第245話 あえて規範を外れる

 規範を外れることも、ときには大事だと思う。


 たとえば、小学生は何時に寝なさい、と親から言われて、毎日そのルールを守ることは大事だが、ときにはそれを破って、寝る時間になってもこっそりゲームをしたりする経験も、一度はした方が良いと思う。当然、ゲームは楽しいから、睡眠時間を削ってまでやる価値は充分にあると思う。しかしながら、そういうことをすると翌日確実に起きられなくなり、失敗した、と思うわけである。そうした経験から、やりたいこととやるべきことの塩梅が上手くとれるようになり、自分で自分を調整できるようになる。


 また、それ以外にも、ルールを破るという行為自体を楽しむというのも、悪くはないと思う。法律を破るのは問題だが、先ほどの例なら、寝る時間になってもこっそり遊んだりすると、それだけでわくわくするものである。毎日それをやるのも問題だと思うが、ときどき、そういうわくわくを求めてルールを破る程度なら、誰だってしたことがあるのではないだろうか。


 規範の通りにすべてやるというのも、それはそれで問題である。

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