久しぶりの2人きり その1

今回は思考を書きません。つまり「」だけです。




「ふわぁぁぁ…オオカミー…おはよ…」


「おはよ?今日はずいぶんと遅いお目覚めだけど何かあったのかい?」


「いや…眠かった…あれ?カエデとイナがいないけど…?お父さんとお母さんも…」


「あぁ…イナはイタリアオオカミたちと遊びに行ってカエデはデートに行ったよ?あの2人は研究しにいくって言ってどこかに…」


「そっか…ありがと…朝ごはんもらっていいかな…?」


「何が食べたいんだい?」


「簡単にフレンチトーストもらっていいかな?あとコーヒー」


「朝食の定番だね?ちょっと待ってて…?」



「はい、完成したよ?」


「うん!ありがと!」


「私もそろそろ休憩しようかな?ふーっ…」


「…あの2人はいつ頃帰ってくるって?」


「カエデは今日中に帰ってくるのは難しいかもだってさ?そしてイナはあの時言ったお泊まり会もどきでイタリアオオカミとドールとディンゴたちで色々やるらしいから今日は帰ってこないね?そしてあの2人はロッジに泊まっていくんだってさ?」


「そっか…今日は2人っきりだね?」


「うん…そうだね…」


「…何しようか?」


「…私たちも簡単なデートでもする…?」


「しちゃう?」


「用が終わってから…しようか…///」


「うん!でもさ、エプロンしながらここに座るなんて珍しいね?」


「仕事が残ってるじゃないか?」


「え?終わってるように見えるけど?」


「ほら、オレンジがまだ食べてるじゃないか?だから洗い物がまだ片付かないのさ?」


「あ!ごめん!すぐに食べ終わるよ!」


「そんなに早く食べようとすると…」


「ゲホッゴホッ!?喉にっ!?」


「ほらやっぱり…」



「ごめん…死ぬかと思った…」


「食事はゆっくりね?焦らなくてもいいから…」


「…簡単なデートだからお弁当はいらないね?」


「それなんだけど…今日は食べに行かない?へいげんにさ…?」


「おっ!それいいね!今日のおすすめは…カレーかな?」


「そっか、描いてるからわかるんだったね!あ、ごめんね?届けに行けなくて」


「あぁ、そのことならレオにお願いしたよ?」


「よかった!…ふぅ!ごちそうさまでした!おいしかったよ?」


「お粗末様でした?じゃあデートの準備済ませてよ?」


「うん!早く着替えたりして準備しておくよ!そっちも早くね?」



「準備はできたかい?」


「もちろん!バイクの点検は?」


「バッチリさ!」


「よし!じゃあ出発!」



「…この海…久しぶりだね?」


「うん…いつみても日ノ出港から見る海は綺麗だよ…でもね?」


「?」


「オオカミの方が綺麗で美しい。そのつぶらな瞳…モフモフな尻尾…そして小さくて食べられそうなその耳…どこでも可愛くて…美しい」


「全く…オレンジはお世辞上手だね…?嬉しいよ…///」


「その赤く染まった顔もこの僕には美しく見えてしまうね…また…今度その顔を見せてほしいな…?」


「…わかってるさ…今日の夜だってやるんでしょ?お互いに求めあってその私の美しさをオレンジは奪うんだろう…?」


「よくわかったね…?でもさ、オオカミ?僕との交尾さ…かれこれ出会った時から換算すると10年くらい経つけど…マンネリ化してきたりとかしてない?」


「マンネリ化?するわけがない…子供たちと戯れる時間もいいけどやっぱオレンジと戯れる時間こそが至福のひと時だから…オレンジと繋がれる時間こそ私にとって幸せな時間だから…///」


「…その言葉を聞けて安心したよ!マンネリ化すると交尾すら否定するかもしれないからね…そういえばさ、カエデはデートに行ってるじゃん?誰と行ってるかわかる?」


「…そういえば聞かないね…誰が好きになってるとか聞いても教えてくれそうにもないし…」


「やっぱホッキョクオオカミさんとかな?」


「それが1番考えられるね?」


「…朝ごはんほんと軽く済ませたからもうお腹空いてきちゃったよ…」


「私もだよ…?えっと…今11時くらいかぁ…そろそろへいげんの料理屋に向かう…?」


「そうだね!」





「わー…並んでる…」


「まあこの時間帯だからね?オレンジもよく知ってるはずだよ?」


「まあそうだね…」


「…!オレンジ!」


「お?プラム!」


「いいか?騒ぐな?落ち着いて聞いてくれ…?」


「何々?どうしたの?」


「カエデくんについてだが…出かけてるだろ?その理由がデートって聞いたか?」


「うん、聞いてるけど?」


「…多分デートじゃないと思う…」


「「…えっ?」」

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