第212話 バリエーション豊富な挨拶

 挨拶に使われる言葉には、大抵の場合もとの意味は含まれていない。


 たとえば、「おはよう」という朝の挨拶は、漢字にすれば「お早う」ということで、お早いお出でですねとか、早く起きたとか、そういう意味が語源になっている。同様に、「こんにちは」や「こんばんは」も、「今日は」と「今晩は」であり、今日は〜、今晩は〜というふうに、あとに続く内容を導く語がそのまま挨拶として使われている。


 所属する社会によって挨拶の仕方が変わるというのはよくあることで、朝でも夜でも「こんにちは」と挨拶するところもあれば、工場だと「ご安全に」という少し変わった挨拶をするところもあるらしい。一般的な企業であれば「お疲れ様です」が主流かもしれない。


 そもそも、挨拶とは何のためにするのかと問われれば、上手く答えることはできないが、以前、高校時代の先生が情報伝達のためのプロトコルだと言っていたのを聞いて、納得したのを覚えている。つまり、これから情報を送るから、その前段階の合図として挨拶をするということである。

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