第21話 変わらぬ君の確かな想い

僕らが美夜を探して自販機のある休憩スペースに来たとき、美夜は外に向かって一人ポツンとソファに座っていた。

 後ろ姿故に、表情は見られないし読み取られない。けれどその代わりに、酷く憂いとうら悲しさに満ちた雰囲気を纏っていた。

 理由はなぜか。そんなことは、すぐに分かった。と言うよりも、美夜に部屋を出ててくれないかと頼んだそのときから、こうなることは容易に予想がついていたのだ。

 だから僕はそんな美夜の姿に一抹の罪悪感や責任感を痛いほどこの心に帯びながらも、それ以上に心に刻まれた使命感や責務感を頼りに、躊躇うことなく戸惑うことなく声をかけていた。

「ーー美夜。お前に、話さなくちゃいけないことがある。聞いてくれるか?」

「……うん、良いよ」

 一息置いて、そう言いながら美夜はおもむろに振り向いた。

 闇夜のように暗い色をした髪が、その動きに合わせて陽炎にも似た揺らめきを見せる。

 そうして現れた美夜の顔には、想像したよりも遥かに華やかで幾分か儚さを帯びた笑みが浮かんでいた。

「でも、それって大事な話なんでしょ? だったらこんな場所もあれだから外に出よう。……そうね。あそこのベンチなんてどう?」

 そう言って美夜の指差す先満開に咲いたは桜の木の近くに設えられた木製のベンチが一つ。あれから少しばかり高度の下がった太陽から柔らかく暖かそうな光が注いでいる。気付けば雲も幾らかは晴れていた。

 僕はエムを一瞥する。それから顔を戻すと、美夜の目を見て静かに答えた。

「……分かった」

 それに美夜は僅かに目を伏せると、すぐにソファを立って進み始めた。

 僕もエムも、それにただ黙って続いていく。

 恐らく僕らとは違った形ではあろうけれども、それでも美夜は美夜なりに僕と真摯に向き合い、それこそ本当に大切な話をしようと心構えをしているのだろう。

 それがまた、前を歩く美夜の背中からひしひしと伝わってくるのだ。

 心を決めているのは僕だけではない。計り知れない覚悟を抱いているのも僕だけではない。

 僕にも、美夜にも、もちろんエムにも。これから待つのがハーピーエンドかあるいは文字通りのデッドエンドかなんて分からない。けれども、僕も美夜も文字通りそこに一生を賭けているのだ。

 そんなことをつらつらと思っていると、すぐにもベンチの前までやって来た。

 僕はまず美夜に座るように勧め、美夜が御礼を言って座るのを確認するとエムにも同様に勧めた。けれども僕に遠慮したのかはたまた美夜に遠慮したのか丁重に断られてしまう。

 別に美夜の横に座るのが嫌だからという訳ではない。ただ、美夜のすぐ隣に座って美夜の吐息や香り、温もりなどを肌近く感じて平静を保っていられる自信が毛頭もなかったのだ。

 想像しただけでも身体が熱くなってしまい、僕は美夜にはバレないようにこっそりと深呼吸をする。そうしてある程度は心落ち着いた後に、そっとベンチに腰を下ろした。

 座る瞬間にエムと目が合いふふっと小馬鹿にされたような笑いを溢されたけれども、まあそれは取りあえず無視でいい。……お前あとで覚えてろよ。

「……それで大翔くん。話って、何……?」

 なんて冗談半分にもエムを睨んでいると、隣からそう落ち着いた声音が聞こえてきた。いや、きっと違う。きっとこれは、落ち着いたものなどではないのだろう。きっとこれは、覚悟は決めたものの心のどこかで不安感と焦燥感を隠しきれない美夜の本音の部分の現れなのだろう。

 そしてそれはまた僕においても言えることな訳で、やっぱり僕も美夜も形は違えど感じることは同じなんだと再度認識する。

 次いで区切りとばかりに軽く咳払いをすると、すっと息を吐いて僕は口を開いた。

「ーー突然で戸惑うとは思うけれど、よく聞いて欲しい。……美夜は、実はこの世界が現実世界の裏側に存在する世界だって聞いて、信じられる?」

「……え……?」

 案の定、少し間を開けて美夜の戸惑いの声が聞こえてくる。

 信じられるかと聞かれて素直に信じられると答えられる問いではないなんてことは重々承知だ。だから僕は美夜からの答えを待たずに話を進めていく。

 だって、これはまだ序の口でしかないのだから。

「ここは人間が現実世界では叶えられず果たされ得なかった願望を代わりに叶え果たさせる『裏側の世界』で、君は『裏側の世界』の美夜。そして僕は、現実世界の巫女神大翔。美夜に、つまり君に会うために、僕はこの世界に来たんだ」

「……」

 美夜の口から発せられる言葉はない。

 ただし戸惑いが見られたのは最初だけで、それからは狼狽えることもなくひたすらに真っ直ぐと僕の目を見つめている。

 僕はそれを美夜が肯定的に聞いてくれているのだと捉えて、なおも話を続けた。

「信じられないとは思うけれど、これが事実でありこれがこの世界の真実なんだ。いや、真実は言い過ぎかもしれないけれど、それでも、僕がここにいる理由はそれで、そうなった原因はこの世界のルールにある。だから、やっぱり信じられないかもしれないけれど、僕の言っていることは紛うことなき本当のことなんだ。それで美夜にはまず、そのことを信じて欲しい。いきなりなのは承知してる。でも、美夜を助けるために信じて欲しいんだ」

 そう言いながら、僕は頭の中で自分自身の弁のなさに、強引にも強引すぎるその強引さに、思わず嘲笑してしまっていた。

 何が事実だ。何が真実だ。何が信じて欲しいだ。

 こんな下手な台詞で、到底美夜が信じてくれる訳がない。受け入れてくれるはずがない。気持ちはこもっていたし、実際に事実を話してもいた。けれども、それらを差し引いてさえしても、説得力と真実味とがフグの猛毒並みに圧倒的致命的に欠けていたのだ。

 言いたいだけ言い募ってこの様だ。自分で言っていてこれほどまでに非論理的な話はないとさえ思う。

「……ま、なんて言ったって信じられないだろうけどね……」

 ホント、自分で蔑んでいて我ながら惨めに感じてしまう。

 僕はまた美夜の返事を待たず、しかして今度は自らに失望し諦観の念さえ抱いたが末に、静かに肩を落とそうとした。

「……ううんーー」

 けれど、それよりも早く美夜から返ってきたのはその諦念を否定する言葉で、ネガティブにも僕の想像とは全く異なった清々しいほどの答えであった。

「ーー私は大翔くんを信じるよ」

「……え」

「私は大翔くんの言ってることを信じるよ。まあ、本当に正直に何を言ってるのか分からないしこの世界がどうとかなんて全然理解できないのは確かだよ。えーっと、『裏側の世界』、だっけ……? それも今の話を聞いただけじゃあ全く意味が分からない。けど、私は大翔くんの言ってることを信じる。大翔くんの言ってることだから信じるよ」

