第84話 仔鹿物語
1946年のアメリカ映画です。
古い映画である。
しかしカラーで、アカデミー賞を何部門も受賞した名作だ。
舞台はフロリダ州の田舎で、タバコやトウモロコシなどを作りながら生活している一家の、ある出来事を描いている。
父親を若いグレゴリー・ペックが演じたが、ジョディ少年の演技も見事だった。
ある日、ジョディと森で狩猟中だった父親はガラガラヘビに噛まれてしまい、そこにいた鹿を撃ち殺してその肝臓を使って傷の治療をした。
何とか助かった父親だったが、撃ち殺した鹿は子連れだった。
子鹿は森の中で、1匹では生きていけない。
かねてからペットが欲しかったジョディは、この子鹿を飼うことになった。
しかし子鹿は成長するにつれ、父親が丹精込めて作った作物を食い散らかしてしまう。
森に逃しても戻ってきてしまうし、作物を柵で囲って入れないようにしても、効果はないのだった。
父親はジョディに命令する。
森へ連れて行って鹿を撃ち殺すのだ、と。
必死に父親に理解をもとめたが、無駄だった。
ジョディは鹿を撃ち殺す。
そして悲しみのあまり、そのまま家を飛び出してしまう。
カヌーで川を下り、難破し、郵便船に助けられる。
そしてある日、ジョディはひょっこりと、家に戻ってくる。長い旅を終えて。
もうダメだと思っていた両親は喜び、ひとまわりも、ふたまわりも成長したジョディを迎え入れるのだった。
私はこの映画を中学校1年生の時に見た。
家族で見るのに適した感動的な作品である。
自分が大人になって、自分の子供と妻と3人で見た。
子供はひとこと、ロープで繋いで飼えば、苗も食い荒らさなくて、殺す必要もないのに。
どうも、現代っ子には勝てない。
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