第232話 冗談が理解できる素晴らしい頭脳
冗談やジョークを理解するには、それなりに高尚な頭脳が必要である。高尚な頭脳というのは、特定の個人の頭脳のレベルが高いという意味ではなく、人間という一括りで頭脳のレベルが高いということを示す(もちろん、個人の差はあるが)。
我々は、冗談やジョークをどのように理解しているのだろうか。たとえば、皆でテレビを見ているときに、その映像を指さして「あれ、何?」と訊かれたときに、「あれはね、テレビ」と答えたら、それは冗談ということになる。この場合、質問者はテレビの映像の中のものについて尋ねたのであり、当然相手にもその意味が伝わっただろうという前提があって、相手もその意味を理解したにも関わらず、あえて質問者が求めているのとは違う答えを口にしたから、冗談になったのである。
このように、冗談やジョークを言う、もしくは理解するには、その状況で本来その言葉が示す意味と、その言葉が示す意味の中でその状況に合致しないものの、両方を理解している必要があり、さらには相手がわざとそうした選択をしたということを理解しなくてはならない。しかも、これらの判断は一瞬の内に成されるのだから、ある程度のレベルの思考力がないと対処できないという話である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます