第20話 スマートにスマートフォンを使う人
誰かがスマートフォンを使っているのを見ると、嫌悪感を抱く人がいる。一方で、誰かが文庫本を読んでいるを見ると、嫌悪感を抱く人というのは、あまりいない(統計的に確かめたわけではなく、あくまで個人的な見解)。
スマートフォンを使って本を読むのと、文庫本を読むのとでは、やっていることは同じである。つまり、主体が得る情報に変わりはない。しかし、スマートフォンを使って本を読んでいる人を別の誰かが見ても、それは「スマートフォンを使っている」としか認識されない。そうすると、その客体は、スマートフォンを使って何をしているのだろう、と考える。その結果として、様々な候補が上がるが、ゲームをしたり、メッセージのやり取りをしている人が、スマートフォンを使っている人の全体に占める割合が多い、ということを経験的に知っているから(あるいは、そういうふうに思い込んでいるから)、自然と、あの人は、スマートフォンを使って本を読んでいる、という可能性を排除してしまう。したがって、これらの行動すべてが、「スマートフォンを弄っている」という簡単な表現にまとめられてしまう。
スマートフォンを、スマートに使っている人もいる、ということを留意しておくことが大切である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます