第13回「了(飛び込み)」
フフフフ…
え?
まだ
そうでしたね
それはさておき
この【
フフフフ…
この
ところで、
百物語をしていると善くないモノが集まってくる
しかし、
では
おや?
また
フフフフ…
【短篇集(仮)】
第13回「飛び込み」
私には、川原や川に架かる橋を見るとどうしても思い出してしまう記憶があります。
あれは、私が小学校4年生の夏休みの出来事でした。
その頃の私はまだ泳ぎが苦手で、プールでも10メートル泳げるかどうかという感じでした。
そんな私が、学校のプール教室の帰りに友達と一緒に川遊びをしていたときのことです。
友達も私も大して泳げないものの、互いに川は危ないところだと知っていたので、足を滑らせても流されることのない完全に浅瀬しかないところで遊んでいました。
暫くすると、そこから50メートルくらい先にある橋の上に地元の人じゃないお兄さん達が五人くらいいて、順番に橋の下の川に向かって飛び込んで遊んでいました。
私はそれを見てなぜか嫌な予感がしたものの、それがどうして嫌だったのかは分かりませんでした。
友達もお兄さん達が飛び込んでいるのを見て危ないのにねと話していましたが、私はなぜあの橋から下の川に飛び込むのが危ないのかは思い出せませんでした。
友達の言った危ないは、恐らく飛び込むと溺れるくらいに考えていたハズです。
それから10分も経たなかったと思います。
楽しそうに遊んでいたお兄さん達が急に大声で叫び始め、救急車や病院というワードが耳に入ってきました。
気になった私と友達は遠くから見てみると、一人のお兄さんが、顔や喉の辺りから大量の血を流していました。
それを見た私は嫌な予感の理由を思い出しました。
それは、私の兄が通う中学校で先生が生徒にした話を兄が私に聞かせてくれた話でした。
それは………
「あの橋で飛び込みするのは危ないからやめろってさ。幽霊が出るらしいぞ。」
「お兄ちゃん!やめてよね、ウソで脅かそうするの。地元なんだから幽霊出るとかだったら私も聞いてるはずだもん!!」
「ははは、パレたか……まあ、ほんとのところは、あの橋にはたまに大きめの枯れ木やら枯れ竹が流れてきて、飛び込んだときにそれが流れてきたら引っ掛かったりして怪我するからだってよ。ま、お前は泳げねえからやんねえだろうけど、友達に言っとけ。」
恐らく、あのお兄さんは運悪く飛び込んだ瞬間にソレが流れてきて、突き刺さってしまったのだと思います。
そのお兄さんがどうなったのかはわかりませんが、夏になると橋の上に花が置いてあったりしていたので、恐らく亡くなったのだと思います。
その出来事があってから、あの橋では男の幽霊が出るという噂があります。
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