津田薪太郎

星海社fictions新人賞座談会に残ったやつ 　嘉慶八年（一八〇三年）、大清国。三世の春の繁栄から、斜陽へと転落する直前の帝国。そんな中、先々代皇帝の御代から朝廷に仕えて来た…

歴史小説を書くために書いてる壁打ちの2号目。色々と書きたいものはある

大清帝国中期、嘉慶年間。三世の春で窮まった繁栄と爛熟が、斜陽と退廃へと取って代わろうとする時代。 前皇帝の弟を父に持つ変わり者の親王永暁（ヨンヒョオ）は、京師に流れる奇妙な噂を耳…

ある異世界の物語

帆風晴路教授から送付されたノート　ルーズリーフ15枚前後

29歳でK大学教授に就任した新進気鋭の哲学者、帆風晴路博士による奇妙な講演をご紹介。今回は当時世間の話題をさらった教授就任講演より、抜粋いたします

気が向いたらちゃんと体裁は整えます

講談の台本風に。気まぐれに書いて参ります。名前の通り、有名な歌舞伎演目を翻案した二次創作的なネタです。

1912年、ブリューゲッド公爵家に仕える従者カハル・ボードマンは、かつて王立学院で共に学んだ友クリストファーと予期せぬ再会を果たす。近いうちに家に来い、旧交を温めようとの誘いを快…

とある王朝の末期、大都市広州に程近い泰原の街で俄に二つの怪事件が起こった。片や街の寺の和尚の刺殺体が井戸の奥深くから発見され、片やその日の夕刻に亡くなった花嫁の死体が安置所から忽…

中国のとある時代。時の王朝の皇族に連なる名族、江夏郡王家に一人の「王子」が生まれた。 眉目秀麗にして聡明叡智、しかし、彼には大きな秘密があって…？ 　 （技術・経済水準、社会構…

散文詩です。長くしたかったけど短かった

生まれ付き『色』が抜け落ちた少女、アオイ。才能も、容姿も、何もかもに恵まれていながら、ただそれだけが彼女には無かった。たった、それだけだった。 『普通の人』からの悪意に耐えかねて…

アクロバティックなら何でもいいかな

生まれつき肌や髪の毛の色素が欠落した少女、葵は自身への嫌悪や周りからの厳しい目線に耐えかねて、一人ぼっちで引きこもる暮らしを送っていた。 が、そんなある日。彼女の下に一人の少年が…

ずいぶん前にプリントの裏に書いてあった詩です。当時何があったんでしょうか…

　作者の実体験をもとにした一話完結小説。色んな問題に、一個の道標を立てられればいいなあ、と。今回のテーマは『自殺』です

曾祖父の7回忌。法事の為に、田舎へ出向いた私に、祖母が何冊かの帳面を渡してきた。それは、かつて中国で戦い、日本へ帰ってきた曽祖父の日記であった…

戦場。俺は、人間なのか、それとも単なる機械なのか？

　実在した盲目の音楽家、阿炳をテーマとした短編の2作目です。今回は琵琶曲「昭君出塞」、二胡曲「寒春風曲」に題をとりました。

　実在の音楽家の曲から着想した短編です。名前も其処から拝借しました。

私は非常に欲望に忠実です。モロ未成年ですが、酒を飲んでみたい一心で作っちゃいました

大昔に作った詩です

　作者の実体験を元にした作品（笑）。5年前のアイディアノートの切れ端を繋ぎ合わせた迷作です。

　人の感じる時間は、歳を取るごとに早くなっていくそうです。だけど、懐かしい時間の中では、相変わらずゆっくりとした時が流れていきます。これは、そんな日に戻りたい「僕」の短いお話。

　ある春の日、私は橋の上で財布を拾った。よくある事だ。次の日私は、鍵を拾った。初めてのことでは無かった。その次の日、私は初めて「夢」を拾った…