第138話 似ているようで異なる単語
突然だが、appleとリンゴはイコールではない(appleはイコールと言い換えても良いとか、リンゴの正体はイコールだとか、そういう意味ではない)。もしappleとリンゴがイコールなら、「I like リンゴ」と言ったり書いたりしても通じるはずである。
英単語を覚えるときに、英単語と日本語をイコールの関係だと考えて、それらを同じ意味として覚えようとするのが定石だが、本当はそういうやり方はあまり良いとはいえない(といっても、ほかに適した覚え方はないのだが)。この世界には、同様の事物を指す言葉が多数存在するが、それらはあくまで同様なのであり、まったく同じ対象を指しているわけではない。
母語以外の言語を学習する際には、本来ならその言語の背景事情も同時に学習する必要がある。「apple」が示す範囲と、「リンゴ」が示す範囲は、記号としても、またその記号が持ち合わせる意味としても、まったく同じではない。appleとリンゴを同じ場面で使えない以上、それらが示す意味も自ずと異なってくる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます