第3日 移動
くりきんとん村に向かった。
まりさんの家を出る。
この前の村を通り歩く。
村ではロン毛男が手を振ってくれた。
俺も返す。
モンスターがまだ居座っていて、男たちをこき使っていた。
この村で何をさせているのか、何を企んでいるのか。
何が目的なんだ。
俺は知りたくなった。
この世界は、このワールドは。
どんな未知にあふれているんだ。
どんな謎が隠されているか。
みたいな。
冒険家じゃんそれ。
俺今、すごいことしてる。
くりきんとん村。
どんなところなんだ。
まりさんの話を想い出した。
まり「あんたの足で5時間」
俺「・・・時計あったか、ここ」と思いながら。
まり「周りは砂漠」
俺「・・・砂漠、いいね」様になってきた。
まり「砂漠では水を飲まい事」
俺「なんで・・」知った事か。
まり「砂のモンスター。砂砂ラバ。」
俺「すごい!」もう少しいい名なかった?。
まり「それがでできて」
俺「でてきて?」
えーっと。
その先の話が想い出せなくなった。
想い出したくない。
砂の楼閣。
風がどこから。
強風の中の砂。
何を運んでくる。
一人の剣士。
いたー。
そして怪物。
あれが砂砂なんとかっての!?
相打ちか。
両者倒れたままだ。
とにかく、剣士を助けないと。
勇者、戦士?
同じか、っと思う。
走る俺。
勇者殿、いや。
剣士さん、いや。
うまい。言葉が。
かっこいい。
さまになるはじめの、セリフ。
考えている所に戦士が来る。
こっちに来る。
剣を片手に。
おいおい、けっこうこえーっぞ。
マントもしてなきゃ、鎧も身につけてない。
髪の毛はそろってねーし。
その、カッコいいひげ。
あごひげ。
ぜんぜんないし。
俺のイメージとちがう。
違いすぎ。
剣士「なにか、傷を癒すものないか」
おおっ、無骨顔に、しゃがれた低い声。
これぞ、勇者。
これぞ、剣士。
戦士ってやつでしょ。
俺「これでよければ、お使いください」
コンビニで買った湿布で大丈夫なのか。
この剣士はもらってくれるのか。
感謝してくれるのか。
剣士「・・・・」
俺「どうしました?」
剣士「傷が余計に痛む」
俺「大丈夫です。今はいたくても。徐々に治まります」
剣士「本当に?」
俺「本当です」
剣士「絶対?!」
俺「はい。ぜったい」
渾身の演技。
渾身の微笑み。
引きつる、口もと。
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