「……なんで……?」

 僕は困惑の声をあげる。いや、困惑なんてものじゃない。僕はただ、柔和で慈愛に満ちた笑顔を今も見せる美夜の言葉を、信じられなかっただけなのだ。

 どうして僕の言うことを信じられるのか。美夜の言葉を聞いても、やっぱり僕の話には信じられない要素ばかりなのだから。

 そんな僕の顔を見て、さらに美夜は優しい笑みを浮かべた。

「……そうだね。今も言ったけど、確かに大翔くんの話自体は信じられなかった。と言うか、やっぱり信憑性に欠けてたと思う。正直に言ってそんな荒唐無稽に思える話、誰も信じられないよね。……でも、私が信じられたのはそこじゃないんだよ。言ったでしょ、話自体は、って。大翔くんの言ってることだから、って。ーー私は、大翔くんを信じたの。大翔くんの真っ直ぐな目を、瞳を、心を信じたの。さっき話してたときの大翔くんの目も瞳も、嘘を言ってるようには見えなかった。どこまでも真っ直ぐで、どのまでも正直で。目が嘘をついてないってことは、心も嘘をついてない。話自体は荒唐無稽だけど、大翔くんの気持ちは荒唐無稽じゃない。だから、大翔くんは本当のことしか言ってないんだって。……私、そう思ったの。ホント、何年貴方の側にいたと思ってるの。大翔くんの心なんて、丸っとお見通しなんだから」

