第297話 唐突な自分語り

 未だに大学生になったという実感が湧かないが、振り返ってみると、今までだって、小学生のときも、中学生のときも、そして高校生のときも、自分がそういう立ち位置にいるという実感はなかったような気がする。


 身体的にも精神的にも、過去から成長した部分は沢山あるが、その根本にあるのは、未だにかつてのままの自分のように思える。一言でいってしまえば、まだまだ子どもだということである。社会的な協調性がまったくないわけではないが、そういうものはあまり好きではないし、子どもっぽい言い草とか、食べ物とか、遊びが未だに好きで、これからもそのままの路線で生きていくのだろうという気がしてならない。


 というか、別に、実感湧かなくても良いのではないか、とさえ思う(こういう考え方が子どもっぽいのだが)。「大学生」といわれると、ああ、なんだか立派だなあ、という気がしないでもないが、それは単なるレッテルにすぎないし、結局のところ、自分という人間の本質が変わったわけではない。


 とにかく、楽しいこと、やりたいことをやって、生きていきたいと思う。もちろん、そのためにはやりたくないこともやらなくてはならないのだが……。

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