第239話 日本語と英語はそこまで違う?

 個人的な意見だが、日本語も英語もあまり変わらないと思う。


 太郎という人がいて、その人が学生だということを説明するには、日本語では「太郎は学生だ」と表現し、英語では「Taro is a student」と表現する。英語には日本語にはない冠詞というものがあるものの、両者とも対応する単語の並べ方は同じである。一方で、日本語の「太郎は速く走る」に対応する英語の表現は「Taro runs fast」であり、「速く」ということを表す副詞の位置が異なる。しかしながら、これは付加される情報を先にいうかあとにいうかという話であり、どちらでも良いからこそこのような分化が許容されるわけで、はっきりいって大した違いはないように思える。


 日本語で動詞の過去形を作るときは、現在形の語尾である「る」を外して「た」を付ける。「回る」なら「回った」となるが、これは英語でも同じで、現在形「turn」に過去形の語尾であるedを付けて「turned」とする。英語には不規則動詞というものがあるが、日本語でも「来る(くる)」の過去形は「来た(きた)」となり、不規則に変化する。


 もちろん、両者の間で大きく異なる点もまったくないわけではない。ただ、こんなふうに簡略化して考えられれば、少しは他言語の習得も楽になるのではないだろうか。

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