第139話 制限が齎す効果
ある程度の制限があった方が、上手くいくこともある。
たとえば、受験勉強をする際には、最初に志望校を決めて、それに合わせた勉強をする必要がある。もし、何でも良いからとにかく学力を向上させよう、というつもりで勉強を始めたら、おそらく、前者よりも勉強は捗らない(と、一般的には言われている)。勉強の自由度でいえば、前者よりも後者の方が高いが、実際に有利なのは制限のある前者である。
同じように、何をやっても良いゲームというのがあって、その種のゲームをオープンワールドと呼ぶが、これも、自由に何でもできるが故に、逆に何をしたら良いのか分からなくなる。オープンワールドで遊ぶのが得意な人というのは、自分で何をするべきかを決めているわけであり、いってみれば、自分で目標を決める能力、つまり自分で自分に制限をかける能力に長けている。一方で、今まで予め目標が決められていたゲームばかりをやってきた人は、オープンワールドでは何をするべきか迷ってしまう。
与えられた要素を使って物語を作る場合と、一から舞台背景まで考えて物語を作る場合では、圧倒的に前者の方が簡単だと感じるのも、同様の理由からだと考えられる(個人的には、後者の方がやりやすいと感じるが)。
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