「美夜……」

 その言葉に、その想いに。僕はただただ胸が熱くなるのを感じていた。思わず涙ぐんでしまいそうになるほどに。

「だからほら、続きを話してよ。まずは信じて欲しかったんでしょ。私は大翔くんを信じた。だから、大翔くんも私を信じて話してよ」

「……そうだな」

 でも、美夜にこうまで言われたら涙を浮かべている暇も感じ入っている暇もない。

 美夜は僕を信じてくれたのだ。だから、僕は僕のすべきこと伝えるべきことを全うすることが出来る。いや、しなければならない。

 僕は一度上を向いて滲み出しそうな涙を抑えると、美夜に大きく頷いて見せた。

「じゃあ、本題に入る。ーー美夜の今一番願ってること、望んでることを教えて欲しいんだ。僕と、エムに」

「私の一番望んでいること?」

 そう、快くそれでいて何気なく復唱する美夜。

 それに僕とエムは期待を込めた目で頷く。

 けれど、次の瞬間には驚きか戸惑いか、一瞬目を見開いたかと思うとおもむろに顔を伏せてしまった。

 両手を膝の上でぎゅっと握りこぶし、ちらと髪の隙間から覗いた耳はなぜか薄く紅潮している。

「……? どうしたんですか美夜お姉さん?」

 そんな急変的な反応を見せる美夜にエムが声をかける。

 すると、さっきまでとは打って変わって小さく緊張したような声で美夜が聞き返してきた。

「……私の……一番望んでること……だよね……?」

「そうです。美夜お姉さんが今一番望んでることです」

「……そ、う……だよね……」

 ハキハキと返事をするエムに対して、やはり美夜はどことなくソワソワしていると言うかまごまごしていると言うかで、見るからに平常心を保てていない。

 まるで自分の秘密が思わず暴露してしまうのを恐れて緊張しているような、そんな感じである。ちなみにソースは僕自身。

 とまあそんなソースなんてウスターか中濃かで良い訳で、僕も声をかけようと試みてみる。

 けれどその前に、美夜はまた消え入りそうな小さな声で、恐る恐る尋ねるように口を開いた。

「……ねえ。それって言わなきゃダメなやつだよね……?」

 僕はエムと顔を見合わせまたぞろ大きく頷く。

「ああ。それが、現実世界の……ううん、君の命を助けることに繋がるんだ。それによって、現実世界の美夜の命を救えるんだよ」

「お兄ちゃんの言う通りだよ。美夜お姉さんが教えてくれれば美夜お姉さん自身の命を助けることになるんだよ」

「……そう……」

 美夜はそう静かに呟く。そう、とそう呟く。その声につられるようにして肩が微かに揺れて見えた。

 しかしてその緩やかな揺れも何か気付いたようにピクッとした小さな揺れに変わると、次にはガバッと顔を上げ、今度はより困惑に満ちた表情を浮かべていた。

「……え、ちょっと待って……。現実世界の私の命を救うって、どういうこと……? 現実世界の私に何か起きてるの……?」

 その問いに、美夜の感じる不安や危惧、憂虞が明瞭にも伝わってくるその戸惑いに溢れた問いに、僕と思わずエムの方を向きそうになる。

 けれどもそうしてエムに頼って現実から逃げそうになってしまう自分を押し止めて、僕は美夜を向き直った。

 だって、初めから覚悟はしていたのだから。全てを美夜に伝えるという、確固とした覚悟は。ならば、その事実も伝えなければならない。

 美夜の表情を見る。この世界の真実について話したときにも見せなかった戸惑いを美夜は今見せているのだ。

 それは自ら自身のことだからなのか、それとも別の理由があるのか。

 どちらにしても、事実を伝えないという逃げの手を打つつもりは僕からは今さっき消えていた。

 僕はゴクリと息を呑む。

 真摯に答えるのが、僕の為すべきことだと信じて。

「……現実世界の美夜は、今にでも死んでしまいそうなくらいに心臓を弱らせてるんだ。病院の先生によると、今夜が山らしい。だから今夜までに状況を変えて、美夜を助けなきゃいけないんだ」

「……そん、な……。どうして……」

 そこまで言って、美夜ははっと目を見開いた。

「……もしかして、それと私の一番望んでることが関係してるってこと……?」

 僕は静かに頷く。

「……ああ、そうだ。さっきも言った通り、この世界は願望を叶えさせるためにある。逆に言えば、この世界では願望は叶えられる必要があるってことだ。だけど、……これはあくまで僕とエムの推測なんだけれど……、君は長い間願望を叶えられず内に秘め続けてきた。その願望を叶えられないという負荷が、今現実世界の君の心臓を蝕んでいるんだ。だから、すぐにでも君の願望を叶えなければいけないんだ。それが、考えうる限り現実世界の君もこの世界の君も救う、ただ一つの方法なんだよ」

