲リリースだそうで、待ち侘びていたファンもきっと大満足の内容なのでは。
● Hunter Rose & Maloon TheBoom / HOLDING/EVOLVING
アフリカのシンガーによるEPで、7曲しか入ってないのが物足りなく思うほどいいネオ・ソウル/R&B。もっと聴きたい……。
● Kim Gordon / The Collective
元Sonic Youthのメンバー、Kim Gordonのソロ2枚目。もう、こういう重たい音がバリバリ聴こえるダークなエレクトロニカ大好きなんで……。ありがとう……。
普段私が好きなアルバムにあまり高評価を出さないことでお馴染みPitchforkが8.5点のBest New Musicを出しているので、クセはありつつも万人がかっこいいって思う音なんじゃないかと思います。
● Crushed / Extra Life EP
2023年にカセットテープでのみリリースされたEPが、Ghostly Internationalから配信・ヴァイナルでリリース。ありがとう……。メンバーはWeekendのShaun DurkanとTemple of AngelsのBre Morell。この幻みたいなシューゲイザー・ドリームポップが心に染みる。
● Kacey Musgraves / Deeper Well
これからの春の季節にぴったりな、ポップス・カントリー。柔らかなボーカルと程よく輝く音色がかなり心地いい。暖かいギターとの相性も抜群。人生にはこういう音が必要な時がある……。
● Four Tet / Three
ダンスミュージック界隈で知らない人は居ないと言っても過言ではないDJ/プロデューサーの新譜。本作はちょっぴりアンニュイだったりダークだったりして、パーティーの中心ではなく人混みの薄暗がりっぽさがあってとても好き。
● Anysia Kym / Truest
ブロンクス出身ブルックリン拠点のマルチ・インストゥルメンタリスト、NYのオルタナティヴ・ヒップホップ・シーンで活躍中の彼女。ブルックリンのDIY音楽シーン出身というだけあって、サウンドのキレやビートの良さは流石。バチバチに格好いい。
● Dent May / What's For Breakfast?
アメリカのSSWによる4年ぶり6th。春に聴きたい音そのものが詰まっているので、この春に是非ともおすすめしたい。更に、本作には私個人が春の女王だと思っているJordanaも参加しているので、まさに春。春にいい一枚。
Jordanaは以前こちらのエッセイで取り上げました👇
・30. 春のげんなりを乗り切る音楽3選
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816927861869194650
● Beyoncé / Cowboy Carter
今更私が何か申し上げる必要はないでしょう。アルバムリリース当日、渋谷のタワレコに突如現れてサイン会を行った世界のDIVA。5年かけて制作された本作は、「カントリーアルバムではなくビヨンセのアルバム」という彼女の言葉通りの内容で聴きごたえ十分でした。
私が好きな彼女のライブの一つは、ColdplayとBruno Marsと共演したSuper Bowl のHalftime Show。見所は、バチバチに格好いいBeyoncé軍団とBruno Mars軍団に挟まれて孤軍奮闘するColdplayのChris Martinです。
他サイト誘導になってしまうのでリンクは貼りませんが、"Coldplay's FULL Pepsi Super Bowl 50 Halftime Show feat. Beyoncé & Bruno Mars! | NFL"で検索してもらえればご覧いただけますので、ぜひ。
● Gglum / The Garden Dream
ロンドン出身のSSW、本作がデビューアルバムだとか。全体的に素朴で内向的な雰囲気があり、淡いボーカルとギターの音が重なるのが心地いいです。Phoebe Bridgersが好きな人にはグッと来るのでは。春にいいですね。
2024年3月もいい音楽たくさんでした。春が近づいてくると、国内外問わず音楽フェスの話題がどんどん出て来て盛り上がって参りますね。 来月も、よい出合いがあることでしょう。いい音楽を楽しみに生きていきましょ。
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先月聴いたアルバムはこちら👇
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16818023214063434669
矢向の2023年ベストアルバム10選 #AOTY2023 はこちら👇
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16817330668104922444
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