第211話 本気よりもなんとなく

 個人的な経験からだが、腰を据えて物事に本気で取り組んだ場合は、なんとなく取り組んだ場合に比べて、芳しくない結果に終わることが多いような気がする。たとえば、朝きちんと起きて(よく分からない表現だが)やる気を入れてから勉強した場合と、ただなんとなく参考書を開いて問題を解き始めた場合では、後者の方が作業が捗ることが多い。


 やる気を入れる、もしくはモチベーションを高めてから何かを始めると、一見すると物事が上手く進むように思えるが、その分プレッシャーがかかることを忘れてはならない。やる気を入れたのだから上手くいくとか、モチベーションを高めたのだから失敗しないとか、そういうわけの分からない理屈に支配されてしまうのである。一方で、初めからなんとなくという気持ちで取り組めば、失敗しても全然問題ないと思えるし、プレッシャーがかからないが故に余計な力を入れる必要もなく、結果的に長続きさせることができる。


 超個人的な意見になるが、自分は本気で取り組むことが嫌いである。本気とか、無理をするとか、そういう箍の外れたようなことをしようとすると、却ってやる気がなくなってしまう。同じように思う人がどれだけいるのか知らないが、自分はそういうやり方で生きてきたから、今後も同様だと思う(何の報告?)。

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