第十七話 隠された姫君<後編>
「俺は桜ちゃんの体に
そこまで言うと昴様が口を
「
「本気だよ。
「その時、って何だ?」
今度は凪様が昴様の目を真っ直ぐに見据えて言う。
「ここから先は桜ちゃんも知らないことなんだけど・・。」
ちらりと昴様が私に視線を落としてすぐに凪様たちに向き直った。
「その時というのは、
--えっ・・・?
「昴様、何を・・。」
--封印された
昴様が私の髪を撫でる。
「・・ごめんね。これから話すことを桜ちゃんが知ると絶対辛くなると思って・・。だから本当のことをずっと言えなかったんだ。俺もこの話をするのはものすごく辛い。
私は全身の血の気が引いていくのを感じた。
「本当のことって、私の知らないことって・・」
昴様は私の気持ちを察して、優しく体を引き寄せてくれた。
「桜ちゃん、あの『封印の
--つづき?
「・・・はい、だけど・・そのつづき?」
「その続き・・、陰陽道の
--鎮めの呪・・?そんなの、知らない・・。
私は震えながら
「桜ちゃんは『鎮めの呪』を使わずに『封印の呪』だけを使った。だから今の桜ちゃんの『封印の呪』は不完全な状態なんだ。その不完全の中でアイツは桜ちゃんの命を削りながら、虎視淡々と復活の時を待っている。」
体の表面が不自然に冷えていく。
「そんなっ、・・
震える体を必死に起こしながら問い返すと、私を支える昴様の手に力が入った。
「桜ちゃん、俺はあの日から自分の命に誓ったんだよ。桜ちゃんは絶対に死なせない。俺は今度こそ
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