第五十一話 火球の衝撃<中編>
一行は再び馬を走らせて南の
そして、塚の手前まで来た時だった。
前方に
歩兵もいれば騎馬隊もいた。
--あいつらは・・・!!
「お前らぁ!どこへ行くつもりだぁ!?この先は通さねぇぞ!!」
凪が前方を
「・・奴らは先の戦で生き残った敵軍の残党だ。戦が終わっても未だ各地で
凪は敵を目視で確認してから話を続ける。
「・・その
「・・おやおやぁ??女がいるなぁ・・・。おい!お前らぁ!!そこの女を置いて行けぇ!!そうすれば見逃してやる!!」
凪が
「ここを通してもらおう!!さもなくば、この俺がお前たちの相手をする!!」
昴と双子も刀を抜き身構えると、
「はっ、たったそれだけの人数で俺たちに勝てると思っているのかぁ!?」
「試してみるがいい!!!」
「馬鹿めぇ!後悔させてやる!!」
雑多な叫び声が呼応してその場の空気をビリビリと震えさせる。
桜は迫る敵の叫び声に
その時、
「待たれよ!!!」
--誰だ!?
突然、叫ぶ大声とともに、凪たちと残党軍の間に
頭に白い
「残党兵ども!!お前たちは我ら
「くそぉ!いきなり何の
「女を
尼が叫ぶと、後ろに控えた僧兵たちが一斉に怒号をあげ、訓練された屈強な
かくして、戦いの
すぐさまビュッという音とともに数本の矢が桜を目掛けて飛んでくる。
「させぬ!」
尼が大きな
「桜姫様!!ご無事か!?」
「
そして、尼が昴に向き直る。
「昴様!!我らは寺から
そう叫ぶと尼は馬を
凪が振り返って叫ぶ。
「俺が先陣を切って走る!!行くぞ!!!」
凪の馬を先頭に桜が続いて混戦の中を
昴が叫ぶ。
「桜ちゃん!!なるべく姿勢を低く保って凪の後について行って!!!」
「はい!!!」
双子も叫ぶ。
「桜姫の四方は我々がお守りいたします!!!」
目の前で
血だらけの敵兵が
桜は目を
「私は、前に進むんだ!!!」
風を切って
飛んでくる矢を昴が刀で叩き
横から残党兵の槍や刀が振り下ろされ双子が応戦する。
馬の
前から迫る残党兵を凪の馬が
「このまま突っ切るぞ!!!」
凪たちが僧兵と残党兵の入り乱れる戦場を駆け抜けていく。
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