雲の唄

津田薪太郎

第1話

寄る辺を失いて一人道端に坐す


灰雲天に広がり星月の標無く


路を歩きても踏み締める歩無し


曇雲の天蓋宙を覆い


寒風我が心中を包む


一つとて天に見ゆる星も無く


ただ輝くは頬に伝う涙のみ


手に握る酒の水音も


前を通りゆく人の目も


今やいかなる意味も無く


我の生きるを知らしめる能わず

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雲の唄 津田薪太郎 @str0717

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