「……そういう……ことなのね……」

 美夜はただそう呟き、俯いた。

 再び膝の上でぎゅっとこぶしが握られ、また肩は小刻みに小さく震えている。

 きっと美夜は、僕の言葉全てを信じ、理解したのだ。自分の存在を、自分のあるべき理由を、自分のすべき使命を。

 あのときの僕と同じように、決して望まない現実に直面し、ぶつかり、そしてそれを受け入れたのだ。

 僕も美夜も、互いをよく知り互いを深く理解し、互いに絶対的な信頼を抱いているが故に。

 だから僕は、本当に分かったのか、なんて無粋なことは聞かない。もう大丈夫なのか、なんて野暮極まりない心配もしない。

 僕はただ、そんな美夜に応えるだけ。

「……美夜。君の一番望んでることを言って欲しい。いや、この際別に言ってくれなくたって良い。それを、叶えて果たして欲しい」

 僕らの前に立つエムは何も言わない。けれどもその瞳は僕と美夜、両方ともに熱く向けられている。

 そうして僕とエムが見つめる中、か細く揺れる肩や髪の合間から、か弱い声が聞こえてきた。

「……私が望みを言ったら……、大翔くんはそれを叶えてくれる……?」

 それは切望するような、それでいて諦めが滲んでいるような声だ。

「私が望んだら……、大翔くんは応えてくれる……?」

「当たり前だろ。そのために僕はここにいるんだから」

「本当に?」

「え……」

「本当の本当に……、私の願いに応えてくれる……?」

「あ、ああ。だからそう言ってーー」

「ーーそんなの嘘だよ!」

「……ッ!」

 その食い気味なまでの問いに、僕は一瞬たじろいでしまう。

「……嘘じゃないさ。だからこうして面と向かって聞いてるんだろう? ここまで来て美夜の望みを無視なんてしない」

「じゃあ……」

 美夜はゆっくりと顔を上げる。

 不意に吹き抜けていった温かい春風に吹かれ、散り行く桜の花びらを音符にしてメロディーを奏でるように、美夜の黒く長い髪の毛が柔らかく揺れる。

 その隙間からは、大きな瞳をいっぱいに潤ませた美夜の顔が映った。

 西日に近くなった陽の光が滲んだ涙一つ一つを照らし光輝かせる。

 それはまるで一枚の絵画のように美しく、それでいて儚く。僅か一瞬の出来事だけれども、その光景は僕の脳裏に、そして心に深く強く焼き付かざるを得なかった。

「……どうしてあのときは聞いてくれなかったの……? ……どうしてあの日は応えてくれなかったの……?」

 訴えかけるような瞳は、真っ直ぐに僕の瞳を見据える。

「それは……」

 そこまで言って、僕は言葉に詰まった。言葉が見つからなかった。言うべき言葉が分からなかった。

 美夜の言うあのときが、あの日が、いつを指しているのか分からない。けれども、僕の頭の中にはいくつもの光景が浮かび上がってくるのだ。

 5日前、美夜が事故に遭い意識を失ったあの日。そして、今日、美夜から想いを告げられそうになったあのとき。

 明確に指していなくとも、いつを暗示しているのかは明らかだった。

 だから、僕は何も言うことが出来なかったのだ。美夜の言葉が、僕のこれまでの対応全てを物語っているが故に。

 自ずと幾重にも重なった申し訳なさが心の底から込み上がり、唇をきつく噛み締める。

 するとそんな僕の表情を見て、美夜は涙を流しながらもそっと微笑んだ。

「……良いんだよ。大翔くんはそんな顔しなくて。ああは言ったけど、私、分かってたの。だから、大翔くんはそんな顔して思い詰めなくて良いんだよ……」

「どういう……ことだよ……」

 美夜の言葉に、表情に、僕はさらに困惑する。

 それじゃあまるで、僕は悪くなく、美夜が悪いみたいになるのだから。

「だって、あれが大翔くんの本音なんでしょ? 本当の気持ちなんでしょ? ……だったら、私にはどうすることも出来ないんだよ。私のこの気持ちは嘘じゃない。だけど、大翔くんを困らせたい訳じゃあないんだから。大翔くんを困らせたら、自分の気持ちに嘘をついてることになっちゃうから……」

「美夜……。お前……」

 そんなの、僕は望んでいない。望んでいるはずもない。それなのに、美夜はさも事実を話しているかのような曇りのない瞳をしている。

 いや、さもなんかじゃない。きっと美夜は、心から本当にそう思っているのだ。澄みきった目で、澄みきった心で。

 僕を信じ、僕のためを想っているが故の、美夜の迷いない言葉なのだ。

 そう理解したとき、僕は取り繕いも外聞をも捨て去り、ただ目から鱗が落ちるように美夜の口が動くのを目で追っていた。

「……でも……いや、だからかな。大翔くんが応えてくれるって言うのなら、私は言うよ。今までのことなんて良い。今応えてくれるってだけで、私は嬉しいんだから。だって、大翔くんが応えてくれるってことが、私の望みの出発点なんだから……」

 一語一語、ゆっくりとだが確実に紡がれていく言葉。

 噛み締めるように、深く味わうように絞り出されていく想い。

 そのどちらもが、抽象的だけれども確かに僕の心のドアを優しくそっと叩いていく。

 そしてその扉がおもむろに開かれたとき、ふと美夜の心と僕の心が繋がったような感覚がした。

 美夜の言いたいこと、考えていること、想っていること。その全てが繋がり、美夜の言葉の意味が頭の中に形となって現れていた。

「美夜……。もしかしてお前の願いって……」

 美夜は微笑みを湛えて頷く。

 もう隠す必要などない。隠さなくても良い。今、私の気持ちの全てをさらけ出す。

 まるでそう言わんかのように、頬を桃色に染め、可憐に潤んだ瞳を柔らかく上目遣いながら。

「……うん、そうだよ。……私の願いは、ーー大翔くんに私のことを好きだって言ってもらうこと。ううん、それだけじゃない。ーー私は、嘘偽りのない私本来の私を、好きだって言って欲しいの。何も包み隠さない、そのままの、私を……」

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