暗闇よこんにちは


また現れたね


馴染みの暗闇が


「さよなら」って言ったのに


また今日も君と会うなんて


もう二度と会わないと誓ったこの部屋に


君の姿がほんのり見える


間接照明に映る影のように




黎明なのか


薄暮なのか


白昼なのか深夜なのか


分からないくらいに


僕は夢の中なのだろうか


ただこれだけは言える


君はそこに存在するのだと




照明に照らされた


無数の無表情の虚無像


それらは何かを無言で叫んでいる


その木霊が僕の心を


音のない声となって


何かを伝えようとしている


コンクリートの街に共鳴するように




僕は街へ出て


あてもなく彷徨い歩く


まるで夢遊病のように


心はここにあらず


だけど僕は立ち止まらないで


一歩一歩確かめながら


地面を足裏に感じるんだ





















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