俳句18 兼題 凩(こがらし) 席題 神奈月

令和五年十一月十二日、句会に行って参りました。

出席者十名、欠席投句三名の計十三人の参加となりました。



朝散歩つい急ぎ足神無月


これは席題の神無月の句です。

もう十一月(霜月)なのに何故“神無月“と思って先生に聞いてみると、「旧暦の神無月は今の十一月のことだ」とのことでした。

さて、句の方ですが、朝晩の冷え込みが厳しくなってきた今日この頃、朝散歩をしておりますと寒さが身に沁みるので、つい早足になっていましたという句です。

1ポイントいただきました。




凩に問うその先は何処いずこかと


凩の行き先と自身の先行きを重ねて、凩に聞いてみたという句です。

2ポイントいただきました。




凩に溜め息そっと乗せてみる


溜め息というのは、ある意味負の感情の放出だろうなと思います。その負の感情を凩に乗せて吹き飛ばしてしまいたい、という句です。

なぜか5ポイントもいただきました。




悲しみの果てに凩手にナイフ


うつ病のどん底で苦しんでいるとき、私をうつ病に追い込んだあいつをナイフで刺してやろうか、それとも私の首をこれで切ってしまおうか、という物騒な句です。

1ポイントいただきました。




職質のあとに沁み入る寒夜かんやかな


もう二十年くらい前でしょうか。夜勤を終えて職場の風呂に入り、湯冷めをしないように自転車で急いで帰宅する途中、パトカーに進路を塞がれました。すると中から三人の警官が降りてきて私を取り囲みました。職務質問というやつです。進路の塞ぎ方や高圧的な態度、頭から私を犯罪者と思い込んでいる様、余計な時間を取られたという思いで身も心も冷え切ってしまいましたという句です。

2ポイントいただきました。










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