主人公山田は今は滅びたと推測されている宇宙星間連合王国を建国したアーセン人の血を引く数少ない存在で、惑星型宇宙戦艦『アララギ』の艦長として選ばれる。
なんとも胸踊るスケールの大きな話である。
だが、この物語のスゴいところはここからで、こういった作品にありがちな設定の大雑把さがない。実に細部までしっかりと練り込まれており、物語に安定感が出ている。その安定感は物語の胸踊る展開を土台で支え、読者を実に楽しませてくれる。
いち読者としても続きの気になる作品であると同時に、いち物書きとして、見習うべきところの多い秀逸作品。
是非御一読を。